全学連大会 今秋改憲阻止決戦へ固く団結 京大第2波ストへ熱烈な討論 公安警察に一指も触れさせず

週刊『前進』02頁(2874号02面01)(2017/09/07)


全学連大会 今秋改憲阻止決戦へ固く団結
 京大第2波ストへ熱烈な討論
 公安警察に一指も触れさせず

(写真 全学連は300万学生の総決起へ闘う 斎藤郁真委員長が「議案」で京大第2波ストと改憲阻止決戦の勝利の課題を提起した【8月30日 東京・中央区】)

(写真 強固な団結を打ち固めた大会の最後に新執行部が勢ぞろいし、参加者とともにインターナショナルを歌った)


 8月30~31日、全学連第78回定期全国大会が東京・浜町区民館で行われた。大会と同時進行で朝鮮半島で侵略戦争演習が激しく展開される中、2日間の白熱的討論を通して、今秋の改憲阻止決戦と京大第2波ストライキをかちとるための強固な団結をつくり出した。とりわけこの勝利が、警視庁公安部の大会破壊のもくろみを完璧に粉砕してかちとられたことが決定的である。公安警察はビデオ・写真撮影はもちろん、大会参加者に一指も触れることができなかった。警視庁公安部に対する告訴・国賠に立ち上がった勝利的地平だ。

運動の強さと弱さを総括

 大会1日目冒頭に斎藤郁真委員長が議案を提起した。『総括』議案が圧巻だ。「私たちの運動の強さと弱さに向き合ってきた一年」と題し、法大闘争11年半―京大反戦スト以降2年の実践と格闘を踏まえ、斎藤委員長体制が闘い抜いてきた全学連運動のすべてを総括して未来の展望をうち出す内容である。
 「全学連運動の中で育った主体の『強さ』が最高に発揮された闘いこそ、京大反戦バリケードストライキだった」「この行動は私たちが積み重ねた時代認識・理論の正しさ、情勢から真実を見抜く力を証明した」。そして、「『早すぎる決戦』を挑むべき時はある。やるべき闘いをやった結果として、運動の裾野が広ければ広いほど、そこには多様な人がいるのだから路線をめぐる分裂が生じるのは当然だ。その分裂をのりこえ、より広く強い団結形成に変えていくのは運動を組織する指導部にかかっている」
 この問題は『方針』議案でも繰り返し豊富に提起された。「運動の断固たる『先頭』で全体を牽引(けんいん)しながら、運動の側の活動やそれに伴う大学・権力の対応の中で暴露される学生間の分裂を、新たな、より強い団結形成のチャンスに変えられるか」「情勢全体から見れば『改憲阻止』『軍事研究反対』の中身はこの処分を撤回できるかどうかにかかっている」と、京大「退学処分」撤回と第2波ストへ向かう課題を鮮明にさせた。
 それと一体で提起された「全学連の掲げるべき過渡的なスローガン(案)」は、全学連運動が300万学生を捉える大衆性と獲得性を持つための方向性を指し示すものである。議案は、「キャンパスからの改憲阻止闘争の大衆的発展へ、主体の変革が求められていること」を鋭く提起し、すべての参加者の心をうった。
 議案提起後、京大、沖縄大、広島大から活動報告が行われ、本格的議論が始まった。京大生からは「この議案の内容を待っていました!」と、第2波ストへ京大生を獲得するスローガンが提案された。初参加者からは、「全学連の闘いや理論は正しいが、なぜ形になっていないのか?」「ストライキは今の学生には受け入れられないのではないか?」などの率直な問題意識がいくつも出され、議案提起に沿った解放的・積極的な討論が重ねられた。

先頭で闘う新執行部選出

 こうした意見に全参加者が真剣に向き合うことで、議案で出された「強さと弱さ」「活動家と大衆の分裂」の課題をのりこえる運動・組織・スローガン形成への意欲が生まれ、参加者の強固な確信と行動への意欲がつくり出されて大会は大成功した。
 初日には「憲法と人権の日弁連をめざす会」の高山俊吉弁護士が記念講演を行った。高山弁護士は、戦後革命期の労働者階級が政府に憲法制定を強制させた闘い、しかし共産党が2・1ゼネストで革命を裏切った悔しさを語り、攻勢的な改憲阻止決戦を訴えた。
 大会の最後に、今秋決戦を先頭で闘う新執行部が選出された。作部羊平君に代わり、新書記長に京大の安田淳敏君を選出。首都圏や京大からも新しい中央執行委員が選出され、全人事が熱い拍手で確認された。

10・11京大‒10・21闘争へ

 今大会は第一に、今秋決戦を指導する強力な新執行体制を確立した。
 第二に、京大4学生への退学処分撤回を大衆的闘争として闘い取るための10・11京大集会と第2波ストへの総決起方針をうち立てた。9月下旬から始まる臨時国会での改憲阻止決戦と、キャンパスでの退学処分撤回闘争を一体で闘うことが全国学生の最大の行動方針となった。
 第三に、10・21国際反戦デー闘争―11・5労働者総決起集会を労働者人民とともに闘い、学生・労働者の国際連帯の力で朝鮮戦争を始まる前に止めることを確認した。
 第四に、300万学生の決起をかちとる環としての革命的時代認識とマルクス主義について、重要な討論が行われた。ロシア革命100年の今年、学生運動は動労千葉を先頭とした階級的労働運動とロシア労働者階級の勝利の教訓から徹底的に学び尽くそうと訴えられた。
 第五に、共謀罪成立情勢下で、国家権力=警視庁公安部との最も激しい激突点としての全学連大会をめぐる攻防に勝利し、改憲阻止の「前哨戦」に勝利したことは重要である。
 全学連大会がつくり出した団結こそ、今秋決戦の爆発の原動力だ。全学連運動の大発展をかちとろう!

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全学連新執行体制(敬称略)
 斎藤郁真(法政大学・法)
 赤嶺知晃(沖縄大学・法経)
 森田寛隆(広島大学・教育)
 武田雄飛丸(法政大学・国際文化)
 安田淳敏(京都大学・文)※新
 森幸一郎(京都大学・理)

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