JRダイヤ改定に各地で反撃 動労千葉 習志野運輸区で乗務員スト

週刊『前進』02頁(3021号01面01)(2019/03/21)


JRダイヤ改定に各地で反撃
 動労千葉 習志野運輸区で乗務員スト

青年に行動で訴え

(写真 JR東日本は千葉支社管内では習志野運輸区をモデルに乗務員に極限的な労働を強いようとしている。動労千葉はその習志野運輸区前で抗議行動に立った。乗務を終え、または乗務に向かうために通行する労働者は笑顔で組合員に応え、ストへの共感を示した【3月15日】)

 動労千葉は3月15~16日、ダイヤ改定と改悪された乗務員勤務制度の中止を求め、習志野運輸区で本線運転士がストライキに突入した。今回のダイヤ改定でJR東日本は、泊まり勤務で津田沼―中野間を4往復する長時間行路を設定した。乗務員に極限的な労働強化を強いるものだ。
 15日午後4時、習志野運輸区前で抗議行動が行われ、動労千葉組合員や支援が結集した。ストに突入した津田沼支部の相馬正利支部長が、「今回のダイ改で乗務キロも拘束時間も増え、生身の人間のやる労働ではなくなっている。その怒りを込めてストライキに突入した。私は来年定年を迎えるが、このストは私が若い人たちに残す最後のメッセージだ」と発言した。
 午後6時から千葉市内で動労千葉総決起集会が行われた。開会あいさつで関道利副委員長が、JRとCTS(千葉鉄道サービス)を貫く組織拡大でダイヤ改定に反撃しようと訴えた。
 川崎昌浩書記長が基調提起を行い、この日、JR東日本が「所定昇給額の6分の1、平均1050円のベースアップ」という低額の賃金回答を出してきたこと、JR貨物の賃金をめぐり貨物協議会が現在も粘り強く交渉を展開していることを報告した。そして、CTSでの大幅賃上げ獲得へ、春闘を継続して闘う方針を打ち出した。また、改悪された乗務員勤務制度に職場から抵抗を重ねて粉砕に追い込み、今後本格化する外注化攻撃に組織拡大で反撃しようと声を強めた。
 津田沼支部の相馬支部長が発言に立ち、「今回設定された行路は若い人でも体が持たない。このままでは乗務中に倒れるか、重大事故が起きる。今日のストは、若い人たちに動労千葉の闘う姿を示すためのストだ」と、この日の闘いにかけた思いを語った。

木更津で組織拡大

 木更津支部の花崎薫支部長が、CTS木更津事業所で組織拡大をかちとったと報告した。会場から大きな拍手がわいた。ついにこじ開けられた動労千葉の組織拡大は、階級的労働運動の復権に向けての号砲だ。
 千葉運転区支部、千葉機関区支部、幕張支部、青年部の決意表明が続いた。
 集会をまとめた田中康宏委員長は、「このストは、人間の限度を超えるような労働を続けなければならない青年に、今、声を上げなくていいのかと問う闘いだ。これを組織拡大につなげてこそ、ストは勝利したと言える」と述べた。そして、「木更津で始まった組織拡大は必ず次の展望につながる」と強調した。また、今春闘は安倍政権や資本が「労働組合のない社会」にしようとたくらむ歴史的攻撃の中にあると指摘して、「非正規だけの社会をつくらせない、改憲・戦争を許さないの二つの旗の下、労働運動をよみがえらせよう」と呼びかけた。
 動労千葉はさらなる組織拡大をかけて、春闘後半戦に向け闘いぬいている。

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長大行路を強制するな
 動労水戸 運輸区前で座り込み

(写真 ダイヤ改定に抗議し勝田運輸区前で座り込み。石井真一委員長は常磐線全線開通阻止を訴えた【3月15日】)

 動労水戸は3月15日、翌日のダイヤ改定に抗議して、勝田運輸区前で2時間の座り込みを行った。マイクで訴え、出勤・退勤する労働者や昼食を買いに出る労働者にビラを渡した。
 勝田運輸区運転士の国分勝之副委員長は、ダイヤ改定で設定される長大行路を、「JRになって最も過酷な中身です。これでは運転士の集中力がもたず、列車の安全も運転士の健康も守れない」と危機感もあらわに弾劾した。今回のダイヤ改定で、水戸支社では列車の乗務キロは変わらないのに運転士が19人も減らされた。すべての運転士の労働はその分、強化される。朝8時に出勤して9時間を超えて運転し、深夜の12時過ぎまで働く行路さえ組まれている。
 最後に石井真一委員長が、JRが狙う常磐線の全線開通を弾劾し、「今日は第1波の闘い。今後も闘いは続きます」と訴えた。

