今こそ安倍を監獄へ 森友疑獄の主犯は安倍だ 戦争・改憲と一体の国家犯罪

週刊『前進』02頁(2924号02面01)(2018/03/15)


今こそ安倍を監獄へ
 森友疑獄の主犯は安倍だ
 戦争・改憲と一体の国家犯罪

(写真 3月7日、安倍打倒・「働き方改革」関連法案阻止へ国会闘争が闘われた)

 森友疑獄で佐川宣寿国税庁長官が辞任に追い込まれた。裁量労働制の方が労働時間が短いとする厚生労働省のデータの捏造が発覚し、「働き方改革一括法案」から裁量労働制の適用対象の拡大を撤回したことに続き、安倍政権はさらに窮地に立たされた。しかし、問題は佐川の辞任だけでは断じてすまない。森友疑獄の主犯は首相の安倍である。今こそ安倍を監獄にたたき込もう。3・25日比谷野音集会に集まろう。

財務省が公文書改ざん

 安倍はその盟友である籠池泰典が経営する森友学園の学校用地として、約9億5600万円の国有地を1億3400万円に値引いて譲り渡した。佐川はその当時の財務省理財局長であり、その経過に関する公文書の改ざんを指示した人物と見て間違いない。
 佐川の辞任の直接の原因となったのは、国有地売却をめぐる公文書を財務省が組織ぐるみで改ざんした事実を隠し通せなくなったからだ。売却契約当時に作成された文書には、「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」「(これは)特例的な内容」などの文言が記されていた。にもかかわらず、国会議員に開示された文書には、これらの記載はすべて消されていた。安倍が籠池の便宜を図るために、その言い分をすべて認めていた経過が、意図的に抹殺されたのである。これは、安倍の責任を押し隠すための国家犯罪にほかならない。
 戦争・改憲に突き進む安倍政権のもとで、反戦闘争・革命運動を闘う仲間に対しては、「有印私文書偽造・同行使」などをでっち上げて弾圧が繰り返し強行されてきた。その一方で、国家権力は安倍をかばうために公文書の改ざんをあからさまに行い、「原本はない」などの見え透いたうそで国家犯罪を居直り続けてきたのだ。

戦争教育拡大たくらみ

 森友学園は、子どもたちを戦場に送る戦争教育のためにつくられた。森友学園が経営する塚本幼稚園で、籠池は園児たちに「教育勅語」を暗唱させ、「安倍首相がんばれ。安保法制国会通過よかったです」と叫ばせていたことは広く知れ渡っている。
 安倍は第1次政権時の2006年、教育基本法を改悪し、公立学校を含む全教育機関を戦争に向けて大再編することをもくろんだ。これは2003年に当時の都知事・石原慎太郎が学校行事での「日の丸」掲揚と「君が代」斉唱を義務付けた都教育委員会の10・23通達と重なって、教育労働者と子どもたちにすさまじい抑圧をもたらした。処分をはね返し不起立を貫いた教育労働者の闘いがその狙いを根底で打ち砕いた。
 「有事の際には国のために命をささげろ」という教育は、同時に「資本の利益のために身を粉にして働け」ということにつながる。労働者に対する総非正規職化の攻撃と過労死に至る長時間労働の強制は、教育基本法の改悪と一体で進められてきたのだ。
 だが、今に至るも安倍の意図は全面的には貫徹していない。「教え子を再び戦場に送るな」という教育労働者の強固な意思は、日教組本部の屈服にもかかわらず、教育現場に根強く息づいている。だから安倍は、森友学園を戦争教育を全面的に拡大するための拠点にしようとしたのだ。
 だが、安倍による森友学園への優遇は度を越えていた。そのあまりのでたらめさに対する労働者人民の怒りが沸騰する中で、安倍は籠池を補助金詐取で逮捕させ、その口を封じさせて自己保身を図った。そして、今度は佐川を辞任させることで逃げ切ろうとしている。だが、それで事態が収まることなど絶対にない。

腐った社会を変えよう

 佐川が国税庁長官に登用されたのは、森友学園への便宜を図ったことへの見返りだった。しかしそれは、労働者人民の怒りに火をつけた。税の確定申告が始まった2月中旬以降、国税庁と各地の税務署は、人民の怒りに包まれた。
 消費税の8%への増税や、医療保険・介護保険の保険料引き上げと自己負担の増大など、大増税の攻撃がのしかかっている。膨大な労働者が非正規職とされ、低賃金を強いられる中で、過大な税金をむしりとられたらもう生きていけないという恨みの声は満ちあふれている。
 財政難を口実に公共事業は民営化され、公務員労働者も有期雇用で低賃金の非正規職に置き換えられた。安倍の「働き方改革」はこれをさらに加速する。
 その一方で、安倍の盟友には、巨額の公費、国家財産がただ同然でばら撒かれてきたのだ。森友、加計、スーパーコンピューター、リニア新幹線……。労働者には一生かけても手にすることのできない巨額の金を、安倍の「お友達」どもは瞬時に手に入れている。この現実は何なのか。
 安倍は「国を守れ」と絶叫して朝鮮半島での戦争と改憲に突進しつつある。だが、安倍が守ろうとしている国とは、安倍と結託した一握りの資本家が国家財産を私物化できるこの国のあり方だ。戦争・改憲を阻止し、「働き方改革」を粉砕しよう。階級的労働運動を取り戻し、労働者人民の実力で安倍を監獄にたたき込もう。
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