常識ひっくり返す学生運動を 全学連委員長(法政大学) 斎藤 郁真さん

週刊『前進』02頁(2868号01面02)(2017/08/17)


常識ひっくり返す学生運動を
 全学連委員長(法政大学) 斎藤 郁真さん


 このクソみたいな社会に革命を起こす運動をつくろう!
 みんなで一生懸命働いて生産性とGDPを引き上げ、今まで10人でやっていた仕事が5人でできるようになると、一生懸命働いた5人のクビが飛ぶ。機械や新技術を導入してもクビが飛ぶ。テキトーに仕事をすれば当然クビが飛ぶ——。仕事をやる以上はちゃんとやりたいのに、社会を豊かにするはずの人間の努力が人間を殺す。でも僕らはこんな社会で生きていくための「努力」をし、数値を競い合い、お互いのクビを飛ばし合う。この関係を背景に、劣悪な労働条件が自分や仲間、名前を知らない誰かにも強制されていく。そうやってブラック企業は増えていく。
 この世界では、誰かの幸福追求はいつもほかの誰かの幸福を踏みにじる。そんな世界で戦争がなくなるわけがない。「アメリカ人の雇用」を叫んで世界にケンカを売るトランプ大統領の誕生は、この社会の本質を象徴的に示している。
 今の大学も「社会の要請に応える」として、人材工場化、奨学金(借金)による学生の人生の金融商品化、はては軍事研究にまで手を出している。講義と新聞では偉そうに憲法を語る教授は、大学ではただの管理者で、理事会におとなしく従う者ばかり。「リベラル」で有名な法政大が設ける政治ビラまき・集会禁止ルールや、京都大で反戦ストライキを行った学生への「退学処分」は、今の社会の「左」の本当の姿をさらけ出している。こんな連中が若者に信用されないのは当然だ。
 もうこんなことを終わりにしよう! 韓国では、労働組合・民主労総のゼネラルストライキを中心とした闘いがパククネ前大統領を監獄に送った。日本からも続こう! 社会のふざけた日常に立ち向かい、大学と社会の「常識」をひっくり返す学生運動をよみがえらせよう。生まれた瞬間から用意されていた見えないレールを降りて、ともに新しい道をつくろう。全学連大会に集まってください!
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