6・9国鉄集会に大結集を 国鉄決戦で「労組なき社会」打ち砕け 戦争あおる安倍「改憲プラン」粉砕を 星野文昭さんの命を守り奪還へ

週刊『前進』04頁(3036号01面01)(2019/05/20)


6・9国鉄集会に大結集を
 国鉄決戦で「労組なき社会」打ち砕け
 戦争あおる安倍「改憲プラン」粉砕を
 星野文昭さんの命を守り奪還へ


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 4月杉並区議選で洞口朋子さん当選の偉大な勝利をかちとった革共同と闘う労働者人民は、新天皇即位を使った日帝・安倍の改憲・戦争、「働き方改革」の攻撃と対決し、革命的に闘っている。4月28日の「仮釈放不許可弾劾 星野文昭さん解放討論集会」、5・1銀座メーデー、5月3日の憲法集会、4月27日と5月5日の入管法・外登法と民族差別を撃つ東西交流集会、5月18―20日の「復帰」47年5・15沖縄闘争が敢然とかちとられた。この地平に立ち、新たな国鉄決戦を基軸に階級的労働運動を再生・発展させ、6・9国鉄集会と11・3労働者集会=改憲・戦争阻止!大行進1万人決起へ進撃しよう。その力が安倍の改憲プランを打ち砕き、革命への道を切り開く。

天皇制攻撃うち破り進撃

 安倍の改憲・戦争攻撃は天皇制に依存する形で仕掛けられている。そこに危機性と破綻性、致命的な弱点が表れている。
 代々の天皇は天照大神の子孫であるとする現人神神話と「日本は天皇を中心とする神の国」とする前近代的「国体」思想を国家暴力で強制するのが天皇制である。天皇制は象徴天皇制であっても、自由・平等、民主主義という近代ブルジョア国家の理念と原則に真っ向から反している。資本主義化を帝国主義への飛躍として国家の強権をもって推進せざるを得なかった日本の支配階級は、天皇制という非近代的・非合理的な絶対的権力に依拠して極めて暴力的に階級支配を貫き、立て続けに侵略戦争を行ってきた。それが第2次大戦で大敗北=大破産を喫したのだ。
 資本主義社会は諸階級に分裂し、階級対立、階級闘争が生じている。この階級闘争を暴力的に抑え込む国家の象徴が天皇だ。しかし象徴天皇制が階級対立をなくし、階級平和をつくりだすことなど絶対にできない。むしろ逆のものに転化する。資本主義社会は日々、階級と階級対立、階級闘争を再生産するからだ。
 このことを現実の闘いで示したのが5・1メーデー集会・銀座デモであり、昨年を上回る6万5千人の5・3憲法集会だった。安倍が改憲・戦争に突き進むために天皇即位を使った「階級平和」の演出は、全人民的な怒りと決起で打ち砕かれた。この階級闘争の地平は、ますます支配階級と天皇制の危機と破綻を激化・拡大させ、暴力的な本質をむきだしにさせる。それが労働者人民の憤激と闘いをいっそう呼び起こし、革命的情勢を成熟させる。この力学が階級闘争に働いている。
 安倍は5月3日の日本会議の改憲集会へのメッセージで「2020年新憲法施行」を改めて宣言した。5月9日には「再び混乱を起こすことがないように、あの悪夢が再び舞い戻ってくることがないように勝ちぬく」と7月参院選(衆参ダブル選)の決意を語り、今秋臨時国会で改憲発議にもちこもうとあがいている。追い詰められた安倍を改憲・戦争阻止決戦の新たな攻防の中で打倒しよう。

