5・1は労働者の闘いの日 戦争と差別の元凶=天皇制に屈する共産党と決別し闘おう

週刊『前進』04頁(3030号03面01)(2019/04/22)


5・1は労働者の闘いの日
 戦争と差別の元凶=天皇制に屈する共産党と決別し闘おう


 5・1メーデーは国際的な労働者階級の国家・資本との闘いの日であり、8時間労働制を求め血を流して闘った労働運動の精神を継承して立ち上がる日だ。労働者の誇り高い闘争の日を新天皇即位で踏みにじり、天皇制を使って階級闘争を圧殺しようとする大反革命を、銀座メーデー集会とデモで打ち破ろう。天皇制、改憲・戦争国家づくりと本気で闘うために、それに完全屈服し翼賛する日本共産党と対決しよう。

階級闘争の圧殺狙う安倍

 今、支配階級は天皇と天皇制イデオロギーに必死にすがりつき、階級闘争の圧殺と強権支配を狙っている。新天皇即位を5月1日のメーデーにぶつけてきたのはそのためだ。警察権力による弾圧や射殺、投獄と命がけで対決し、8時間労働制を求めて立ち上がった誇り高いメーデーを天皇即位で汚させてはならない。今年のメーデーは日本の労働者が腹の底から怒りを爆発させ、全世界の労働者の先頭で決起する日だ。
 ストライキが復権している。JR3月ダイヤ改定と対決した動労千葉のスト、全国港湾1万6千人の4・14〜15の48時間スト、さらに1時間ストを構え会計年度任用職員制度導入に反対する自治労全道庁労連をはじめ、ストライキが広がっている。JRの運転士・車掌の廃止攻撃を先端に、全職場で「働き方改革」攻撃との決戦が始まった。
 労働者の反撃に心底恐怖している安倍と資本家は、階級闘争を抹殺することを狙って天皇即位をメーデーにぶつけてきた。だが労働者階級はこんな攻撃にひるむ存在では断じてない。ところが、日本共産党はこの天皇制を動員したメーデー圧殺に対して怒りのかけらも表明せず、ひたすら屈服している。
 日本共産党のもとにいる全ての皆さんに真剣に訴えます。メーデーと階級闘争圧殺の攻撃に屈服し、戦争と差別の元凶である天皇制にひれ伏す共産党と今こそ決別し、共に5・1銀座メーデーに立ちあがりましょう。

天皇制と闘わないと誓う

 天皇制に関して日本共産党の屈服が深まっている。 「共産党は天皇制廃止を言っていると思っている人が多いけど、共産党は綱領の中で天皇の制度の『存廃』を将来国民の総意で決めると言っている。『存廃』であって『廃止』ではない。共産党は天皇制を廃止するとは将来の課題としても言っていない。......憲法の全条項をまもるというのが共産党の立場。天皇の制度も含めて全てまもる」
 この発言は2017年11月27日、小池晃書記局長が「天皇制についてどう考える?」と題したインタビューで語ったものである。安倍の天皇代替わりをめぐる洪水のようなイデオロギー攻撃の中で、党として天皇制とは今後絶対に闘わないと、国家権力、ブルジョアジーに向かって誓っているのだ。
 先立つ17年6月9日には小池書記局長が天皇退位特例法をめぐり、「全会派が参加する場で議論して、立法ができたことは良かった」(17年6月10日付『しんぶん赤旗』)と全会一致で法が成立したことを自慢げに語った。天皇のもとの挙国一致を喜ぶとは、大政翼賛会化そのものだ。
 また昨年12月3日には即位後の秋の儀式である大嘗祭(だいじょうさい)について、「憲法にのっとった儀式はどうあるべきか、いまからでも国会のすべての会派が参加した議論を行い、国民的な合意をつくっていくことが必要だ」と述べた。大嘗祭とは天皇の神格化のための、まがまがしい儀式である。それに異を唱えないどころか、共産党を翼賛体制の一角に加えてほしいと訴えたのだ。
 まさしく、昨年10月12日に、天皇代替わりに関する「式典委員会」(安倍晋三委員長)の第1回会合で安倍自身が言った「国民こぞって言祝(ことほ)ぐ」を文字通り実践しているのが共産党である。
 さらに今年4月1日の新元号発表に際して、志位和夫委員長は「元号と元号法の廃止」はもう言いませんと、一層の服従を誓った。

天皇と天皇制の戦争責任を否定

 許せないことは、共産党が「現天皇は戦争責任ということは問題にならない」と、天皇と天皇制の戦争責任について真っ向から否定していることだ。
 韓国のムンヒサン国会議長が今年2月、日本軍軍隊慰安婦問題で現天皇の謝罪を求めた件について、志位委員長が会見で「現天皇は戦争責任ということは問題にならない」「在位期間中にそういう問題についてかかわったことはありませんから」と切って捨てた。「甚だしく不適切で極めて遺憾だ」と居直った安倍に身も心も同調しているのが共産党である。
 天皇の命令で行った朝鮮・中国・アジアへの侵略戦争での戦争犯罪の最大の責任者であった前天皇ヒロヒトは、兵士には捕虜になることすら禁止し、自分の助命だけは嘆願した。戦後も何ひとつ責任を取らなかった前天皇から天皇の地位や財産をすべて世襲で引き継いだのが現天皇アキヒトだ。しかし、志位は戦争犯罪への責任だけは引き継がれないと強弁し、弁護している。絶対に許されない。
 天皇制は戦後、象徴天皇制へと姿を変えて延命したが、侵略戦争の戦争責任を今に至るも一切とっていない。この天皇を頭にいただくことは、国際的な労働者階級への最悪の敵対行為である。
 「労働者階級はプロレタリア革命の一環として、天皇制の一切の形態を粉砕し、根こそぎに一掃する」(革共同綱領草案)のだ。
 共産党は04年の綱領改定で「君主制廃止」を削除し、同時に労働者階級という文言を綱領から一掃した。共産党が「天皇のもとに国民はひとつ」というイデオロギーに屈服し翼賛体制の先兵に転落していることと、階級対立、階級闘争を否定する立場は一体だ。根本にあるのは労働者の持つ革命的な力への蔑視だ。
 国家・資本の攻撃と労働者階級が本気で闘い、改憲・戦争国家への総翼賛を打ち破るには、天皇制に屈服・翼賛する共産党を弾劾し、打倒しなければならない。
 4月杉並区議選の切り開いた地平に続き、5・1銀座メーデーに全ての職場から立ち上がろう。

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「天皇制を守る」と叫ぶ共産党

「共産党は天皇制を廃止するとは将来の課題としても言っていない」
「共産党は将来天皇制廃止運動などまったくやるつもりはない」
「憲法の全条項をまもるというのが共産党の立場。天皇の制度も含めてすべてまもる......これは明確にしておきたい」
(2017年11月27日 小池晃書記局長)

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