全国から10・8三里塚へ 再び「大地の乱」を 労農連帯で農地を死守しよう

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週刊『前進』04頁(2877号03面01)(2017/09/18)


全国から10・8三里塚へ
 再び「大地の乱」を
 労農連帯で農地を死守しよう


 三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける10・8全国総決起集会に集まろう! 故北原鉱治事務局長の闘魂を受け継ぎ、「再び大地の乱を」の呼びかけに応え、新たな三里塚闘争の発展をつくり出す時だ。労農連帯の力で市東孝雄さんの農地を死守し、朝鮮侵略戦争のための軍事空港=第3滑走路を粉砕しよう。反戦の砦(とりで)・三里塚から改憲阻止・安倍政権打倒の総進撃を開始しよう。

遺志継ぎ朝鮮戦争阻止を

 8月9日、北原鉱治事務局長が95歳で亡くなった。実に半世紀以上にわたり反対同盟の指導者としての重責を担い、勝利に向け全身全霊をかけて闘った壮絶な生涯であった。過酷な戦争体験にもとづく「戦争絶対反対」の信念は揺らぐことなく、最後まで全学連の学生を鼓舞激励し続けた。北原さんの反戦・反核の願いは、韓国民主労総との10年以上にわたる日韓交流の中で一層深められている。国際連帯の発展を誰よりも切望していた北原さんの霊前に、朝鮮侵略戦争を阻止し、東アジアから世界革命を成し遂げることをあらためて誓おう。
 朝鮮侵略戦争の超切迫の中で、再び「戦争か革命か」が問われている。
 北朝鮮スターリン主義・キムジョンウン政権のミサイル発射や核実験を利用して、安倍政権は戦争体制づくりを進めている。一切の元凶は米日帝国主義の戦争策動にある。米日、米韓の合同軍事演習は、北朝鮮への全面戦争=作戦計画「5015」とキムジョンウン暗殺=「斬首作戦」を具体的に想定して行われた。この侵略戦争を阻止するのは、日米韓の労働者階級の自国政府打倒の闘いだ。
 三里塚闘争は「軍事空港絶対反対、一切の話し合い拒否」「農地死守・実力闘争」の原則を貫き、常に改憲・戦争反対の最前線で闘い続けてきた。その真価を発揮する時は今だ。

強制執行阻む画期的地平

 昨年10月、最高裁は農地法裁判の上告を棄却し、市東さんに農地明け渡しを命じる反動判決が確定した。だが市東さんは判決の執行に対する請求異議の訴えを起こし、その裁判が回を重ね、判決は確定しても強制執行を阻むという画期的地平を切り開いている(次回弁論は11月6日)。
 さらに、誘導路を「へ」の字に曲げている南台の畑をめぐる耕作権裁判は、実に11年にわたり続いている。成田空港会社(NAA)は市東さんを「不法耕作者」呼ばわりしてこの訴訟を起こしながら、今や文書偽造・隠匿を追及され深刻な危機に陥っている。さらに、新やぐら裁判、団結街道裁判など、すべての三里塚裁判が毎回、権力・NAAによる農地強奪攻撃との真剣勝負だ。現地闘争と一体で全裁判闘争に勝利しよう。
 3代100年耕し続けてきた肥沃(ひよく)な農地は農民の命に等しい。国家・資本がその農地を暴力的に奪い、農民に死を強制することを許していいのか!この三里塚農民の訴えは全国に波及している。
 本年冒頭から反対同盟の決戦本部(太郎良陽一本部長)は、さまざまな形で現地への結集運動(天神峰カフェ、一斉行動、援農、現地調査、樫の木まつりなど)を呼びかけてきた。これに応え、労働組合、学生自治会、反戦運動や反原発運動など多くの団体や個人が天神峰に駆けつけた。闘う農民の誇りにかけて、全国農民会議は「農地死守」を自らの闘いとし、安倍政権の農業破壊に怒りを燃やし、市東さんとの連帯を築いてきた。
 「闘魂ますます盛んなり」と意気軒高と農業を続ける市東さんと団結し、さらに青年・学生の現地への結集を闘いとろう。

第3滑走路建設を許すな

 日帝・安倍政権は首都圏での「空港機能強化」を打ち出し、成田においては①第3滑走路建設、②B滑走路を北に1千㍍延長、③夜間飛行時間制限の大幅緩和を強行しようとしている。東京五輪などを口実に、根拠のない需要大幅増予測を掲げて「空港間国際競争力の強化」をうたうが、その本質は巨大軍事空港建設という、帝国主義としての存亡をかけた攻撃だ。
 敵は4者協議会(国・県・地方自治体の長・NAA)での合意を得て事業着手へ踏み出すとしている。
 成田空港周辺の騒音は厚木基地の騒音の10倍だ。騒音は心理的負担にとどまらず、人体に深刻な健康被害をもたらすことが明らかになる中で、「これ以上の地域破壊を許さない」という怒りが地元から噴出している。芝山町から横芝光町にかけて、機能強化に対する「断固反対」の看板が次々と立っている。大規模な立ち退き強制と騒音地獄で人が住めない状況にして何が「経済発展」だ! そして、周辺地域で闘いを広げることは、廃港に向けた闘いに空港労働者を獲得する上でも決定的だ。第3滑走路建設を粉砕しよう! 闘いはいよいよこれからだ。
 三里塚は改憲の先取り攻撃と闘い打ち破ってきた。土地強奪の「伝家の宝刀」と言われる土地収用法の発動を、事業認定の期限切れに追い込み破綻させた。さらに極悪の違憲立法である成田治安法攻撃を打ち破ってきた。1971年強制代執行以来今に至るも、農地そのものへの強制収用を許していない。
 その最深の力は動労千葉と反対同盟の労農連帯にある。動労千葉は70年代にジェット燃料貨車輸送阻止闘争に立ち上がるにあたり、①労農連帯、②運転保安確立、③反合理化、④組織破壊を許さない、という〝四つの視点〟を確立した。労働組合の原則的立場を守り、労農連帯を実践し、地域住民を獲得したこの地平に今こそ学ぼう。
 動労水戸の被曝労働拒否の闘いが地域住民の支持をかちとり、国策を阻み前進している。労働組合の反合理化・運転保安闘争は、「選択と集中」という名の地方切り捨てを許さず、空港の拡張を阻み、農地強奪を阻止し、戦争を阻止する最先端の闘いだ。
 また、学生の実力闘争は農地強奪を許さず戦争・改憲を阻んできた力だ。学生自治会を全国に再興し、大学の戦争協力に対する学生の怒りを束ね、全学連の大隊列を三里塚現地に登場させよう! 10・8全国集会に大結集しよう!
(土屋栄作)

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9・25耕作権裁判・デモ
 9月25日(月)
 午前9時 千葉市中央公園集合 千葉市内デモ
 10時30分開廷 千葉地裁

市東さんの農地を守ろう!
第3滑走路粉砕! 安倍政権打倒!
10・8三里塚全国集会
 10月8日(日)正午
 成田市東峰・萩原富夫さん宅畑(市東孝雄さん宅の南側80㍍)
 主催/三里塚芝山連合空港反対同盟
 (連絡先)成田市天神峰63市東孝雄方/TEL0476(35)0087

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