新やぐら裁判 内田裁判長を弾劾 またも拙速指揮

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週刊『前進』04頁(2911号03面04)(2018/01/29)


新やぐら裁判
 内田裁判長を弾劾
 またも拙速指揮


 1月22日、新やぐら裁判が千葉地裁民事第2部(内田博久裁判長)で開かれた。この裁判は、天神峰の市東さんの畑に建てられたやぐら・看板などの四つの物件について、NAAが所有者である反対同盟に「収去と土地の明け渡し」を求めて提訴したものだ。
 今回顧問弁護団は、千葉県知事が下した賃貸借契約の解約許可処分が、「南台農地の位置特定」で重大な誤りがあることによって無効であることを主張した。南台農地で無効であれば、やぐら・看板が建つ天神峰農地も含めて解約許可全体が無効だ。「完全空港化」を目指して市東さんの農地を奪うためにNAAが行っている攻撃だからだ。
 さらに弁護団は、NAAによる土地取得自体が市東家に無断で行われており、農地法に違反し無効であることを突きつけた。
 違法の限りを尽くすNAAの意をくんで、内田裁判長はまたしても拙速審理・早期結審の意図を露骨に表した。弁護団に「主張はいつまでに出そろうか」「専門家の意見書はいつまでに出せるか」「人証の概要を示せ」などと続けざまに迫った。弁護団は「市東さんの人生がかかったこの重大裁判で拙速審理は許されない」と弾劾した。傍聴席から「内容には無関心で早く進めることしか頭にないのか!」「文書隠しのNAAに出すものを出させろ!」と怒りの声が飛んだ。
 さらに裁判長は性懲りもなく、「進行協議を持ちたい」「次々回の次の日程も決めたい」と求めてきたが、弁護団は断固これを拒否した。次回期日を4月16日と確認し閉廷した。
 千葉県弁護士会館で報告集会が開かれ、最初に東峰の萩原富夫さんが、「このやぐら裁判を市東さんの農地を守る闘いとして取り組む」とあいさつした。
 続いて葉山岳夫弁護士が「みなさんの傍聴闘争が非常に大事だ」と参加者を激励し、弁護団全員が決意を述べた。
 最後に伊藤信晴さんが、2・19耕作権裁判、3・4芝山町現地デモ、3・8請求異議裁判、4・1三里塚全国総決起集会(成田市栗山公園)という連続した重大闘争日程を確認し、締めくくった。

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