辺野古阻止・非正規職撤廃を 国際連帯とゼネストかちとり、トランプ・安倍の戦争阻もう

週刊『前進』02頁(2902号01面01)(2017/12/14)


辺野古阻止・非正規職撤廃を
 国際連帯とゼネストかちとり、トランプ・安倍の戦争阻もう

(写真 東京でトランプ・安倍を直撃するデモ 11月5日、全国・沖縄から東京・日比谷公園に4800人が結集した。韓国、アメリカ、ドイツからも参加し、「労働者の団結と国際連帯、ゼネストで戦争と改憲をとめよう!」と誓い合った。集会後のデモ)

(写真 「非正規職撤廃、不当解雇を撤回せよ!」----IJBS【日本IBMビジネスサービス】労組の呼びかけで5月15日に闘われたIJBS門前闘争【うるま市】。IJBS労組は資本と非和解の闘いを貫き、10月にも富田晋委員長の指名ストライキを決行し、沖縄全島ゼネストをめざす闘いの最先頭で奮闘している)


 全国の労働者・学生・市民のみなさん、そして沖縄県民のみなさん! 名護市海岸での米海兵隊輸送機オスプレイの墜落事故から1年。今もなお米軍は沖縄の陸・海・空を我が物顔で支配し、県民の生活と命が蹂躙(じゅうりん)されています。その上に辺野古への新基地建設を狙う米日政府への怒りは、沖縄全島に広がっています。米トランプ政権は6日、エルサレムをイスラエルの「首都」と認定し、中東に新たな戦火を放ちました。世界最悪の戦争放火者であるトランプと安倍は、さらに朝鮮侵略戦争への突入を狙っています。今こそ朝鮮戦争阻止・全基地撤去・非正規職撤廃を掲げ、韓国・民主労総(全国民主労働組合総連盟)と連帯してゼネストに立ち上がる時です!

米軍の事件・事故が続発

 国頭村奥区は11月23日、辺野古新基地建設の護岸工事をめぐって、埋め立て用石材の運搬のために奥港を使用することに反対する抗議決議を区民総会で可決しました。奥区は「意図せぬまま新基地建設に加担することになることは不条理だ」と、県に港の使用の撤回を求めています。
 他方で、在日米軍による事故や事件はこの間、異常なペースで続発しています。米軍のオスプレイは今も墜落事故やエンジントラブルを繰り返しています。もはや防衛省すらオスプレイを「安全である」と言えなくなり、自衛隊による佐賀空港へのオスプレイ配備計画も頓挫しようとしています。10月には、2004年に沖縄国際大学に墜落したものと同型のヘリが、東村高江にまたしても墜落・炎上しました。放射性物質をまき散らし、地主が30年手塩にかけてきた「土」を米軍は強奪しました。これは「復帰」前の伊江島や伊佐浜での土地接収と何ら変わらない暴挙です。
 嘉手納基地への米軍戦闘機F35Aの「一時配備」や、海兵隊部隊と一体で運用される同F35Bの来年からの新たな配備計画、さらには岩国基地所属の戦闘攻撃機FA18の飛来など、米軍基地の存在が沖縄を戦場のような状況にたたき込んでいます。さらに辺野古への新基地建設と一体で行われようとしている辺野古弾薬庫の再開発など、沖縄の米軍基地の機能がこれまでとは次元を異にする形で強化されています。
 これら一切が、米日による朝鮮戦争・核戦争の発動に向けた動きであり、その中で米軍の事件・事故が頻発しているのです。04年の沖国大へのヘリ墜落もイラク侵略戦争のさなかに起きました。整備兵が睡眠時間も十分とれないという状況下でのミスが墜落事故の原因とされました。それと同じ、いや、それを超えるような巨大な規模での侵略戦争が準備されているからこそ、沖縄の米軍を始めとしたアジア・太平洋地域での米軍関連事故が多発しているのです。この新たな戦争に対していかにして闘うのか----それが私たちに問われています。

万国の労働者、団結せよ

 沖縄戦を生き抜いた沖縄県民は、「軍隊は住民を守らない」「戦争絶対反対」を戦後の歩みの出発点としてきました。それは住民が戦場でいかなる状況にたたき込まれるのかを、身をもって経験してきたからです。
 米軍政下において、1950年の朝鮮戦争勃発を機に本格的に開始された米軍基地の拡張工事に対し、現場から闘いを組織した「土建争議」(52年)。ベトナム戦争に対して、「B52撤去!」を掲げて闘われた基地労働者を先頭とする闘い。「本土復帰」闘争もただ単に「日本への復帰」を求めただけではなくて、「基地と戦争の島」の現実と対決して、基地も戦争もない平和な沖縄と全世界を求めた闘いでした。それはついに「全基地撤去!」を掲げる71年の2波の沖縄全島ゼネストへと至りました。こうした沖縄の労働者階級の闘いは、戦後一貫して全世界の労働者階級との国際連帯として闘われてきました。
 今、この沖縄闘争の真骨頂を示す時です。朝鮮半島をめぐる戦争危機の原因は、まず何よりも米日による北朝鮮への軍事的圧力と戦争態勢にあります。それに対し、北朝鮮・キムジョンウン政権が労働者国際連帯に背を向けて、核とミサイルで他国の労働者階級を「人質」にして米日に対抗していることが、一層戦争危機を深めています。
 この現実を根底から覆していく闘いは、「万国の労働者、団結せよ!」です。国境を越えて労働者は一つであるという労働者国際連帯の先頭に、沖縄の労働者階級が決然と立つときが来ました。

青年先頭にゼネストへ!

 繰り返される米軍による事件・事故と、辺野古への新基地建設を柱とする「米軍再編」という名の基地の強化と固定化。それと一体で進められてきた「沖縄振興策」による非正規職化の現実。「基地の島」「非正規職の島」の現実への怒りは深く広くこの島を包み込んでいます。さらに「2018年問題」----すなわち労働契約法による来年3月末の有期雇用労働者450万人の解雇に続いて、9月末には労働者派遣法により130万人の派遣労働者が全国で首を切られようとしています。これは非正規職の割合が45%を超えている沖縄において多くの、とりわけ青年労働者への首切り攻撃となります。
 これに対し、青年労働者と学生が生きるための闘いに立ち上がっています。この「基地の島」「非正規職の島」の現実は、もはや選挙では変革できないということも鮮明になってきました。ならばどう闘うべきか? 〈オール沖縄〉はこの問いかけに答えを出すことは出来ません。
 今こそ〈オール沖縄〉を乗り越えて沖縄全島ゼネストへ立ち上がり、辺野古への新基地建設を阻止し、すべての米軍基地の撤去へ! そのために求められていることは、職場やキャンパス、地域で闘う団結と拠点をもう一度つくり上げていくことです。労働組合と学生自治会を軸にして青年会や婦人会など、140万県民のすべてがはせ参じてともに闘う団結を!
 韓国では昨年、民主労総を先頭とした民衆総決起とゼネストでパククネ政権を打倒しました。ゼネストこそが国境を越えた労働者の団結をよみがえらせます。国際連帯とゼネストで、この世界に革命を! 安倍政権が狙う改憲攻撃を打ち破る闘いの先頭に沖縄の労働者階級が立とう。何よりも、青年労働者と学生が辺野古現地をはじめ全県民の闘いの先頭に立つとき、沖縄の歴史が動きます。そしてゼネストを実現するために、労働者の党の建設を! 2018年を、沖縄闘争の勝利の年としよう!
〔革共同沖縄県委員会〕

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