三浦半島地区教組定期大会 戦争、民営化、過重労働に怒り 現執行部のりこえ権力とる決意

週刊『前進』04頁(2847号02面04)(2017/05/29)


三浦半島地区教組定期大会
 戦争、民営化、過重労働に怒り
 現執行部のりこえ権力とる決意

(写真 大会会場前で訴え【5月13日 横須賀市】)

 5月13日、神奈川県の三浦半島地区教職員組合第54回定期大会が開催されました。横須賀から「朝鮮戦争絶対阻止!」の決起をつくり出すことが問われた大会でした。

根底的要求次々と

 昨年度、三教組の体制内指導部は「教え子を再び戦場に送るな」の大会スローガンを削除することを狙ってきましたが、現場組合員の怒りで粉砕されました。
 体制内指導部は、昨年度と同じことが繰り返されるならば、重大な権威失墜と権力失陥にたたき込まれるという激しい危機感のもと、今年度は、大会議案から「教え子を再び戦場に送るな」を含むスローガンを削除した上で、「教え子を再び戦場に送るな」を含めた「スローガン採択」という議事を新たに設けるというペテン的な手法で正面激突を回避しようとしてきたのです。そして組合民主主義をも踏みにじる露骨な議事運営のもと、「参加・提言・改革」という労使協調主義を例年になく空叫びし、現場の怒りを封じ込めるためあらん限りの手立てを尽くしてきました。
 しかし、大会決戦は現場の臨界点を超えた怒りが噴出する場となりました。今大会の決定的な特徴は、長時間過重労働、教育の民営化と非正規職化攻撃、そして何よりも緊迫する戦争・改憲情勢への怒りと闘いを求める意見が職場からあふれたことです。「絶対反対」の闘いを「独善的運動」と繰り返すばかりの体制内指導部への不信と離反が、これまでにない規模で生み出されました。
 学校現場での非正規職化は、職場の団結(共同性)破壊と一体で進んでいるという批判や、全員の正規職化を求めて組合として闘うべきだという意見。自治体間の教育予算格差への批判、給食調理場センター化や学校事務共同実施は合理化―民営化への道だなど、挙げればきりがないほどの根底的な要求が次々と出されました。「県当局や教育委員会からの提案に対して、ノーと言っているだけでは、それが通る環境になっていません」(書記長)と主張する体制内指導部の立場とは、どの発言もまったく相いれません。

連合を倒す絶好機

 国鉄分割・民営化と総評解散―連合結成という労働運動の大再編攻撃との30年にわたる激突が、ついに国鉄分割・民営化の大破綻を生みだし、連合労働運動の路線的破綻が職場の矛盾として突き出されました。残念ながら、大会議案にスローガンを盛り込むことを求める修正案は通りませんでしたが、国鉄決戦で連合労働運動を打倒する最大のチャンスが来たというのが、職場から大会決戦を闘った実感です。
 外注化阻止・被曝労働反対と、ゼネスト・国際連帯で戦争を阻止する闘いが、現場からの根底的要求となる時が来ています。「戦争と民営化」と対決する国鉄闘争と職場闘争を結合させて、階級的労働運動が鋭く、鮮明に、力強く登場することが今ほど求められている時はありません。6・11国鉄闘争全国集会への大結集をその出発点にしましょう。
(神奈川労組交流センター三浦半島教育労働者部会)
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