韓国 委員長逮捕に激しい怒り 民主労総が総力闘争に突入

週刊『前進』04頁(3048号02面02)(2019/07/01)


韓国
 委員長逮捕に激しい怒り
 民主労総が総力闘争に突入

(写真 委員長を不当逮捕したムンジェイン政権を糾弾して開催された民主労総の首都圏緊急集会【6月22日 ソウル・大統領府前】)

ムン政権の本質が満天下に明らかに

 米中、米イランの対立が新たな世界戦争の危機を生み出す中、民主労総を先頭とする韓国労働者の闘いに対して、ムンジェイン政権が許しがたい弾圧に打って出た。6月21日、民主労総のキムミョンファン委員長を不当逮捕したのだ。
 すでに6月冒頭には組織室長をはじめとする幹部らに拘束令状が出され、ムンジェイン政権が完全に民主労総破壊にかじを切ったことが明らかになっていた。 「労働尊重社会」を掲げながらパククネ以上の労働改悪と弾圧に手を染めてきたムンジェイン政権に対し、労働者階級の怒りは沸点に達している。
 逮捕の口実とされているのは、労働法改悪をめぐる激しい攻防の中で開催された昨年5月と今年3、4月の国会前闘争だ。警察権力は恥知らずにも民主労総の闘いに「不法暴力デモ」というレッテルを貼り、「幹部たちと共謀して国会への進入や警察官への暴行、ロープによる警察装備破損を主導した」として委員長の拘束を要求したのだ。
 ムンジェイン政権はこの間、財閥の意向を全面的に受け入れ、労働者の権利を奪う労働改悪を進めようと狙ってきた。最低賃金制度の改悪や弾力勤労制(変形労働時間制)の期間拡大など、そのすべてが非正規職労働者を先頭とした激しい怒りにさらされている。
 3月6日には労組活動の権利と生存権の死守を掲げてゼネストが闘いとられ、国会前での総力闘争大会をもって本格的な労働改悪阻止ゼネスト闘争への突入が宣言された。ムンジェイン政権はこの闘いに震え上がったのだ。

労働弾圧粉砕掲げ7・18ゼネストへ

 民主労総は22日の午前中から緊急会議を開いて非常体制を確立。ハンサンギュン前委員長をはじめ歴代の委員長全員も参加し、「これは単純な労働弾圧ではなく、全労働者に対する正面からの挑戦だ。総団結を通した強力な闘争で突破すべきだ」「民主労総はすべての労働者の希望とともしびだという創立精神と誇りを持ち、堂々と共に前進しよう」と中央執行委員らを激励した。
 委員長の職務代行に就任したキムギョンジャ首席副委員長は決意文を通して、この弾圧は「労働弾圧・財閥尊重社会へ進んでいくというムンジェイン政権の宣戦布告だ」と述べ、「民主労総委員長拘束は、より大きな闘争と抵抗を招くだけだ」と宣言した。
 労働弾圧粉砕総力闘争に突入した民主労総は、7・18労働弾圧糾弾ゼネストへと一直線に前進している。7月3日には、公共部門非正規職労働者による初のゼネストも計画されている。
 パククネ政権を打倒した「ろうそく革命」の炎は、当時のハンサンギュン民主労総委員長を獄に奪われたことによっていっそう大きく燃え上がった。弾圧は支配階級の追い詰められた姿だ。労働者階級は、弾圧によってリーダーを奪われても攻撃をばねに運動を拡大し、直ちに新たなリーダーを生み出す力を持っている。韓国の労働者民衆と固く連帯し、獄中で闘う同志たちの即時奪還へ闘おう!
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