大崩壊の安倍を倒せ 動労総連合を拡大・強化し共謀罪、労働大改悪粉砕を 高浜原発再稼働を絶対に許さない

週刊『前進』04頁(2833号01面01)(2017/04/03)


大崩壊の安倍を倒せ
 動労総連合を拡大・強化し共謀罪、労働大改悪粉砕を
 高浜原発再稼働を絶対に許さない


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 韓国ではパククネ前大統領がついに逮捕される情勢に入った。日本では森友学園事件で安倍政権の内部から大崩壊が始まった。アメリカではトランプ政権が打ち出す政策が次々と破産に追い込まれている。資本家などの支配者たちは社会を統治する力を失い、不正・腐敗の国家犯罪にのめりこみ、自分たちの延命のために朝鮮半島―東アジアでの戦争・核戦争に突き進んでいる。今こそ労働者人民が立ち上がり、支配者たちを倒して政治権力を握り、「人間が人間らしく生きられる社会」(星野文昭同志)をつくりだそう。動労総連合を先頭とする階級的労働運動の前進に一切をかけて闘おう。

国鉄分割・民営化は失敗 新自由主義で社会崩壊

 1987年4月1日に強行された国鉄分割・民営化からちょうど30年。「民間活力の導入」が叫ばれ、民営化すればすべてがうまくいくかのように言われていた。国鉄に続いて公的部門が次々と民営化され、すべてが競争原理にたたき込まれ、医療や介護、保育や教育までもが金もうけの手段にされていった。規制緩和と民営化で公共財産が強奪され、資本家どもの私的財産へと変えられた。森友学園事件にみられる国有地の格安払い下げなどは、国鉄分割・民営化以来の規制緩和と民営化によって、国家総ぐるみで行われてきたことだった。
 民営化で資本家が公共財産を奪い取るだけでなく、金もうけのために労働者の賃金は下げられ、低賃金と不安定雇用の非正規職の労働者は2千万人を超えた。「民営化が豊かな社会をつくりだす」という支配者たちの主張は全部うそであり、格差や貧困が広がる「社会の大崩壊」をつくりだした。「人口減少」「少子化」といった、人間が再生産もされない人類史的危機さえ生み出した。
 国鉄分割・民営化は大失敗。JR北海道が全営業区間の半分にあたる10路線13区間を「単独では維持困難」と言っていることが象徴的だ。これに対して政府も北海道庁もJR北海道も何の解決策も示せず、誰も責任をとろうとしない。もはや資本主義の枠内では絶対に解決できない事態となっている。
 資本家などの支配者たちは、社会や人間や労働を破壊しておきながら、今や自分たちの私的利益のためにさらに戦争・世界戦争に全人民を引きずり込もうとしている。人間が生きていくうえで資本主義・帝国主義という体制自体がすでに妨害物となっている。
 もうこれ以上、我慢はできない! 資本家たちが政治権力を握って社会を支配し続けている現実を根底から覆す闘いに立ち上がる時だ。韓国に続いて、労働者人民の団結の力で資本の支配を打ち倒す闘いに立とう。

安倍の最先兵がJR資本だ

 国鉄分割・民営化以来の社会の大転換、労働者人民への大攻撃が始まっている。経団連は「労働生産性の向上」「痛みを伴う社会保障改革」を掲げ、労働者人民を全員非正規職に突き落として徹底的にむしりとり、医療・介護・年金などを全部切り捨てようとしている。安倍は「働き方改革」と称して、月100時間の残業という過労死労働までも合法にしようとしている。東京都知事の小池は「東京大改革」と称して、築地をはじめ11の中央卸売市場や都営交通などを丸ごと民営化し、都の公共財産をすべて資本家どもに分け与えようとしている。
 こうした攻撃の最先兵がJRだ。JR東日本は「水平分業」「選択と集中」と称して、一方では鉄道事業をすべて別会社化し、JRで働く労働者をすべて転籍させ非正規職の労働者に突き落とし、他方ではもうからない線路を全部廃止するローカル線の全面的な切り捨てに突き進んでいる。公共交通機関としての責務を放棄する暴挙だ。
 しかも、赤字路線を次々と縮小・廃線にしておきながら、常磐線を開通させて福島県民を放射能汚染地帯に帰還させる安倍政権の先兵となっている。絶対に許せない。

