全国交流集会 改悪入管法施行と対決 外国人労働者との新たな団結へ

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週刊『前進』04頁(3034号01面02)(2019/05/13)


全国交流集会 改悪入管法施行と対決
 外国人労働者との新たな団結へ

(写真 4・1改悪入管法施行と対決し在日外国人との新たな団結をつくりだす集会となった【5月5日 横浜市】)


 5月5日、横浜市鶴見公会堂で第30回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会(主催・全国実)が開かれ、350人が集まった。獄中の星野文昭さんからメッセージが届いた。
 改憲・戦争攻撃に突き進む安倍政権が「戦時労働力」とも言うべき外国人労働力の導入を4月1日施行の改悪入管法で狙う中、在日朝鮮人・中国人をはじめとする外国人労働者との団結をかちとる力強い一歩を踏み出す集会となった。
 冒頭、全国実の十亀トシ子さんが、80年代指紋押捺拒否闘争の継続をかけ、入管法・入管体制と闘う在日朝鮮人との共同闘争として始まった全国交流集会の意義を明らかにした。
 韓国から参加した民主労総ソウル地域本部のカンウンギュ政治委員長とファンヒジュン組織局長が登壇し、カン政治委員長が日韓労働者は団結しようとアピール。(2面に発言要旨
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重(キムウォンジュン)さんが、70~80年代に韓国の独裁政権によって在日韓国人留学生がスパイにでっち上げられた歴史を記した『祖国が棄(す)てた人びと』(日本語版、明石書店)について、再審無罪を勝ち取った経験を踏まえて「日韓の現代史そのものであり、政治犯救援運動は日韓連帯の原型だ」と、購読を呼びかけた。
 「朝鮮学校の現場から」と題した講演では、朝鮮学校の子どもたちが「日本で生まれ育った私たちが、いつか故郷と日本の架け橋になりたい」と願っていることなどが紹介され、高校無償化からの排除など安倍政権による差別政策への怒りを共有する場となった。
 これらの貴重な発言を受け、牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子さんが全国実を代表し基調報告を行った。安倍政権が今後5年間で34万5千人の「特定技能1号」労働者を導入し、非正規職だけの社会にしようとしていると指摘。「例えば国産品ブランドの今治タオルで働く実習生は昼食・夕食休憩各15分、残業代300円で働いている。こんな所にいたら死んでしまうと逃げ出す実習生、しかし捕まったら即、入管送り。入管の被収容者はどういう人? 被害者でしょ!」と怒りを込めた。さらに、3年以上もの長期収容が常態化している現状を訴え、「新自由主義と闘う世界の労働者の団結・連帯で世界を変えよう。6月20日の難民デーに東京入管包囲デモに取り組もう」と呼びかけた。
 クルドの子どもたちの演劇のテーマは学校でのいじめ問題。全員いじめを受けた経験があり、日本社会の矛盾を告発する主体となって生きる姿は感動的だ。
 続いて入管収容所での面会活動の報告が行われ、難民・仮放免者が自身の経験を語った。
 在日外国人労組は外国人を排除する日本の医療を告発し、さいたまユニオン、群馬合同労組が外国人組合員と共に闘う決意を表明。
 最後に動労千葉の田中康宏委員長が「安倍政権は外国人労働者を資本のために使い捨てる奴隷制を復活させた。12・23東京入管デモを闘った時、中から聞こえた叫びと指笛、まるで建物全体が震えているようだった。この声に命がけの真剣さで応えよう。絶対に改憲・戦争を止めよう。安倍政権を倒そう」と訴えた。
 6・20世界難民デーに取り組まれる東京入管包囲デモに全力で立とう!

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