動労総連合先頭に戦争阻止を 国家犯罪にまみれ改憲に走る安倍政権と連合を打倒しよう 労働大改悪阻止の12月大闘争へ

週刊『前進』04頁(2895号01面01)(2017/11/20)


動労総連合先頭に戦争阻止を
 国家犯罪にまみれ改憲に走る安倍政権と連合を打倒しよう
 労働大改悪阻止の12月大闘争へ


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(写真 動労千葉訪韓団がソウル5万人デモに合流 11月12日、民主労総と共に動労千葉訪韓団がソウルでデモ。動労千葉、全学連、ドイツ機関士労組の旗が翻る=関連記事3面


 朝鮮侵略戦争はトランプの戦争、1%のための戦争だ。パククネを打倒してプロレタリア革命に突き進む韓国労働運動を圧殺するための戦争だ。トランプや安倍は、自らの富のためには世界戦争、核戦争もいとわない。トランプのために殺し殺されるのか、団結して始まる前に戦争を止めるのか、答えは明らかだ。11・5日比谷で、7日にはソウルで、さらにフィリピンなどアジア各国で戦争絶対反対のデモが闘い抜かれた。11・12韓国・民主労総の労働者大会では「労働組合が力をもつとき、私たちの人生が変わる」と5万人が闘う決意を固めた。労働者が団結して誇りを取り戻し、自らが主人公になる社会をつくる、新しい国際連帯、新しい革命が始まった。

米帝が朝鮮核戦争を挑発

 ボタン一つ押せば朝鮮半島で核戦争が始まる。米大統領トランプのアジア歴訪は戦争行為として強行された。トランプと安倍は「北朝鮮への圧力を最大限に高めていくことで完全に一致した」(共同記者会見での安倍発言)戦争放火者だ。
 トランプは朝鮮半島近海に米海軍原子力空母ロナルド・レーガン、ニミッツ、セオドア・ルーズベルトの3隻を展開。イージス艦11隻を従え、原子力潜水艦が控える。数千発のミサイル、爆弾が一瞬にして北朝鮮を襲う戦争態勢だ。直前の11月2日にはグアムからBIB爆撃機が朝鮮半島に飛来、10月には米本土のB52核爆撃機に出撃準備命令が出されている。核戦争すら想定されている。
 7日にソウル市近郊の米軍基地に到着したトランプは、北緯38度線の休戦ライン・非武装地帯への訪問という戦争挑発をたくらみ、翌日の韓国国会での演説では、「われわれを過小評価するな」「愚かにも米国の決意を試し、滅びた政権が歴史上にいくつもある」などの戦争挑発を30分にもわたって行った。
 そして11〜14日、安倍とトランプの「完全な一致」の証しとして、米の3空母が日本海に集結し、海上自衛隊のヘリ搭載軽空母「いせ」など護衛艦3隻との日米共同訓練が行われた。韓国軍艦7隻との米韓合同演習も並行して行われている。日米共同訓練では「いせ」と米空母が一団となって航行し、「作戦計画5015」(キムジョンウン「斬首作戦」)を日米軍事同盟として行うことを内外に示したのだ。

強盗同士の戦争だ

 トランプの軍隊の銃口は中国・習近平に、そして安倍に対しても突きつけられている。帝国主義の戦争はブルジョアジーどもが世界中の資源や市場を奪い合う強盗同士の戦争だ。
 トランプは「自由で開かれたインド太平洋地域をめざす」と繰り返し発言しながら、中国訪問の後にベトナムでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、「すべての国が自国を第一に考えるように、私は米国を第一に考える」と演説し、アジア諸国に迫った。日本では「日本との貿易の現状は公正で互恵的なものではない」と言い切り、安倍との共同記者会見で「(米の武器を)大量購入すれば北朝鮮のミサイルを撃墜できる」と詰め寄った。韓国では米韓自由貿易協定(FTA)破棄を突きつけた。アメリカ抜きの環太平洋経済連携協定(TPP)11カ国合意は首脳合意をカナダが拒否したため2019年発効が絶望的になっている。安倍はTPP11でアメリカ、中国に対抗し、インドへの新幹線や原発輸出などを策してきたがそのすべてが破綻的だ。トランプは戦争危機を極限化させて屈服を迫り、アジアを再び米帝の支配に組み敷こうとしている。
 だがトランプの戦争外交に未来はない。戦争外交はアメリカの歴史的没落を鮮明にさせた。そもそも、巨大な金融資本が世界を蹂躙(じゅうりん)するために国内製造業を犠牲にし、労働者から職場を奪ったのはアメリカのブルジョアジーどもだ。中国を「世界の工場」として中国人労働者から激しく搾取し、対米輸出でもうけているのはアップルなど米の巨大資本だ。
 その結果が、1%が40%の富を独占し、0・1%が十数億㌦の献金で政治権力を握るトランプの登場だ。この腐りきった支配者どもが「タックスヘイブン」に財産を隠し、一層の富を求めて世界中に戦争の火種をまき散らしている。11月東京とソウルを結ぶ闘いが切り開いた国際連帯の力で、トランプと安倍の朝鮮侵略戦争を絶対阻止しよう。

