福島圧殺 許さない 被曝と帰還の強制やめろ 3・11反原発福島行動へ 全学連国賠 証拠保全で警視庁に入る 裁判官、映像の提示を求め

週刊『前進』02頁(2920号01面01)(2018/03/01)


福島圧殺 許さない
 被曝と帰還の強制やめろ
 3・11反原発福島行動へ
 全学連国賠 証拠保全で警視庁に入る
 裁判官、映像の提示を求め

福島からの訴え④
検査拡充こそ県民の願い
 ふくしま共同診療所院長 布施幸彦さん

検査廃止の動き

 福島県「県民健康調査」検討委員会、甲状腺検査評価部会と福島県立医大が連係し、甲状腺検査の縮小に向け動き始めました。新任でありながらただ一人、検討委員会委員も評価部会員も兼ねる高野徹委員が、「過剰診断」「子どもの人権問題」と発言し、学校での検診中止を要求しています。さらに鈴木元・評価部会長は「希望者だけ」の検査にしようとしています。
 現在、甲状腺がんないし疑いが194人、手術して甲状腺がんと確定した子どもが159人と公表されています。しかしそれとは別に9人が手術を行っていることが明らかになっており、200人を超える甲状腺がんが発生しています。
 検討委員会は「先行検査」で甲状腺がんないし疑いが116人発見された時には、「放射線により甲状腺がんが発生するには5〜10年かかる(だから、いま見つかっているのは放射線が原因ではない)」と主張していました。彼らの主張ですら、これから検査を強めなければならないはずです。それなのに全体検診を打ち切るというのです。
 こうした動きに、市民団体も県に対し「甲状腺検査の維持」を訴える要望書を提出しています。私たちが呼びかけている甲状腺検査の拡充などを求める「被曝と帰還の強制反対署名」は4万8千筆を超えました。
 避難指示が解除されて帰った住民は、浪江町2%、飯舘村7%、富岡町2%、南相馬市小高区19%、楢葉町26%にすぎません。浪江町では約3千軒が更地になります。多くの住民は帰らない闘いをしています。

署名を組合決定

 飯舘村や川俣町山木屋地区などでは来年度から学校を元の場所で再開させます。子どもを人質にとって、強制的に住民を帰還させようとするものです。
 「被曝と帰還の強制反対署名」を教組などに呼びかけていますが、機関決定で取り組むところも出始めました。現場教職員が学校再開に反対すれば、止めることはできます。被曝労働拒否で闘う動労水戸や動労福島の闘いを広めましょう。
 県外の「自主避難者」への住宅補助が昨年3月で打ち切られましたが、闘いは続いています。米沢市の雇用促進住宅に「自主避難」した8世帯に対する住宅明け渡し要求訴訟で、国により被告とされた武田徹さんは、「私たちが闘っている相手は国家権力。だからなかなか声を上げられない。私はみんなの声を代弁していると思っている」「避難者の個々の事情を無視して、一方的に補助を打ち切る、そんなやり方はまちがっている。正していきたい」と、人生を賭けて闘うことを宣言しています。
 被曝と帰還の強制が強まっていますが、闘いは継続し、新たな闘いも始まっています。彼らとともに闘っていきましょう。福島の声を代弁できるのはわれわれしかいません。すべての人に「3・11郡山集会に参加し、一緒に声を上げよう」と呼びかけましょう。

全世界に原発廃炉叫ぼう
 福島診療所建設委員会代表 佐藤幸子さん

 私の福祉施設で開催する障がい者と子どものためのボウリング大会を毎回心待ちにしていたUさんから、「昨夜、お父さんが救急搬送されたのですが、病院に到着した時には息を引き取っていました。明日、参加できなくなりました」と電話が入りました。Uさんのお父さんは、昨年秋に私も出席していたUさん支援のための会議中に突然呼吸が荒くなり、救急車で搬送され入院しました。「放射能の影響かも。明日は我が身と思うと怖いですね」と同席した方と話しました。

突然死が3人も

 私の事業所の関係者が震災後に突然死したのは、これで3人目。いずれも「急性心不全」。Uさんのお父さんはその日も普通に夕食を食べて床についたそうです。あとの2人も何の前触れもなく「突然死」です。心不全だけでなく、体調不良は増えていると感じます。1カ月以上も風邪が治らない、繰り返し風邪をひく、白内障が増え、3・11前と後に生まれた子どもでは、保育園から体調不良で呼び出される回数が違うなどいろいろ聞きます。
 チェルノブイリで認めた小児甲状腺がんでさえ、福島では194人になっても放射能の影響を認めないのですから、それ以外の病気や症状を福島の医療関係者は認めるはずはないです。
 ふくしま共同診療所が先頭に立って、放射能被曝との関係を認めながら「避難・保養・医療」が大切との立場で活動を進めてきました。甲状腺検査の縮小など絶対に許せません。

みせかけの復興

 昨年3月31日で避難指示解除した川俣町山木屋地区では、4月から学校を再開します。実は震災前、住民が「地域が衰退するから」と反対をしていたにもかかわらず、町は山木屋小・中学校を廃校にする方針でいました。それが百八十度の転換です。今年度わずか10人、しかも5、6年生だけの小学校を存続させる理由は復興しているように見せるためです。「学校がなくなると地域が成り立たない」。これが再開する理由だと町の教育長が発言しています。震災前に住民が言っていた理由をそのまま使うところが許せません。
 2016年8月伊方原発再稼働の日、愛媛県の中村知事は「福島と同じことが起こることは無いとはっきり申し上げておきたい」と発言しました。チェルノブイリ原発事故後「日本の原発は事故を起こさない」と推進派は断言しましたが、その25年後、福島で事故が起こりました。過ちを何度繰り返したら人間は気がつくのでしょうか?
 オリンピック誘致のために「汚染水はアンダーコントロールされている。健康被害はない」とうそをつく安倍首相には、子どもの命を守る気など毛頭無いのです。日本を丸ごとひっくり返さなければならない今こそ、避難指示解除地区での学校再開ではなく原発廃炉こそ早急に行わなければならないとの声を、3・11その日に福島から全国、全世界にとどろかせましょう。
(シリーズ終わり)

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