「空港強化反対」の声拡大 三里塚反対同盟が一斉行動

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週刊『前進』04頁(2945号03面03)(2018/06/04)


「空港強化反対」の声拡大
 三里塚反対同盟が一斉行動

(写真 星の木の前で、星野文昭さんとの再会を誓う反対同盟。左から市東さん、太郎良さん、伊藤さん、萩原さん【5月20日】)

 5月20日、快晴のもと三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は61回目となる空港周辺地域一斉行動に立ち上がった。午前8時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まり、朝の打ち合わせを行った。
 最初に事務局の伊藤信晴さんが報告した。「横芝光町は環境アセスメント(環境影響評価)の説明会開催を住民に意図的に知らせず、関心は高いのに多くの人が参加できなかった。環境アセスは『持続可能な地域社会の発展のため』と銘打っているが、空港機能強化策を進めるもの。住民の怒りと結び撤回させよう」
 決戦本部長の太郎良陽一さんは、「成田空港40周年キャンペーンの中で、マスコミも機能強化反対の声や市東さんの農地問題について書かざるをえない状況だ。市東さん決戦とつながる大衆的な広がりをつくろう。地元の方にも7・8樫(かし)の木まつりや天神峰カフェ参加を呼びかけよう」と訴えた。
 市東さんは「強制執行を阻止する請求異議裁判・デモに全力で決起しよう」と奮起をうながし、東峰の萩原富夫さんは「反対同盟ニュースを配り住民を勇気づけよう。われわれが反対の声をしっかり上げれば第3滑走路を止めることができる」と激励した。
 「反対同盟ニュース」は第56号。地権者への同意書とりが始まっていることに対し「計画白紙撤回で命を守ろう」と訴えている。また、芝山町の住民が騒音激化に反対する新看板を設置したことを報じている。
 打ち合わせ後、事務局4人は星野文昭さん奪還を誓い、市東さんの畑の一角に植えられたこぶしの木、「星の木」前で写真撮影。
 支援連の仲間は芝山町を中心に展開し、この日も住民との対話を重ね、交流を深めた。
 「説明会があったが、向こうはこっちの話を聞こうとしないから行かなかった」「再移転には反対。若い人も20年経つ中で、この地に愛着をもってきている」と機能強化反対の声。
 「貨物の量が減り、新しくできた物流倉庫も閑古鳥が鳴いている」「ホテルの経営者がまた代わった。芝山千代田駅にできると言われたホテルの話も立ち消えになっている」など、機能強化の前提が崩れた現状を暴露する声。
 また「(反対し続けると)最終的には強制執行になると説明会で言っていた」など、住民無視に対する憤りの声が寄せられた。
 午後5時、再び離れに集まり集約した。次回一斉行動日を6月17日とし、天神峰カフェを6月24日に開くことを確認して、一日の行動を締めくくった。
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