知る・考える 用語解説 第3の分割・民営化―鉄道業務の全面的な分社化・転籍

週刊『前進』02頁(2914号02面04)(2018/02/08)


知る・考える 用語解説
 第3の分割・民営化―鉄道業務の全面的な分社化・転籍


 JR東日本を先頭に全JR資本が強行しようとしている鉄道業務の全面的な外注化・分社化・転籍攻撃。「水平分業」と称し、鉄道の全業務を数百の子会社・グループ会社に分社化し、労働者をそこへの転籍に追い込む。それは全労働者を非正規職に突き落とし、雇用と賃金を破壊し、あらゆる権利を奪いつくす。そして労働組合を絶滅する攻撃だ。JR自身は持ち株会社となり、鉄道運行、安全に対する責任を誰も負わなくなる。
 鉄道の労働は本来、保線、信号・通信、駅、車掌、運転士、検修、清掃などすべての労働・労働者がひとつにつながり、命を預けあうことで成り立つものだ。外注化はこうした鉄道業務を個々に寸断し、指揮命令系統をバラバラにし、労働の共同性を破壊する。安全は崩壊し、鉄道の重大事故が止まらなくなる。
 同時に、JR資本は「選択と集中」と称し、地方線の廃止・削減に突き進んでいる。住民にとってどれほど必要でも、もうからなければ容赦なく切り捨てるという姿勢をあらわにしている。
 動労総連合は、87年の国鉄分割・民営化、さらに99年以来進められてきた外注化(第2の分割・民営化)に絶対反対を貫き勝利してきた地平に立ち、今日のこれらのJRの攻撃を「第3の分割・民営化」ととらえ、闘いに立ち上がっている。そして、本体・下請けのすべての労働者に、資本に完全屈服するJR総連を解体し、動労総連合に結集し闘おうと呼びかけている。
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