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尼崎事故くり返すな
 動労西日本 奈良を拠点に第2波

(写真 動労西日本と支援者は、全面外注化・非正規職化阻止、改憲・戦争・労組破壊を許すなと訴えてスト突入集会を開き、JR西日本への反撃を宣言した【3月13日 JR平城山駅西口広場】)

 動労西日本は3月13日、吹田総合車両所奈良支所(奈良市)を拠点に、19春闘勝利、3・16ダイヤ改定阻止へ向けた春闘第2波ストを貫徹した。橘日出夫組合員が午前9時から終日ストに突入した。
 東元(あずまはじめ)組合員が司会を務め、職場に隣接する関西本線の平城山(ならやま)駅西口広場で午前9時からスト突入集会を開いた。集会には動労西日本組合員と支援者約30人が参加した。
 大江照己委員長が「JR西日本は、ダイヤ改定により鉄道業務の合理化をさらに激しく進め、駅のみどりの窓口を京阪神地区で180駅から30駅に減らし、保守業務の全面外注化にのめり込もうとしている。これでは安全は守れず、第2、第3の尼崎事故は必至だ。鉄道労働者の誇りにかけて、合理化・外注化にストで闘う」とあいさつした。
 橘組合員が「働き方改革の名で労働運動を解体し、労働組合のない職場をつくって改憲・戦争へ突き進む安倍政権を打倒するため、労働運動が社会の前面に躍り出ていくべきだ。きょうのストを、労働者が社会の主人公になるためのゼネストの出発点にしたい」とスト突入宣言を発した。
 日教組奈良市、奈良市従の闘う仲間、関西合同労組奈良支部が支援・連帯の発言に立ち、奈良で労働運動を軸に改憲・戦争阻止!大行進運動が前進しつつあることを報告した。
 集会後、職場1周デモに出発し、線路を挟んだ職場と住宅街に「外注化阻止」のコールを響かせた。正午からはJR西日本本社前での行動を展開した。
(関西合同労組・喜連川定正)

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時廣解雇を撤回しろ!
 動労神奈川 環境アクセスでスト

(写真 環境アクセス小田原事業所前での抗議行動の後、神奈川19春闘行動の小田原市内デモに立った【3月16日】)

 3月16日午前7時、動労神奈川の桑原豪臣副委員長が「時廣慎一書記長の解雇撤回」を掲げてJR東日本環境アクセス小田原事業所でストライキに突入した。
 午後1時から小田原駅街宣、JRと環境アクセスを弾劾するデモと神奈川19春闘行動を行った。動労総連合青年部、三浦半島教組や自治労横浜の仲間、婦人民主クラブ全国協など県内外40人の団結で闘われた。
 時廣書記長は「自分だけの問題じゃない。非正規をなくすために解雇撤回をかちとり職場に戻る」と訴え、職場や地域の仲間から「頑張って下さい」と激励を受けた。

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外注化・被曝労働に怒り
 動労福島 団結固め郡山でスト

(写真 郡山総合車両センター門前での昼集会で、橋本光一委員長が職場の仲間に「動労福島に加入しともに外注化と闘おう」と呼びかけた【3月15日】)

 3月15日、全国の動労総連合の仲間のストライキ決起と連帯し、動労福島の橋本光一委員長がJR郡山総合車両センター(郡総)で指名ストに立ちました。要求項目は①3万8千円の賃上げ、②外注化の拡大阻止、エルダー(定年後の再雇用)の直接雇用、定年延長、③放射線量の測定と対策、常磐線全線開通阻止、④酷暑対策、の4点です。
 郡総では外注化による初歩的ミスが頻発しています。前日の団交でJR東日本仙台支社は、「外注化は進める。放射線量の測定は国や自治体の指示がなければやらない」と回答してきました。それに怒りを爆発させてのストライキです。
 動労総連合と東北の仲間が30人近く集まった門前昼集会に、半日ストの通告を行った橋本委員長が満面の笑顔で合流しました。そして、「私たちの安全で快適な車両を届けたいという思いを貫くために、動労福島に加入して外注化にともに反対していきましょう」と呼びかけました。
 朝のチラシまきでは橋本委員長が握手を求められたり、昼集会に聴き入る人も多く、郡総の労働者との団結を深めたストライキでした。
 (動労福島書記長・金子哲夫)

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労働組合つぶしの大弾圧を許さない!
関西地区生コン支部への弾圧に反撃を!
3・29春闘集会
 3月29日(金)午後6時30分(午後6時開場)
 西荻地域区民センターホール(東京都杉並区桃井4―3―2 勤労福祉会館)
 呼びかけ/鈴木コンクリート工業分会闘争支援・ 連帯共闘会議、合同・一般労組全国協議会、国鉄東京動力車労働組合
 協賛/全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同、国鉄千葉動力車労働組合

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