阿佐ケ谷再開発 商店街つぶし児童館廃止 土壌汚染地に小学校移転

週刊『前進』02頁(3027号01面02)(2019/04/11)


阿佐ケ谷再開発
 商店街つぶし児童館廃止
 土壌汚染地に小学校移転

築地の豊洲移転と同じだ

 田中区長が推進するJR阿佐ケ谷北口の大規模な再開発計画。その実態は左の地図に示したとおり、①河北総合病院を「けやき屋敷」と呼ばれる民有地に移転する、②駅前にある杉並第一小学校を河北病院跡地に移転する、③杉一小学校跡地(区の所有する一等地)を更地化して民間資本に売り渡し、高さ60㍍の巨大商業施設を建設する----というものです。
 この計画が実行されたらどうなるでしょうか。駅前に巨大商業施設が建設されれば、そこに大手百貨店や飲食店、高級ブランド店などを経営する大資本が次々と入り込み、駅周辺で長年営業してきた店舗は買い物客を奪われ経営破綻に追い込まれます。その影響は北口の新進会通り商店街だけでなく、南口のパールセンター商店街にも及びます。古くから杉並区民に愛され、区外からも観光や買い物で訪れる人の多い阿佐ケ谷の商店街が、再開発によって軒並みつぶされ、街が一変させられます。
 加えて重大なのは、杉並第一小学校の移転先とされる河北病院跡地の土壌汚染問題です。そこは戦前から病院として利用されてきた土地であり、医療廃棄物などによる深刻な土壌汚染が予想されますが、現在の病院施設が解体されないと土壌の調査ができないため、安全性は何一つ保障されていません。子どもたちの命と健康が脅かされる重大問題です。多くの周辺住民から「こんな場所に子どもを通わせていいのか」と声が上がっています。それにもかかわらず、田中区長はまともに調査もせずに移転計画を強行する構えです。土壌汚染を知りながら築地市場の豊洲移転を強行した小池都政と同じことを、杉並・田中区政もやろうとしているのです。
 こんなとんでもない計画が、区民にはほとんど何の説明もなく、一方的に推し進められようとしているのです。この暴挙に対し、ほらぐちさんと支援の仲間は連日、街頭宣伝や区民との交流会を積み重ね、再開発計画の実態を暴露してきました。「こんな計画は白紙撤回しかない! 一緒に声を上げましょう」と奮闘するほらぐちさんに、多くの区民から支持・共感の声が続々と寄せられています。

大企業の金もうけが目的

 このように阿佐ケ谷再開発計画は、地域で暮らす住民のための計画ではなく、住民を犠牲にして一部の大企業をもうけさせるものでしかありません。
 再開発で移転される河北総合病院では昨年、肺がん健診でがんを見落とし、患者が死亡するという重大事故が起きています。金もうけ優先の経営で医師や看護師の人員不足、長時間の過重労働が常態化した結果、命にかかわる深刻な医療事故や健診見落としが相次いでいるのです。それにもかかわらず、病院側は移転費用捻出のために職員への賃下げや退職金減額を進める一方、田中区長には巨額の政治献金を送っているのです。
 またJRは、本来の鉄道業務を外注化する一方で、エキナカ事業や駅周辺の再開発などで利益を上げることを経営戦略の柱に据え、不動産会社・金融機関・ゼネコンなどと一体となって東京中のJRの駅周辺の再開発を推進しています。保守系議員や首長と結びついて「再開発計画」をつくらせ、駅周辺の街並みや商店街を破壊し、巨大ビルや商業施設を乱立させているのです。
 しかし、杉並区では1980〜90年代に高円寺駅北口の再開発計画が住民の激しい反対運動で阻止されて以来、都や区が巨大資本の利益のための再開発を進めようとしても手が出せない状態が続いてきました。今回の阿佐ケ谷再開発は、これまで阻止されてきた再開発を一気に進める突破口と位置づけられています。
 すでに高円寺駅周辺や西荻窪駅南口でも同様の再開発計画が持ち上がっています。昔ながらの飲食店や商店街が立ち並ぶ西荻の街並みが、道路の拡幅工事や高層ビルの建設で壊されようとしているのです。

住民とともに闘う議員が絶対に必要

 この間、東京西部ユニオンが呼びかけた「地元を無視し、街を壊す『阿佐ケ谷再開発』の白紙撤回を求めます」の署名が、商店街や周辺住民の間でどんどん広がっています。
 「高い商業ビルなんていらない」「住民に説明もせず進めるなんて信じられない」「児童館が廃止されるのは許せない」「区長もひどいが区議会もだらしない。ほらぐちさんのような人がいるのは初めて知った」----署名に応じた区民から、怒りの声やほらぐちさんへの熱い期待の声が続々と寄せられています。
 今、何よりも求められていることは、再開発絶対反対で田中区政と真っ向から闘う一人の議員を区議会に送り込むことです。田中区長と馴れ合うだけの野党議員が何人いても力にはなりません。地域住民と団結してともに闘うほらぐちさんこそ区議会に絶対必要です。みんなの力で必ず当選させましょう!

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事務所 杉並区天沼2-3-7さかいビル2-A

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