動労水戸支援共闘 常磐線延伸許さない 結成2周年集会で250人が誓う

週刊『前進』04頁(2833号02面01)(2017/04/03)


動労水戸支援共闘
 常磐線延伸許さない
 結成2周年集会で250人が誓う

(写真 動労水戸組合員、家族会、弁護団が登壇し、石井委員長を先頭に常磐線全線開通阻止の決意を語った【3月25日 墨田区】)

(写真 参加者全員が、被曝労働拒否を闘う動労水戸の決意をともにし闘うことを誓って団結ガンバロー)


 「被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘」結成2周年集会が3月25日、東京・すみだリバーサイドホールで開かれ、250人が結集した。
 JR東日本は4月1日から高放射能汚染地帯である常磐線の小高(南相馬市小高区)―浪江(浪江町)間の営業運転を強行しようとしている。10月には富岡(富岡町)まで延伸し、2020年3月までに全線開通を狙っている。
 鉄道労働者に「復興・安全」キャンペーンと被曝・帰還強制の役割を担わせようとする政府・JRに対し、動労水戸は被曝労働拒否を貫きストライキも辞さずに立ち向かっている。政府による3月末での避難指示区域の解除、住宅の無償提供打ち切りに対する避難者の怒りと固く結び、被災地・福島の怒りを根底から解き放つ闘いだ。

労組の闘いで帰還強制阻む

 3・11反原発福島行動の様子が上映され、集会が始まった。呼びかけ人代表の小玉忠憲さんは戦争と民営化を進める安倍政権の腐敗を弾劾し「労働組合が職場から闘いゼネストを組織するときだ」と訴え、4・1浪江現地闘争への結集を呼びかけた。事務局長の斎藤貴広さんは経過報告で、被曝労働拒否が動労総連合建設の路線となったと強調した。動労水戸の闘いが仮設住宅の人びとの怒りとも結びついていることを報告し、支援共闘の会員拡大を訴えた。
 「福島からの訴え」として、動労福島の橋本光一委員長は自らの組合を第2の動労水戸にすると語り、福島診療所建設委員会代表の佐藤幸子さんは福島県民が本音で話せる診療所が一層求められていると訴え、ふくしま共同診療所の布施幸彦院長は被曝と帰還強制反対署名への取り組みの強化を呼びかけた。浪江町で320頭の牛を飼う「希望の牧場・ふくしま」代表の吉沢正巳さんは、「除染しても放射能はなくならない。『さようなら浪江町』が町の姿です」と怒りを込めて語り、「原発事故の責任は安倍にある! 避難民が胸を張って大きく声を上げよう!」と訴えた。
 これを受けて、司会で避難者の女性労働者が原発事故後に米沢へ避難した時の不安と、子どもの命を守りたいという切実な思いを涙ながらに語りだした。この訴えに会場全体が胸を打たれた。
 「動労水戸からの訴え」として、動労水戸組合員、家族会、弁護団が全員登壇した。石井真一委員長が「常磐線全線開通阻止へ本格的な決戦に入る」と表明した。10月には富岡への延伸でいわき運輸区の運転士・車掌の乗務が狙われている。これと最先頭で対決する平支部の小野裕通さんが「原発労働者の中に労働組合をつくり、そこと結びつくことが原発をとめる力になる。うちの事務所はいわきにある。ここを拠点にがんばっていく」と宣言した。大子支部の會澤憲一さんが外注化と闘わない東労組を弾劾し、労働運動を復権させる決意を語った。家族会の辻川あつ子さんは被曝と帰還強制反対署名の手応えを報告した。

動労総連合の青年が先頭に

 「被曝労働拒否を闘う現場から」として、NAZEN関西事務局が舞鶴での2・26高浜原発再稼働阻止集会を報告し、江戸川区職の佐藤賢一さんは避難者の追い出しを許さない3・31都庁包囲行動を呼びかけた。都政を革新する会の北島邦彦事務局長は都議選を闘い小池都政を倒す決意を明らかにした。
 動労千葉の中村仁さんは地方切り捨てと闘い、動労総連合をもっと拡大しようと訴えた。動労西日本、動労神奈川、動労水戸の青年労働者が並んで登壇し、動労総連合の青年部結成へ決意を語った。動労水戸の照沼靖功さんは「国鉄分割・民営化は失敗だったと突きつけ、最後的に決着をつける闘いが動労総連合青年部結成だ」と断言し、「私たちこそ青年の新たな結集軸になる」と宣言した。これに会場中が熱い拍手で応えた。
 最後に、動労水戸の辻川慎一副委員長が、自らのエルダー再雇用をめぐる不当配転という不当労働行為と闘う決意を明らかにし、「この時代に一番大事なのは信頼だ。動労水戸の17年の闘いで、労働組合に対する信頼を決定的に打ち立てる。国鉄分割・民営化と闘いぬいてきた30年間の全地平をかけて闘うことが核心だ」と熱く語った。
 最後に、福島労組交流センター代表の渡辺馨さんが行動方針提起で、①被曝と帰還強制反対署名を労組に持ち込み、労働組合の闘いをつくり出す、②動労総連合を先頭にJRの外注化・非正規職化、常磐線延伸と総力で闘うことを訴えた。

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