三里塚 団結街道裁判 廃道の責任者を呼べ 小泉成田市長の尋問求める

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週刊『前進』04頁(2945号03面04)(2018/06/04)


三里塚 団結街道裁判
 廃道の責任者を呼べ
 小泉成田市長の尋問求める


 5月29日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で団結街道裁判が開かれた。
 市東さんの営農を妨害するために強行された2010年の団結街道の封鎖・破壊に怒りを燃やし、顧問弁護団は意見書を陳述。あらためて、小泉一成・成田市長を証人として採用することを強く求めた。
 前回の証人尋問で市の元土木部長・中村壽孝は厚顔無恥にも、「道路法第10条の廃道要件を満たしていた。廃止の決定は市の執行部がした。付け替え道路を整備したので、市東さんの不利益は少ない」などと開き直った。一方、弁護団の反対尋問を受けると無責任きわまる応答に終始した。成田市との協議で成田空港会社(NAA)はどのような説明をしたのか「知らない」。土木部はどのようなかかわり方をしていたのか「わからない」。廃道要件の検討は「していない」。住民が現に耕作している土地に隣接する道路を廃道にした前例はあるのか「わからない」。市東さんの被った被害は「わかりません」......。万事この調子だった。
 団結街道の廃道は、土木部が中心となって行う通常の道路行政の検討と手続きではなく、NAAの意を受けた「政治的案件」として小泉市長の「鶴の一声」で決定し進めたものだ。中村証言は、被告・市が廃道の正当性を主張する上で何の証明にもならなかった。ならば「空港との共生」を掲げる、小泉市長本人を直接問いただすしかない。重ねて市長の証人採用を求める!
 さらに弁護団は、片山敏宏・元成田市副市長を証人として追加申請した。片山は国交省から送り込まれた空港事案を専門に担当する副市長だった。
 裁判長は証人採否の判断を先送りにし、次回期日を10月12日として閉廷した。
 千葉県弁護士会館で報告集会が、伊藤信晴さんの司会で開かれた(写真)。葉山岳夫弁護士をはじめ弁護団が全員発言し、空港の手先となり住民生活を破壊する市のあり方を根本的に批判し、「市東さんの農地取り上げに反対する会」とユニオン習志野の菊池晴知委員長が連帯発言を行った。
 最後に伊藤さんが、6月28日の請求異議裁判への大結集と、7・8天神峰樫の木まつりへの参加を熱く訴え、全員が拍手で応えた。

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三里塚裁判日程
◎請求異議裁判・デモ
 6月28日(木)正午
 千葉市中央公園集合
 午後2時開廷 千葉地裁

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