東京で保育問題学習会 職場の怒りで民営化阻止へ

週刊『前進』04頁(2915号02面03)(2018/02/12)


東京で保育問題学習会
 職場の怒りで民営化阻止へ


 1月27日、東京労組交流センター女性部は杉並区内で保育問題学習会を行った(写真)。婦人民主クラブ全国協も参加し総勢32人。女性部は婦民の仲間とともに昨年の衆院選過程で杉並区の200カ所を超す保育園に保育民営化反対署名を持ち込み、現場が民営化反対の強い気持ちを持っていることをつかんだ。今回、保育園の仲間の闘いを支えるためにも保育問題についてもっと学ぼうと学習会を持つことになった。
 まず長く保育士を勤めてきた仲間から「保育士の仕事」について語ってもらった。臨時職員が増え再任用なのにクラスリーダーをやらされていること、250人という大規模保育園で働いていたこと、昨年から保育所運営指針に「国旗や国歌に親しむ」ことが明記されたことなどが語られた。
 次に、民営化されようとしている保育園の仲間から報告がされた。組合で何度も議論を重ねて「民営化反対」「公立つぶすな」「公立保育園の増設」の訴えが確認されていた保護者向け区職労保育園部会のビラが、執行部の独断で「(民営の)認可保育園の増設」を結論としていることに、職場の労働者が「こんなビラまけない」と怒りの声を上げ、組合に抗議の電話をする事態になった。結局、ビラを作り直させるところまではいかなかったが、組合員たちは「私たちは民営化に反対です」と言いながらまくことになったことが報告された。民営化に反対する現場の決定的な決起が始まったのだ。
 「まくべきではなかったのでは」と言う意見が出て討論になった。組合にはいろんな意見の人がいるし、執行部を握る共産党は民営化反対を口先で言うが絶対反対ではない。しかし規制緩和で認可保育園が大変な職場になっていることは組合員の共通認識になっている。組合で徹底的に議論し、民営化絶対反対を組合全体の路線として打ち固める展望が見えた。仲間が職場で民営化反対を言い続けてきたことが決起を生み出した。みんなの怒りで民営化を阻止する力をつくっている。
(東京労組交流センター女性部・鈴木まり)

このエントリーをはてなブックマークに追加