UAゼンセン大会に向け訴え 憲法改悪反対でともに闘おう

週刊『前進』04頁(2975号02面02)(2018/09/24)


UAゼンセン大会に向け訴え
 憲法改悪反対でともに闘おう


 9月19〜20日、横浜で開催のUAゼンセン(全国繊維化学流通サービス一般労働組合同盟)定期大会に向け、合同・一般労働組合全国協議会が改憲阻止声明を発した。さらに地元の神奈川県内の闘う労働組合と連名のビラでUAゼンセン傘下の労働者へ訴えている。そのビラと声明を紹介します。(編集局)

労働組合の力で、戦争を止めよう!

●憲法改悪絶対反対でともに闘いましょう!
 自民党・安倍政権は今秋の臨時国会で改憲発議を行い、来年の天皇代替わりまでに憲法を変えようとしています。そして、UAゼンセン本部は、この安倍政権の改憲案に賛成し、労働組合の名で自衛隊の憲法明記を決議しようとしています。
 私達はこの動きに断固反対です。
●産業報国会の歴史を繰り返してはいけません
 安倍政権が狙う改憲とは、戦争のためのものです。戦争を担う軍隊(自衛隊)を憲法に明記し、そのための軍事力を憲法の名のもとで保持しようとしています。
 今大会で行われようとしているUAゼンセンの改憲決議は、労働組合の名のもとで戦争を推進するものです。戦前の産業報国会と何ら変わりありません。
 2015年6月UAゼンセンの逢見直人(当時連合事務局長)と安倍首相が官邸で会談を持っていたことが暴露されました。2017年7月19日には「残業代ゼロ法をかってに決めるな」と連合本部にデモがかけられ、連合会長に就任するはずだった逢見直人はその後連合会長代行にとどまることになりました。連合傘下の労働組合から、安倍自民党とべったりの姿勢が弾劾されているのです。
 UAゼンセンの9条改憲=自衛隊明記に賛成の方針は安倍首相とUAゼンセン幹部が結託して決めたものであり、現場のUAゼンセン組合員の圧倒的多くは改憲・戦争に反対です。
●戦争は労働者同士を殺し合わせるもの
 戦争とは、他国の労働者と自国の労働者を殺し合わせる最大の団結破壊そのものです。労働組合の名のもとで戦争を推進するということは、労働組合の名のもとで労働者を殺すことにほかなりません。
●戦争を止められるのは労働者・労働組合だけです!
 憲法改悪に、私達全国協議会は絶対に反対です。
 労働者の団結で、改憲・戦争を止めましょう!
 UAゼンセン大会での、改憲決議を参加者のちからで止めましょう!
 私たちは心あるみなさんとともに闘います。
合同・一般労働組合全国協議会/湘北合同労組/合同労組かながわ

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合同・一般全国協が改憲阻止声明

自衛隊の憲法9条明記に反対しよう!
改憲・戦争阻止の闘いの先頭に立とう!

 UAゼンセンは9月19〜20日にパシフィコ横浜において第7回定期大会を開催し、改憲賛成を打ち出す大会を行おうとしている。しかし労働組合が改憲・戦争の旗振り役を担ってはならない。
 全日本自治団体労働組合(自治労)は8月23~24日に開催された第91回大会の「大会宣言」で「安倍首相がもくろむ憲法改悪を断固阻止するため、広範な市民と連携し、核兵器のない真に平和な世界と原発のない社会をめざす取り組みを強化する」と明記した。同じく自治労倉敷市職員組合は9月10日に「安倍政権による改憲案の国会提出に対して、組織の総力を挙げて絶対反対で闘う」という「改憲・戦争阻止決議」を決定した。倉敷市真備地区の洪水は軍事費に血税をつぎ込み、治水対策を怠ってきた地方切り捨ての人災であり、国に最大の責任があると弾劾している。
 改憲・戦争が労働者の団結破壊の最大の攻撃であり、労働組合の解体を通して改憲・戦争が行われるのだ。労働組合が改憲・戦争阻止の闘いの先頭に立とう。合同・一般労働組合全国協議会は改憲・戦争阻止の闘いを組織の総力を挙げて闘いぬく。
 安倍首相は憲法9条に自衛隊を明記することと、憲法に緊急事態条項を新設する改憲を明言し、10月26日に秋の臨時国会を開催し、改憲発議を行おうとしている。憲法9条1項、2項を残しつつも、「自衛の措置をとること」と「自衛隊を保持する」の文言を9条の2として明記することで憲法9条1項・2項を完全に無効化させようとしている。
 安倍政権が強行した「働き方改革関連法」は非正規ジェノサイド(虐殺)だ! 100時間未満まで残業可能、残業代ゼロ法=高度プロフェッショナル制度は過労死促進法である! 安倍が推進する「同一労働同一賃金」は徹底した能力主義、評価制度に基づく差別賃金制度であり、最低賃金の下で「皆を平等に」という政策だ。労働契約法18条の5年ルールによる雇い止め解雇、派遣法の3年ルールによる解雇が9月末に集中する。
 安倍政権による「働き方改革」攻撃との現場での闘いはこれからだ!
 改憲と戦争、労働組合解体攻撃と戦争は一体だ! 戦争と改憲反対の闘いの先頭に立とう!
2018年9月 合同・一般労働組合全国協議会
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