石川さんと連帯し狭山集会

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週刊『前進』04頁(2989号04面04)(2018/11/12)


石川さんと連帯し狭山集会


 無実の石川一雄さんに対する東京高裁・寺尾正二裁判長の無期懲役判決44カ年を糾弾し再審無罪へ10・31狭山集会が関西と広島で開催された。

関西
 水平同盟3支部先頭に
 デモに労働者の熱い共感

(写真 中之島駅前広場での集会後、「新しい狭山闘争を巻き起こそう」と訴え大阪市役所に向けてデモ【10月31日 大阪市】)

 関西狭山集会は、全国水平同盟と関西労組交流センターの共催で90人が大阪市役所脇の中之島駅前広場に集まり勝ち取られた。その後、多くの労働者に訴えようと大阪駅前までデモ行進。帰宅中の労働者の圧倒的な共感を生み出した。
 集会は赤田由行交流センター事務局長の司会で、久原正子全国水平同盟委員長が基調を報告した。久原さんは、10月17日と26日の植木団地控訴審判決は部落差別をあおる戦争・改憲攻撃だと弾劾し、11月23日の植木団地4周年闘争への決起を訴えた。そして、「狭山闘争こそ戦争と改憲に突き進む安倍政権を打倒する闘いだ。下山第2鑑定で狭山事件が権力犯罪であることが一層明らかになった。これを武器にゼネスト―革命への総決起を勝ち取ろう。星野文昭さんの解放と一体で闘おう」と提起した。
 続いて「完全無罪まで、不撓(ふとう)不屈の精神力と闘争心で、不退転で闘う」という石川一雄さんのメッセージが読み上げられ、参加者は改めて再審勝利への決意を固めた。
 決意表明に移った。全国水平同盟の高槻支部は高裁判決を弾劾し「最高裁に上告して闘う」と述べた。崇仁・東三条支部は「実名国賠控訴審での京都市寄りの訴訟指揮を許さない。京大生の起訴、新たな弾圧拡大を粉砕しよう」、西郡支部は「八尾北夏まつりで星野絵画展と下山鑑定の実証実験を行った。狭山・星野に勝利しよう」と訴えた。
 関西各地の大行進運動を代表して高槻から、「安倍政権と対決する闘いを高槻医療福祉労働組合、関西地区生コン支部など労働組合を軸に運動をつくり上げる」と決意を表明した。
 最後に司会が「労働組合と部落解放運動の団結が戦争の時代にゼネストの軸になる。新しい狭山闘争を巻き起こそう」とまとめ、デモに打って出た。
(全国水平同盟西郡支部・錦織進)

広島
 星野闘争の力と一つに
 地域の青年も参加して

(写真 地元で解放運動を進める人々から星野要望書が寄せられているとの大江さんの報告に聞き入る参加者【10月31日 広島市】)

 広島狭山集会は、部落解放広島解放共闘に結集する仲間30人が集まり、広島市西区福島町で開催しました。石川一雄さんの再審無罪への闘争心をわがものとし、11・4労働者集会と星野さん絶対解放の11・25高松集会に向けた熱気あふれる決起集会となりました。
 奥村毅事務局長(広島連帯ユニオン)が基調提起を行い、「下山第2鑑定で権力のでっち上げが120%明らかになった。狭山闘争を改憲阻止決戦の決定的一環として闘おう」と呼びかけました。高陽第一診療所労組の矢田三恵書記長が、「小森龍邦さんの四国地方更生保護委員会への申し入れは狭山闘争と星野闘争の力をひとつにした。11・4から11・25へ大結集を」と訴えました。
 闘いの報告と決意が次々と語られました。JR関連会社で組合機関紙配布を理由に解雇された動労西日本の元木康亮組合員は、県労働委員会で当局の不当労働行為を完全に暴いたと報告し、必ず職場復帰すると決意を表明。自治体と教育の青年労働者は、非正規化による職場での分断や生きられない現実と労働組合の団結で闘うと述べ、連帯ユニオンの組合員は、安倍の改憲・入管攻撃と国際連帯で闘おうと呼びかけました。
 婦人民主クラブ全国協広島支部の大江厚子さんは、地元で部落解放運動を進める人々から星野さん釈放の要望書が寄せられている、地域・議会で改憲・戦争阻止の運動を広げていると報告。全発言が感動的で全体の力となりました。
 解放共闘は、福島町で地域ビラ入れや改憲反対署名なども行い、その中で新たな出会いもありました。地域の青年も参加し、狭山・星野・改憲阻止で職場・地域に拠点をつくりだしていく新たな展望を開いた集会となりました。
(部落解放広島共闘会議議長・壹貫田康博)

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