動労千葉・動労水戸に続く階級的労働運動を

 こうした攻撃にうちかつには階級的労働運動と新しい労働者の政党を一体でつくりだすことだ。
 国鉄分割・民営化は動労カクマル(現JR総連カクマル)が手先となることで可能となった。国鉄分割・民営化の真の狙いは、国鉄労働運動をつぶして日本労働運動を壊滅させ、改憲・戦争に突き進むことにあった。1981年に約40万人いた国鉄労働者は87年のJR発足時には約20万人にまで激減。国鉄分割・民営化の過程で早期退職・一時帰休・出向という「首切り3本柱」が国鉄労働者に襲いかかった。動労カクマルはその手先となり、職場の仲間に退職を迫り、国鉄労働者200人を自殺に追い込んだ。
 それは労働者の団結、信頼、共同性を徹底的に破壊する行為だった。動労カクマルは労働組合のナショナルセンターであった総評を真っ先に脱退し、総評解体・連合結成の手先になった。「自分さえよければよい」という新自由主義の腐りきったあり方は、動労カクマルがつくりだし、連合という腐った帝国主義労働運動を生み出した。今や連合は、月100時間残業の過労死労働を資本家や安倍政権と合意するに至っている。
 だが、こうした労働運動の変質・解体・絶滅攻撃に対して、動労千葉や動労水戸は労働者の団結と仲間への信頼を貫いて30年間闘いぬき、勝利してきた。動労千葉は国鉄分割・民営化絶対反対の2波の大ストライキを闘った。全員が解雇を覚悟で闘い、「仲間を裏切らない」「仲間とともに生きる」という労働者としての生きざまを示した。
 動労千葉は、40人の解雇者を生み出しながらも国鉄1047名解雇撤回闘争を闘い続けた。そしてついに2015年、国鉄分割・民営化における採用差別は不当労働行為であったことを最高裁判所に認めさせた。そして、2000年から始まる鉄道事業の全面的な外注化に対しても33人が再雇用を拒否される中で、外注化絶対反対で闘いぬき、JRになってから採用された青年労働者が次々と動労千葉に加盟する地平を切り開いてきた。
 動労水戸は国鉄分割・民営化絶対反対を貫いて分割・民営化の前年に結成された。JR東日本は、動労水戸組合員を売店やそば屋などに20年以上もバラバラに配転して線路から引きはがし、運転士にもさせない、昇給もさせないという差別待遇による団結破壊攻撃を行ってきた。動労水戸はこれと真っ向から立ち向かい、仲間とともに生き闘いぬいてきた。
 動労水戸も2008年、動労水戸組合員を運転士にしないのは不当労働行為であることを最高裁判所に認めさせた。そして、2011年3・11福島第一原発事故にともなう被曝労働を拒否する闘いの中で、青年労働者が次々と動労水戸に加盟する地平を切り開いている。
 動労千葉や動労水戸の闘いは、仲間を信頼し、仲間と団結して闘えば、道は切り開かれることを示した。それは、今の腐りきった社会を労働者の団結した力で倒して、労働者が主人公の新しい社会をつくりだす力を労働者がもっていることを示している。動労千葉や動労水戸の中に、人間が本来もっている共同性と、人間が人間らしく生きられる社会の萌芽(ほうが)がすでに存在しているのだ。

北島邦彦さん都議選勝利へ

 すべての労働者人民に社会を変える力がある。そしてその力が韓国のように爆発的に発揮される時がきた。だからこそ安倍政権はすべての労働者人民に革命の恐怖を感じ、全員を弾圧対象とする現代の治安維持法=新共謀罪法案の閣議決定・国会提出に踏み切った。
 国鉄分割・民営化をめぐる30年間の攻防に勝利してきた地平に立って、今こそ動労千葉や動労水戸のような労働組合を全国の職場につくりだそう。米日韓による朝鮮核戦争を始まる前に阻止しよう。新しい労働者の政党をつくりだすために、東京西部ユニオン副委員長の北島邦彦さんの東京都議会議員選挙での当選をかちとろう。全世界の労働者と団結して資本主義・帝国主義を打倒し、労働者が主人公の新しい社会をつくりだそう。

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