伊方原発の再稼働許すな 差し止め仮処分の取り消し弾劾

週刊『前進』04頁(2979号03面03)(2018/10/08)


伊方原発の再稼働許すな
 差し止め仮処分の取り消し弾劾


 9月25日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働を差し止めた広島高裁の仮処分決定が広島高裁異議審で取り消され、28日の大分地裁でも原発の運転を容認する決定が出ました。
 広島高裁の決定に対してNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)えひめは、25日夕方、松山市駅前で「決定許さない、廃炉しかない」と訴えてアピールしました。ビラを受け取った女性が「悔しくて涙が出た。デモがしたい」と声をかけてきて熱烈な討論となりました。
 また9月30日には、台風の暴風雨をものともせず、伊方原発ゲート前に35人が集まって絶対反対の怒りの声をたたきつけました。
 広島高裁異議審決定は、2017年12月の「原子力規制委員会による火山影響評価ガイドを厳格に適用すれば伊方は立地不適である」という広島高裁の判断を覆し、なきものにするための超反動的な政治的決定です。とんでもないことに、阿蘇山の破局的噴火については「(火山ガイドを厳密に適用すれば不適だが)頻度は著しく小さく、国の対策の動きも認められない。国民の大多数は問題にしていない」「想定しなくても安全性に欠けないとするのがわが国の社会通念」としています。
 また、28日の大分地裁は原発について「社会がどの程度の危険を受け入れられるかという社会通念を基準に判断」する。その基準は「法令の規制など」だとし、「(原発は不安だ、などという)特定の統計がただちに社会通念と言えない」と切り捨てています。
 さらに、原子力規制委員会の新規制基準は合理的で合格判断にも不合理がなく、原発運転の具体的危険はないとまで言い切って、住民の命や暮らしを守る訴えを「理由がない」と一蹴しています。規制委員会ですら「絶対的な安全性を確保するものではない」としている新規制基準を、司法が「安全」と宣言する許しがたいものです。腐敗しきった司法による「安全神話」は粉砕あるのみです。
 日帝の原発政策は、「自衛隊明記」の改憲と一体の核武装攻撃です。再稼働阻止・廃炉に向けた意志は絶対に屈しません。9月30日の闘いに続き、毎月11日の伊方原発ゲート前座り込み行動、毎週金曜の愛媛県庁前行動などを全力で闘い、10月27日に予定されている伊方3号機の再稼働に対して、地元を先頭に原発ゲート前に集まって再稼働阻止の不屈の意志を示します。
 改憲・戦争への怒りと一体で再稼働阻止の闘いを貫き、職場・地域の全ての怒りと結びついて11・4集会1万人結集・安倍打倒へともに闘いましょう。
(NAZENえひめ・平野明人)
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