3・26三里塚 〝市東さんの農地を守る〟 第3滑走路=軍事基地に怒り

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週刊『前進』04頁(2833号01面02)(2017/04/03)


3・26三里塚
 〝市東さんの農地を守る〟
 第3滑走路=軍事基地に怒り

(写真 雨をつき〝強制執行阻止〟訴えデモ 三里塚反対同盟を先頭に成田ニュータウンから成田駅前に向かうデモに出発【3月26日】)

(写真 農地強奪攻撃への怒りを込めて団結ガンバローを三唱した【3月26日 成田市赤坂公園】)


 3月26日、成田市赤坂公園で三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が開催された。「市東さんの農地を守ろう! 第3滑走路阻止! 安倍打倒!」をスローガンに掲げたこの集会に、悪天候をついて全国から780人の労農学市民が結集した。
 全国労組交流センターと全学連が前段集会をかちとり、正午から本集会が婦人行動隊・木内敦子さんの司会で始まった。(発言要旨3面)
 最初に伊藤信晴さんが主催者あいさつを行った。冒頭に北原鉱治事務局長の「市東さんへの一層のご支援をよろしく」とのメッセージを紹介し、市東さんの農地死守と第3滑走路粉砕への決起を熱く訴えた。
 続いて反対同盟事務局を代表し、東峰の萩原富夫さんが基調報告を行った。この日から強制執行阻止の「請求異議裁判署名」運動を開始すると述べ、4・24耕作権裁判、5・25請求異議裁判への結集を訴えた。

労農学780人

 連帯のあいさつの最初に、動労千葉の田中康宏委員長が立ち、三里塚と連帯し、鉄道業務を分割し労働者に転籍を強いるJR大再編攻撃と正面から闘うことを宣言した。そして全国の職場・地域から具体的な闘いを開始しようと呼びかけた。
 関西実行委の発言に続き、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋さんが共謀罪に警鐘を鳴らし、三里塚闘争勝利のために頑張ろうと発言した。
 反対同盟顧問弁護団が登壇した。事務局長の葉山岳夫弁護士は、市東さんの農地にかかわる請求異議訴訟、耕作権裁判、やぐら裁判の意義を明らかにし、実力闘争と一体で裁判に勝利する意気込みを表した。
 「市東さんの農地取り上げに反対する会」と各地の「農地を守る会」が登壇し発言した。動労水戸の木村郁夫書記長は、守る会・茨城の総会の成功を報告した。群馬の会からは群馬合同労組中央タクシー分会長が、「成田空港送迎運転手として職場復帰し、空港内労働者の仲間を獲得する」と決意を述べた。
 全国農民会議が緑色ののぼりを掲げて並び、代表して岡山支部の内藤大一さんが発言した。安倍の農協解体、農業への企業参入、減反政策廃止の攻撃を批判し、安倍政権打倒を呼びかけた。
 福島からは、福島市の椎名千恵子さんと動労福島の橋本光一委員長が発言した。椎名さんは、命を奪う放射線被害と原発再稼働との闘いで、労働組合の決起が決定的だと強調した。橋本さんは動労福島の3・3ストの意義をアピールした。
 農地を守る沖縄の会の発言に続き、婦人行動隊の宮本麻子さんがカンパアピールを行った。
 「反対同盟の歌」を全体で合唱し、司会を宮本さんに交代した。
 全国水平同盟の久原正子委員長、婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表、星野全国再審連絡会議の星野暁子さん、都政を革新する会の北島邦彦事務局長らが発言。北島さんは「小池都知事も極右反動で籠池と同類」と断罪し、都議選勝利の決意を表明した。
 動労水戸の石井真一委員長は、常磐線の小高―浪江間営業運転再開による被曝強制に対し断固闘う決意を述べた。
 全学連の斎藤郁真委員長は、京大に続き全国の大学から反戦ストに立ち学生自治会をよみがえらせ、農地強奪を阻止する決意を述べた。若々しい発言に歓声が飛んだ。

〝今後も畑耕す〟

 ここで市東孝雄さんが発言に立ち、取材のカメラが演壇に集中した。市東さんは「今後も畑を耕し続けます。天神峰を訪れてください」とあいさつ。不動のたたずまいが全参加者を感動させた。
 最後に太郎良陽一さんが決戦本部アピールを読み上げ、団結ガンバローを三唱してデモに出発。
 反対同盟が「耕す者に権利あり」と大書された横断幕を持って先頭に立ち、成田ニュータウンを東西に貫く大通りを行進した。宣伝カーからは宮本さんの訴えが、空港労働者が住む街のすみずみまで響き渡った。
 激しい雨をものともせず、「農地死守」の決意を込め、濡れた旗・のぼりを一層高く掲げ、全員がJR成田駅までの2㌔余りのデモを貫徹した。

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