民主労総 11・21ゼネストへ 韓国 労働者大会に6万人 動労千葉訪韓団が共に闘う

週刊『前進』02頁(2990号01面01)(2018/11/15)


民主労総 11・21ゼネストへ
 韓国 労働者大会に6万人
 動労千葉訪韓団が共に闘う

(写真 都心の路上は6万人の労働者で埋まり、「非正規職完全撤廃!!」のボードが高く掲げられた【11月10日 ソウル】)

(写真 動労千葉、動労水戸、全学連をはじめとした訪韓団が合流)

(写真 執行部を先頭に民主労総旗と横断幕を掲げて進むデモ隊)


 11月10日、韓国・ソウルで開催された民主労総の全国労働者大会に、90人を超える動労千葉の訪韓団が合流し、日本での11・4労働者集会&改憲阻止!1万人大行進に続く「東京―ソウルを結ぶ国際共同行動」として民主労総ソウル地域本部とともに闘った。

 2016〜17年にかけてパククネ前大統領を打倒したろうそく革命の舞台、光化門に続く大通りを6万人の労働者が埋め尽くした。11月10日午後、「積弊清算!労組活動の権利!社会大改革!11・21ゼネスト宣言!」を掲げたチョンテイル烈士精神継承2018全国労働者大会は、新たな時代を自らの力で切り開こうという気概に満ちた感動的な大会となった。
 午後3時、サンヨン自動車、KTX(韓国高速鉄道)乗務員、甲乙(カブル)オートテックの労働者が「整理解雇撤廃」「非正規職撤廃」「労働基本権を保障しろ」と叫び、高らかに開会を宣言した。集会場後方のソウル市庁舎前から6万人の大海をわたるように民主労総旗を先頭に組合旗が入場してくる。

「われわれが社会動かす主人公だ」

 ろうそく革命から1年半、10万人を超える労働者が新たに加盟する中、民主労総は今、2020年までに民主労総200万人時代をつくろうと呼びかけて前進を続けている。
 ろうそく革命の上に誕生したムンジェイン政権は、公共部門の非正規職労働者の正規職転換、解職公務員の復職などの公約をほごにし、労働時間の規制緩和を進めるなど資本の利益を代弁している。財閥が一貫して求めてきた大幅な規制撤廃のための悪法をめぐって新たな激突も始まっている。労働積弊・司法積弊の清算はこれからだ。民主労総はこの闘いをやりぬくために11・21ゼネストを決断した。
 大会では、長期にわたり高空篭城(ろうじょう)を闘う金属労組ファインテック支会、全州(チョンジュ)の公共運輸社会サービス労働組合タクシー支部の労働者とのビデオ通話が行われ、「生きるために共に闘おう!」の声がリアルタイムで届けられた。今この時も、資本に踏みにじられた労働者の怒りをたぎらせた闘いが続いている。
 1970年11月13日、「勤労基準法を順守せよ」と叫んで自らの体に火を放ったチョンテイル烈士、そして87年労働者大闘争から88年に初めて開かれた全国労働者大会、現在に至るまでの韓国労働運動の歴史が映像で映し出された。そして、登場したキムミョンファン委員長は11・21ゼネストへの総決起を呼びかけた。続いて、公共運輸労組、全国建設産業労組連盟、金属労組から闘いの決意が述べられた。
 民主労総の指導部が壇上に勢ぞろいし、ゼネスト決議文が読み上げられた。「(ムンジェイン政権の)非正規職ゼロ社会、積弊清算、労働尊重の約束が口先だけなら、われわれは口先だけでなく有言実行だということを11・21ゼネスト勝利で示そう」「われわれはチョンテイルだ。われわれは機械ではない。われわれがこの社会を動かす主人公だ」----11・21ゼネストへ、闘いの方針は鮮明だ。
 直ちに光化門に向けてデモに出発。デモ隊は光化門前で左右に分かれ、ムンジェインのいる青瓦台(大統領府)を包囲して進んだ。

韓国の闘いに学び労働者の力示そう

 デモを終えた後、動労千葉の田中康宏委員長が総括を提起した。
 「今日のデモをして、2016年11月に参加した100万人のデモを思い出した。パククネ政権は倒されたが、まだ労働者をめぐる問題は解決していません。今も労働者の力と、まだ倒れていない反動の力が正面からせめぎあっている。もう一歩新しい前進は、もちろん韓国の労働者の課題ですが、その時に日本の労働者が同じような闘いをすることが絶対の条件ではないか。連帯して立ち上がることが必要だ」
 「私たちの力はまだ安倍政権を倒すには至っていないが、やるべきことはある。小さければ、大きくなればいい。私たちは自分自身を鍛えてきた。これからは無数の怒りと結びつく力を見つけ出すことだ。それが労働運動をよみがえらせる力だ」
 「日本の労働者には大きな力がある。一つは、一度は侵略戦争をして、でも二度と戦争だけはしてはならないと、これが原点だ。このことを命がけで訴えよう。さらに、団結と怒る力を奪われていても、怒っていない労働者はいない。その怒りを私たちが引き出すことだ。そして、新自由主義がもたらした社会の崩壊との対決をどうやったら具体的な運動にできるのか。この三つがそろったら、日本の労働者は力を取り戻すことができる。これが私たちの任務であり、今日学んだことです。これを持ち帰って闘いましょう」

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