突破口は運転士・車掌廃止

 安倍の改憲・戦争攻撃は二つのベクトルをもっている。一つは改憲プランと実際の軍拡、戦争国家体制づくりの攻撃であり、もう一つは「働き方改革」攻撃という戦後労働者支配の大転換の攻撃である。いずれも天皇即位と2020年東京オリンピックをてこに強行しようとしている。
 安倍の改憲プランと軍拡・戦争国家化の攻撃には1〜5月、労働者階級人民の果敢な反撃がたたきつけられた。「働き方改革」法の4・1施行とJR乗務員制度改悪に対し、19春闘、3・16JRダイヤ改定をめぐる動労総連合の統一闘争・ストライキ、動労西日本・元木康亮組合員の解雇撤回労働委勝利命令、全国港湾の一連のストライキ、関西地区生コン支部大弾圧への反撃、セブン・イレブンでの24時間営業強制拒否闘争、東京交通労組(東交)の2020年東京オリンピック時終業時刻2時間延長反対闘争、広島連帯ユニオンの人事考課減給賠償訴訟での勝利判決、郵政非正規ユニオン大会、5・1メーデーなど、先制的反撃がたたきつけられた。
 このなかで5月10日の動労総連合出向命令無効確認訴訟控訴審で東京高裁が許しがたい反動判決を下した。本人の同意がなくても無期限に出向させてよいとする一審判決をなぞっている。労働者との合意や労働組合との協定などなくても就業規則に書いてあれば資本の意のままに労働者を使い回し、事実上の転籍もできるというものだ。労働者の権利、労働組合の存在を根本から否定している。日帝ブルジョアジーとJR資本がめざす「労働組合のない社会」、「現代の産業報国会」づくりを促す攻撃が始まっている。
 JR東日本は「変革2027」を公表した。乗務員勤務制度の改悪、AI(人工知能)化による運転士・車掌の廃止、ドライバレス運転(自動運転)化、「新たなジョブローテーション」導入などをうたっている。鉄道の現業業務をすべて外部化・子会社化し、JRを管理部門だけの新自由主義企業にしようとしている。

全産別・全社会の転換狙う

 1980年代の国鉄分割・民営化攻撃は、総評をつぶして連合という御用組合にとりかえる攻撃だった。今度の攻撃は、御用組合を含めすべての労働組合をつぶし、産業報国会化し、「労働組合のない社会」「非正規だけの社会」をつくり出そうとするものだ。戦後最大の労働政策の転換というべき攻撃だ。
 JRにおける東労組解体、社友会結成、動労千葉・動労水戸つぶしのための乗務員制度改悪の攻撃として始まっている。攻撃はJRにとどまらず、全産業、全産別、全職場、全労働者階級に波及する。
 「変革2027」は安倍の「働き方改革」攻撃の典型的な実現形態である。JRは、安全輸送と労働者の命、雇用、公共性を投げ捨て破壊し、社会をも崩壊させようとしている。
 一方、トヨタの豊田章男社長と経団連の中西宏明会長は4―5月、相次いで「年功制賃金、終身雇用はもう維持できない」と公言し、労働者階級への攻撃に出てきた。トヨタは5月8日、2019年3月期決算で30兆円を超える売上高、2兆4675億円の営業利益を計上したが、技術革新、研究開発の費用がかさみ、賃金引き上げには回せないという。豊田社長は春闘交渉で「トヨタは、勝つか負けるかではなく、生きるか死ぬかの瀬戸際にある」と労組を一喝して年功制賃金解体をのませた。
 日帝は、産業の根幹をなす製造業の全滅の危機に瀕(ひん)している。このなかではトヨタ自動車や日立製作所のような巨大企業の正社員も、年功制賃金と終身雇用の廃止、非正規職化を免れないということだ。
 「働き方改革」攻撃は全産別、全社会、全労働者を襲う大反革命攻撃だ。6・9集会と11・3集会にJRと全産別の労働者を組織し、反撃しよう。
 その具体的な方針は第一に、職場生産点の組織化、組織拡大、拠点建設である。第二に、動労千葉と動労水戸による乗務員制度改悪阻止闘争本部の設立、動労千葉を支援する会を中心とする国鉄闘争決戦本部の創設である。第三に、杉並区議選勝利の地平と教訓をふまえ、労働者を組織化することである。第四に、あらゆる契機から改憲・戦争阻止!大行進の発展をかちとろう。「非正規だけの社会にするな」と訴えよう。
 このなかで広範な労働者人民と結びつき、星野文昭同志の命を守り取り戻そう。斎藤郁真前全学連委員長も必ず奪還しよう。

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