会計年度職員は労組破壊 関西で絶対反対の集会

週刊『前進』04頁(2983号02面04)(2018/10/22)


会計年度職員は労組破壊
 関西で絶対反対の集会


 10月8日、大阪市内で関西労組交流センター自治体労働者部会主催の「会計年度任用職員制度に反対する自治体労働者交流集会」が40人の参加でもたれました(写真)。制度導入をもくろむ自治体当局、その推進者となる体制内労組幹部と徹底対決する方針が討論を通して鮮明になりました。
 部会事務局から会計年度職員制度についての提起を受け、大阪市職の赤田由行さんが基調報告を行いました。赤田さんは、制度が自治体労働者の総非正規職化、「解雇自由」を狙うものであり、総務省「自治体戦略2040構想」による職員2分の1化=自治体解体攻撃の中に位置づけられることを見据え、労働組合をめぐる本格的攻防となると強調。制度は改憲に反対する自治体労組を解体する攻撃であり、「非正規職の処遇改善が制度構築の目的」と言う体制内労組幹部に対し、制度導入絶対反対で闘い、自治労・教労決戦の大爆発で安倍政権打倒へ突き進もうと訴えました。

闘いを恐れる当局

 討論で、奈良の労働者は「制度は労働組合をなくす攻撃であり、既に評価によって非正規職を解雇するなど、現業破壊を含め自治体で労働組合法適用労働者の存在をつぶす攻撃だ。当局は闘いを恐れて、いまだに制度導入について労働組合に示してこない」と発言。京都の労働者は「非正規職を立ち上がらせないため、全自治体に一気に導入を迫るなど焦りと危機感からの攻撃だ。非正規職への評価制度導入と毎年の試用期間設置は、いつでもクビに出来るようにして好きなようにこき使おうとする、常識では考えられない矛盾をはらんだ制度。労働者性の問題に行き着く」と述べました。兵庫からは「全く動こうとしない単組がある一方、処遇改善を条件闘争でかちとろうと組織維持のために非正規職に取り入ろうとしている単組がある。戦争のための組合つぶしであり、非正規職の根本的な怒りが絶対反対の闘いになる」と発言。大阪の労働者は「AIの導入で自治体業務を破壊しようとするなど、改憲・戦争の攻撃は既に始まっている。学力テストで教員を評価するなど、敵の焦りからのでたらめな攻撃は労働者の怒りに火をつけるものだ」と強調しました。
 教育労働者は「何かとんでもない攻撃が来ているということではない。非正規はこれまでも解雇攻撃を受ける中、闘いで雇用を継続させてきた。雇用形態でどれだけ分断しようと、正規も非正規も労働者はひとつだということこそ重要」「『会計年度職員になると大変』なのではない。具体的に闘いの中で旗を守りぬいていくことが重要だ。今の個別の闘いに戦争阻止と体制内労組幹部打倒の力がある」と力強く発言しました。
 豊中市職の深町加代子さんが「この闘いの中で正規と非正規の団結が生まれる。評価での解雇やパワハラとの対決など、具体的な攻防の中で攻撃の核心を明らかにして、現場の怒りと結びつく。闘う者をつぶす攻撃だという点をはっきりさせ、絶対反対の闘いで自治労本部との大決戦にしよう。改憲・戦争の時代の労組解体と対決し、全国の闘いへ突き進もう」とまとめを提起。参加者全員で決戦の決意を固めました。
 改憲阻止・会計年度職員制度絶対反対の旗が、関西からも上がりました。11・4全国労働者集会に大結集しましょう。
(京都 自治体労働者・樋口直)

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