東洋大ビラまき弾圧を粉砕 全学連破壊 断じて許さぬ 改憲阻止・共謀罪粉砕へ闘おう

週刊『前進』02頁(2994号01面01)(2018/11/29)


東洋大ビラまき弾圧を粉砕
 全学連破壊 断じて許さぬ
 改憲阻止・共謀罪粉砕へ闘おう

(写真 11月4日に不当逮捕された全学連の内海佑一君【前列右から3人目】と作部羊平君【同4人目】を不起訴で取り戻し、団結の勝利を喜び合う全学連【11月22日 都内】)

(写真 11月21日、東洋大学白山キャンパス前で高原恭平委員長【前列右】を先頭に弾圧粉砕をアピールする全学連の仲間)


 公安警察は、学生自治会の再建―学生運動の復権のために闘う全学連の仲間に対し、「建造物侵入」を乱発した不当な逮捕・勾留を繰り返しています。安倍政権・文科省は大学の商業化(民営化・私物化)を通じて、大学をカネで縛って御用機関とし、改憲・戦争へ向けて不都合な言論を排斥する体制をつくろうとしています。この弾圧に勝ち抜けるか否かは、改憲阻止決戦の発展の成否がかかった一大攻防です。中核派はすべての労働者・学生に共に闘うことを訴えます!

 11月22日、7月に都内の東洋大学でビラをまいたことをもって「建造物侵入」とされ、11・4労働者集会直前に不当に逮捕された内海佑一君・作部羊平君の2同志の奪還をかちとりました! 弾圧に怒り、声を上げ、共に闘ってくれたすべての人々の勝利です。いただいた多くの支援に本当に感謝します!
 19日に行われた緊急の記者会見にも多くのマスコミが駆けつけ、「本当にビラまきだけで逮捕なのか」など多くの質問がありました。そして、2同志の不起訴釈放をTBSニュースや朝日新聞が報道しました。社会的に物議をかもすような警察権力の横暴に、警察発表を流すだけでなく、その結果に踏み込んでマスコミが報道することは珍しいことです。今回のことを突破口に報道のあり方にも一石が投じられることを期待したく思います。
 総じて、今回の権力の不当逮捕は、「共謀罪」をはじめ治安弾圧の強化を狙う国家権力の意思に多くの人が気付く重大なきっかけとなると共に、団結した民衆の力で弾圧をはね返すことができることを示しました。弾圧は連帯と団結を強めるものとなり、逆効果に終わったのです!
 弾圧の内容がブルジョア民主主義の建前すら踏み破る凶暴なものであったがゆえに、反ナチス闘争の戦士だった「ニーメラー牧師の警句」を多くの人が訴え、ナチスの言論弾圧「白バラ事件」になぞらえる声もありました。重要なことは、まさしく苦い敗北から搾り出されたニーメラーの警句が生かされ、本当に多くの学生・市民が協力してくれたことです。多くの学生が、権力・東洋大学当局に対して怒りのメッセージを寄せて新たに決起しました。東洋大学門前で独自のビラをまいて連帯する学生グループが登場し、共産党に所属する青年も垣根をこえて連帯の声を上げました。反ナチス闘争に立ち上がった人々の無念は今を生きる私たちの力としてよみがえり、歴史を繰り返させなかったのです。
 「外」の闘いの高揚を支える一切の土台となったのは「獄内」の「完全黙秘・非転向」の闘いです。先進国最低レベルの被逮捕者への待遇----密室に閉じ込めて分断、不信をあおって「自白」を引き出し仲間を裏切らせて心を折るという、日本帝国主義が戦中から持ち越した治安体制は凶暴なものですが、逆にいえば「自白頼み」で何日も身柄を拘束する非道さは、立ち上がった労働者・学生を急速に成長させるものでもあります。権力の「慈悲」に一切の期待を抱かず、獄内外の信頼を徹底的に貫いて労働者民衆自身の団結と勇気を育てる「完黙・非転向」の路線こそが反弾圧・救援闘争の肝です。

京大・山極総長打倒を

 しかし、不当逮捕・弾圧との闘いは中盤戦です。京都大学では、髙田暁典君への起訴・再逮捕をはじめとして3人の仲間が京大への「建造物侵入」で不当に勾留されています。3人への弾圧があった翌日、21日には全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の正当な労組活動へのさらなる弾圧もあり、改憲へ向けて闘う労働運動・学生運動を根絶しようと資本・国家権力は躍起になっています。
 労働組合法で保障されている正当な組合活動を「威力業務妨害」とみなす関西生コン支部への弾圧と、大学をまるで「理事会のプライベートな空間」であるかのように適用される「建造物侵入」。労働運動つぶしにも、学生運動つぶしにも通底しているのは徹底した資本の論理です。それらは「生産性」発言や、労働者をバラバラにする能力給・人事評価制度、テスト至上主義の管理教育、自治破壊、立て看板や学祭といった自由な表現活動への規制などの政策・思想にも通じています。
 安倍政権の「世界一ビジネスしやすい国」と共謀罪をはじめとした治安弾圧の強化はこうしてひとつにつながっているのです。資本にとって不都合な活動を排除し、叫ばれる「自由な社会」。実際にはあらゆる横道が通行禁止にされ、資本のための一本道を走るばかりの社会! 私たちが選べるのはこの一本道を走る速度くらいのものです。
 この総体を正当化し、新たな国家体制としていくために9条を軸とした戦後憲法が破壊されようとしています。労働者と学生の敵はひとつです。もっともっと団結を固め、資本家とその手先どもを圧倒しよう!
 京大弾圧を打ち砕き、2人の不起訴釈放、髙田君の無罪を勝ちとることができるか否かは改憲阻止決戦の重要な一環です。危機のときこそ、本当の友がわかる。弾圧との闘いを通じて、口先だけではない実践的な闘いの組織をつくりあげよう!
 団結を拡大し、来年4月統一地方選でのほらぐちともこさんの勝利をもぎとろう。学生運動の一大発展を、この闘いのなかでこそつくりあげていこう!
(革共同中央学生組織委員会)

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団結して闘えば弾圧打ち破れる
 内海佑一君

 獄内外の団結によって奪還されました。本当にありがとうございました。
 今回の弾圧は、公安警察が取り調べで語っていた通り、全学連が高原新委員長体制のもとで、「前進チャンネル」も駆使しながら改憲阻止決戦を爆発させようとしていることを潰すための攻撃でした。
 しかし、どんな弾圧も完全黙秘・非転向を貫き、仲間と団結して闘いぬけば必ず打ち破ることができます。みなさん、全学連と共に改憲阻止決戦を爆発させ、星野文昭同志をはじめ全獄中同志を奪還しましょう!

京大3学生奪還へ胸張って闘う
 作部羊平君

 みなさん、本当にありがとうございました。「ビラまき無罪」を勝ち取ったので、今後も胸を張って闘っていきます!
 京都大学で3人が逮捕されました。2015年の反戦バリスト以降、京大当局は全学連の学生を名指しで「キャンパス立ち入り禁止」にしたものの、これまで「建造物侵入」弾圧を発動できずにいました。それがこの改憲情勢の中で腹をくくったのです。奪還された身として、今度は仲間の奪還のために奮闘します。

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ニーメラー牧師の警句 「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時、私は声を上げなかった。私は共産主義者ではなかったから。社会民主主義者が牢獄に入れられた時、私は声を上げなかった。私は社会民主主義者ではなかったから。彼らが労働組合員たちを攻撃した時、私は声を上げなかった。私は労働組合員ではなかったから。そして、彼らが私を攻撃した時、私のために声を上げる者は、誰一人残っていなかった」

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