共謀罪攻撃を打ち砕こう 1千万人の怒りと結びつき、改憲・戦争阻止決戦で反撃を

週刊『前進』04頁(2919号03面03)(2018/02/26)


共謀罪攻撃を打ち砕こう
 1千万人の怒りと結びつき、改憲・戦争阻止決戦で反撃を


 改憲・戦争阻止へ、戦後史をかけた階級決戦が始まった。1千万人の怒りと結びつき、共謀罪粉砕の闘いを改憲阻止決戦として闘おう。星野文昭同志奪還は1千万人と結合する戦略的闘いだ。国鉄決戦を基軸とする職場闘争を基礎に非合法・非公然の党建設をやりぬこう。この闘いこそ、共謀罪攻撃を打ち砕く道だ。

大衆の力で弾圧はね返した17年

 2017年の弾圧は、1月18日の「白タク弾圧」から始まった。
 普通に誰もが行っている「レンタカーを借りた」ことを、「道路運送法違反」だとでっち上げて弾圧してきたのだ。これに対して、広範な人々が「これは共謀罪弾圧だ」と直感して立ち上がった。この弾圧を、逮捕された3人の完全黙秘・非転向の闘いと、埼玉県警本部への230人のデモで完全に粉砕した。
 これ以降も社会的に何の問題も起きていないにもかかわらず、「公務執行妨害」や「詐欺」罪をでっち上げて逮捕するという弾圧が続いた。関西合同労組が毎年行ってきた春闘行動に対しても、3人の組合員を「建造物侵入」をでっち上げて逮捕・起訴したが、いずれも当該の完黙・非転向の闘いと大衆的反撃の力で粉砕した。
 5月18日に国家権力は、46年間もでっち上げ「殺人罪」指名手配と闘ってきた大坂正明同志を逮捕し、革共同壊滅と共謀罪の強行成立に全力を挙げてきた。
 国会前で闘ってきた多くの人々が、「共謀罪弾圧だ」と怒りの声を上げた。大坂同志の完黙・非転向の闘いと毅然(きぜん)とした雄姿は労働者階級に感動を与え、革共同を壊滅し労働者階級をたたきつぶすという国家権力の策動を粉砕した。
 秋には、国家権力は革共同の非合法・非公然活動に対する弾圧をかけてきた。「非合法・非公然」であるというそれだけの理由で弾圧してきたのだ。また、日本の階級闘争の最前線で闘う全学連と地区党に対してもでっち上げ弾圧を仕掛けてきた。これらの弾圧に対して、全員の完黙・非転向の闘いと全党を挙げた決起でことごとく跳ね返した。
 総じて、18〜20年改憲・戦争阻止の歴史的階級決戦を事前に封殺するという国家権力の全力を挙げた弾圧を完全に粉砕した。弾圧との闘いは1千万人の根底的怒りと結合する決定的な環となることを実証したのだ。

労組の日常活動監視し弾圧狙う

 日本の刑法は「犯罪」を実行したことで罪に問うことが原則だ。これは思想弾圧や捜査当局の恣意(しい)的適用を許さないためとされるが、「仲間同士で話し合った」だけで発動される共謀罪は、その原則の転換だ。適用対象を277罪種に絞ったとか、「組織的犯罪集団」に限定するとか、「実行準備行為」が必要だという縛りをかけたとされているが、「共謀」という「心の中」を処罰することに変わりはない。
 適用対象には、傷害などの一般犯罪が含まれているし、労働運動や革命運動に適用されてきた「組織的威力業務妨害・信用毀損(きそん)」や「電磁的公正原本証書不実記録」などが含まれる。
 労働組合がストライキを計画すれば、捜査当局は組織的威力業務妨害をする「組織的犯罪集団」と恣意的に判断できる。預金を下ろしたり物品を購入したりする日常活動も「実行準備行為」と認定され、誰か一人でも行えば全員が対象になる。結局のところ、日常活動も捜査の対象となる。
 捜査当局が、革命運動はもとより労働組合や市民運動の日常的活動を捜査対象とし、監視、尾行、盗聴などの卑劣な手段を公然化する事態が始まっているのだ。
 東海弾圧(昨年10月の詐欺・道路交通法違反でっち上げ逮捕・起訴)では、「暴力革命を標榜(ひょうぼう)する中核派に対しては、日常活動を監視して当然」と開き直った。
 違法・不当な公安警察による情報収集を許さず、労働者階級の怒りで粉砕しよう。

完黙・非転向で必ず粉砕できる

 共謀罪は、昨年6月に国会で成立し同年7月11日に施行された。盗聴対象を拡大する盗聴法の改悪は、一昨年5月に成立し同年12月に施行された。ちなみに、盗聴法改悪と一体で成立した「司法取引」は今年の6月に施行され、取り調べの録画・録音と、「警察施設における盗聴」は来年の6月施行になる。
 これまでの闘いが示しているように、完黙・非転向の闘いと大衆的反撃で弾圧を粉砕することができる。国家権力によるガラス張り化を無力にする非合法・非公然活動で自由な空間を確保し、1千万労働者階級と結合して闘おう。共謀罪の狙いは改憲・戦争阻止の闘いの弾圧である。共謀罪との闘いを、改憲阻止決戦そのものとして闘おう。
 4月23日、東京・日比谷図書文化館地下コンベンションホールで行われる、「現代の治安維持法と闘う会」主催の共謀罪反対集会を成功させよう。
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