千葉県労働委を徹底追及 審理拒否弾劾裁判 却下強行に理由なし

週刊『前進』04頁(3048号02面03)(2019/07/01)


千葉県労働委を徹底追及
 審理拒否弾劾裁判
 却下強行に理由なし

(写真 裁判に先立ち千葉県庁前に集まり、横断幕を持つ動労千葉争議団の高石正博さん【左】と動労総連合1047協議会代表の小玉忠憲さん【右】を先頭に県労働委員会に向け怒りのこぶし【6月21日】)

 国鉄1047名の解雇撤回を求めて動労総連合が申し立てた事件を、まともな審理もせずに打ち切った千葉県労働委員会の暴挙を弾劾する裁判の第3回口頭弁論が、6月21日、千葉地裁民事第3部(内野俊夫裁判長)で開かれた。
 千葉県労働委員会は5月14日、動労総連合の申し立てを全否定する却下決定を出してきた。審理拒否弾劾裁判で動労総連合は、裁判の結論が出るまで県労委の手続きを停止することを求めている。その裁判の継続中に被告の県労委があえて却下決定を出したのは、「訴えの利益なし」として、裁判を打ち切らせる狙いがあったことは明白だ。
 この日の裁判で動労総連合の代理人弁護団は、「裁判の継続中に却下決定を出さなければならない特段の理由があったのか」と追及した。これに対し県労委は「特段の理由はない」と明言した。弁護団はまた、「却下決定がこの裁判にどういう法的効果があるのか釈明せよ」と県労委に迫った。これにも県労委は「却下決定を出した事実を書面で裁判所に報告したが、それは法的効果を主張するものではない」と返答した。
 裁判所も無視して却下決定を出した県労委の不遜な態度に裁判長もいらだちを隠せず、県労委に「却下決定がこの裁判にどういう法的効果を及ぼすのか、主張を明らかにせよ」と命じて、次回期日を8月30日に設定した。
 労働者の団結権を公然と否定し、裁判すら圧殺しようとした県労委の対応は完全に裏目に出たのだ。
 裁判後の総括集会では、JR設立委員こそ解雇の首謀者だったという国鉄分割・民営化の真実を絶対に闇に葬らせないという決意を固めた。1047名解雇撤回の命令を求める中央労働委員会あての署名に取り組み、これを武器に労働運動の再生へ進もう。
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