京大の自由・自治圧殺許さぬ 12・12 同学会一日行動 市民も決起

週刊『前進』04頁(2903号01面02)(2017/12/18)


京大の自由・自治圧殺許さぬ
 12・12 同学会一日行動 市民も決起

(写真 京大キャンパスの闘いと一体で作部同学会委員長【右】先頭に門前アピール)

(写真 「学生自治のない大学は大学と言えない!」。京大出身の新川弁護士が講演)


 12月12日、京大同学会中央執行委員会の呼びかけで「京大当局による学生自治破壊を許さない一日行動」が行われ大成功しました。
 京大生のギター伴奏による歌で昼集会が始まりました。キャンパスに出されたこたつでは、甘酒を飲みながら学生が討論していきます。看板には「山極・川添最悪」「京大はケイカン(警官、景観条例)で学生弾圧⁉」などと、大学自治・学生自治を売り渡す当局への怒りを、学生たちが次々と書いていきます。
 安田淳敏同学会副委員長が「大学で起きていることはすべて資本主義の問題であり、ひとつの問題だ。みんなで一緒に考えていきたい」とアピール。これに応え、学生たちが次々とマイクを握りました。門前では「学内立ち入り禁止」を通告された作部羊平委員長らがリレーアピール。当局は弾圧職員数十人を動員し集会破壊を画策しましたが、門前と学内が一体となった学生の勢いで、その狙いは完全に粉砕されました。
 夕方、大学近くの京都教育文化センターで記念講演&集会が行われました。初めに司会が「京都大学当局による学生自治破壊を許さない会」(仮称)の立ち上げの趣旨を語りました。「学生自治破壊をはね返そうとするとき、団結して闘ったら大きな力となる」
 続いて、作部委員長がスライドを使いながら「京大ポポロ事件」、4学生への退学処分、熊野寮祭企画「時計台占拠」への警察導入など、山極壽一総長―川添信介副学長体制になってからの自治破壊の経緯をわかりやすく解説しました。
 ハイライトは新川登茂宣(とものり)弁護士(1967年京大入学)の講演です。新川弁護士は、70年安保闘争時の体験を振り返りながら、「学生による直接統治だった。人間が社会の中で分断されていない----これが人間にとって最も好ましい社会だとつかんだ」と語り、「学生自治のない大学は大学と言えない!」と強く訴えました。そして、「山極総長は国立大学法人化の先兵として京大を国家権力の隷属物に転落させようとしている。止めなければ全国に波及する」と警鐘を鳴らしました。それは、学生の決起への期待でもありました。
 同じく京大卒の酒田芳人弁護士も呼びかけました。「京大では、学生自身の活動によって自由な雰囲気、警察の学内立ち入りを許さない力関係を作ってきた。『自由を守りたい』という意識も大事にしながら、運動を大きくしてほしい」
 続いて、京大生や全国の学生が発言。「看板禁止で、学生全体を抑圧したい山極体制の本音を見た。これを起点に京大のあり方をひっくり返したい」「山極は学生が作り上げてきた『自由』というイメージを横取りしブランド化して金もうけしている」
 市民は「自由がなくなり、子や孫が戦争に行かされるのは絶対許せない」「立て看板は、学生が人生に七転八倒しながら表すもの。看板禁止問題をもっと市民にわかる形で広めてほしい」と訴えました。
 京大生の演奏でインターナショナルを斉唱して集会を終えました。
 大学の戦争加担、自治破壊を許さない闘いが広がっています。山極・川添体制打倒から全国学生ゼネストへ、ともに闘いましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加