「12・20判決迎え撃つ」 市東さんの会がシンポ

発行日:

週刊『前進』04頁(2993号03面03)(2018/11/26)


「12・20判決迎え撃つ」
 市東さんの会がシンポ


 11月18日、東京・文京区民センターで「市東さんの農地取り上げに反対する会」が主催する恒例の秋のシンポジウムが開かれた。
 「12・20請求異議判決を迎え撃つ」と銘打ち、市東孝雄さんの農地をめぐる闘いの正念場であることを強く呼びかける決起集会となった。
 冒頭に、1971年の第2次強制代執行での、取香の大木よねさんに対する強制収用の記録ビデオが上映された。脱穀作業中のよねさんに対して機動隊が襲いかかり、殴打し地面に放り出す生々しいシーンに、参加者は息をのみ怒りをかきたてられた。再び許してはならない蛮行だ。
 続いて内藤光博さん(専修大学教授・憲法学)と石原健二さん(元立教大学教授・農業経済学)が講演し、それぞれの専門分野から市東さんの完全無農薬・有機農業の社会的な意義を確認し、農地強奪の無法と非道を証明した。
 さらに三里塚反対同盟顧問弁護団の吉田哲也弁護士が請求異議裁判の経過を報告し、農地を守る闘いの正義を確認した。
 市東さん本人があいさつに立つと、会場は大きな拍手で満たされた(写真)。「請求異議裁判の判決が12月20日にいよいよ出されますが、やるべきことはやったという感はあります。判決が出てからが私の闘いだと思っています。どんな判決かは分かりませんが、高瀬裁判長があの多見谷と同様の不当判決を出すのであれば、やれるならやってみろ、自分は天神峰の畑を耕し続けるという意気込みでこれからも進みます」
 飾りも気負いもなく、簡潔で不動の確信を感じさせる市東さんの発言に、全参加者が胸を打たれた。
 沖縄からは、辺野古新基地建設工事に対し抗議船の船長として闘っている横山知枝さんが、現地報告と三里塚への連帯のあいさつを行った。
 国家権力の理不尽な抑圧に対する闘いの正義は、市東さんの畑、土、作物に強く刻まれている。この農地を必ず守りぬくと全参加者が固く心に誓った。
(田宮龍一)

------------------------------------------------------------
市東さんの農地守れ! 強制執行許さない!
12・20請求異議裁判判決日闘争
 12月20日(木)正午 千葉市中央公園集合
 集会後、千葉市内デモ出発
 午後2時開廷 千葉地裁

このエントリーをはてなブックマークに追加