党細胞―労組拠点建設へ

 1980年代以降、崩壊の恐怖にあえぐ帝国主義は国家暴力で労働組合を粉砕し、労働者の尊厳や誇りを奪い、職場・社会の共同性を破壊しつくした。職場・大学からマルクス主義が追放された。格差と貧困、非正規職化と孤立という階級支配が極限化し、青年の命と未来を奪っている。
 しかし労働なくして社会は成り立たない。労働者は労働をとおして資本と国家の本性をとらえ、労働組合のもとに団結してマルクス主義で武装する。軍事独裁政権や新自由主義との闘いから世界最強の労働組合、韓国・民主労総がつくられた。そして国鉄分割・民営化にストライキで闘い勝利した動労千葉は、外注化絶対反対・非正規職撤廃で動労総連合を全国に建設し、全国金属機械港合同、全日建運輸連帯関西地区生コン支部との3労組共闘20年の地平の上に、連合打倒・日本労働運動再生の闘いに突き進んでいる。ロシア革命から100年、プロレタリア世界革命に勝利する時代が来た。プロレタリア革命勝利のためには、闘う労働組合とともに労働者階級の革命党が必要だ。レーニンに指導されたロシアの労働者階級は、帝国主義戦争絶対反対の大党派闘争を機関紙活動を軸に闘い、党細胞を建設して闘う労組拠点を打ち立て、地域拠点を建設して勝利した。今日の労働者階級、とりわけ青年労働者と学生は階級闘争の思想と理論、マルクス主義を求めている。職場、地域での機関紙拡大運動、マルクス主義学習会運動に全力をあげよう。
 「前進チャンネル」を職場、地域の仲間と一緒に見るなど、機関紙活動は日常的な結びつきを強め、労働者としての視点と人間解放の思想と理論を身につける意識的で主体的な活動だ。職場、地域に同志をつくり、地区党全体の力を集中してこそ拠点をつくり出すことができる。分担主義を排して、全体が拠点攻防に全力投入することで本物の労働者党はつくられる。

冬期カンパ闘争に全力を

 衆院選と11・5労働者集会に続く訪韓闘争が切り開いた地平を引き継ぎ、戦争・改憲阻止と労働大改悪粉砕の12月決戦にただちに突入しよう。国鉄決戦・都労連決戦はその最焦点だ。関生支部の闘いと連帯して安倍・小池打倒、連合打倒の12・17集会に総決起し、18春闘でストライキを復権しよう。
 来年の3・11はフクシマの怒りで安倍を打倒する歴史的な決戦だ。安倍は福島からの「自主避難者」を住宅から暴力的に追い出そうとしている。政府が避難者への憎悪をむきだしにするのは日本が戦争するため、核武装するために福島原発事故による被曝の事実そのものをなきものにしたいからだ。帝国主義とフクシマの怒りは非和解であり、被曝を強いる安倍と国家は打倒する以外ない。避難者と団結し、動労水戸とともに被曝労働拒否の労働組合をつくり、子どもたちの健康と未来を守ろう。
 11・26「星野さん大坂さんを今すぐ返せ全国集会」に大結集しよう。星野文昭同志奪還、大坂正明同志奪還へ、熱い注目と決起を組織して全国に救援会を建設しよう。共謀罪弾圧を粉砕しよう。冬期大カンパ闘争は1千万労働者人民と結合する闘いだ。全力で訴え、その勝利をかちとろう。

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