全学連国賠 証拠保全で警視庁に入る 裁判官、映像の提示を求め

週刊『前進』02頁(2920号01面02)(2018/03/01)


全学連国賠
 証拠保全で警視庁に入る
 裁判官、映像の提示を求め

(写真 多くの報道陣が駆けつける中、警視庁に立ち入る裁判官【前列2人】と弁護団【後列】【2月23日 千代田区霞が関】)

(写真 弁護団と全学連の斎藤委員長【前列左から2人目】ら原告が記者会見。大きな関心が寄せられた【弁護士会館】)


 警視庁公安部による全学連大会襲撃事件への国家賠償請求訴訟において重大な勝利をかちとりました! 公安警察は大会当日に現場を撮影したビデオ映像と写真の存在を認めながらも、証拠として提出することを拒否し続けてきました。しかし、弁護団が証拠保全の申し立てを行い、2月21日に東京地方裁判所(小野寺真也裁判長)から証拠保全の決定が出されました。2月23日午後3時、多くの報道陣が駆けつける中、弁護団と東京地方裁判所が証拠保全手続きを行うために東京・霞が関の警視庁に突入!  「この手続きは証拠が失われるおそれがある場合に行われるもので、警視庁での実施は異例」(NHKニュース)である。
 しかし、警視庁は「捜査手法が明らかになってしまう」「無関係の人も写っているのでプライバシーが侵害される」というとんでもない理由で手続きを拒否し、証拠隠しを居直りました。デッチあげ逮捕や冤罪(えんざい)事件を繰り返してきた国家権力は、自分たちに都合の悪い証拠をすべて隠しています。隠し持った証拠に真実があることを自覚しているからです。
 弁護団と原告は6時から弁護士会館で記者会見を開きました。森川文人弁護士が冒頭、「警視庁が証拠を改ざんしたり、隠滅したりするおそれがあると裁判所が認めたことに意義がある。引き続き映像の提出を求めていきたい」と勝利感をもって報告しました。小竹広子弁護士、木下徹郎弁護士からも報告と決意が述べられました。原告を代表して斎藤郁真・全学連委員長は、「警察は大会襲撃を『正当な視察活動』『職務質問』と開き直っている。共謀罪を実行するのは公安警察。今後の裁判が非常に重要」と訴えました。
 24日の朝日新聞朝刊や同日の東京新聞夕刊など多数のマスコミが報道し、ツイッターでも「すごい!」「犯罪隠蔽(いんぺい)警視庁」「頑張ってほしい。前進チャンネルに登録した」など話題沸騰。
 次回裁判は3月22日(木)午後3時、東京地裁429号法廷。公安警察を徹底弾劾しよう!
(全学連救援対策部・洞口朋子)

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全学連大会襲撃事件 2016年9月1日〜2日に都内で開催した全学連全国大会の会場前で、警視庁の公安警察官多数が参加者に対し暴力的な襲撃行為を行った事件。公安警察は、「参加者のメガネや帽子をはぎ取って奪い去る」「胸倉をつかんで殴る」「地面に引き倒す」「首を締め上げる」などの暴行をふるった。現在、国家賠償請求訴訟と告訴で反撃中。

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