三里塚で天神峰カフェ 映像鑑賞し反対同盟と交流

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週刊『前進』04頁(3050号03面03)(2019/07/08)


三里塚で天神峰カフェ
 映像鑑賞し反対同盟と交流

(写真 天神峰カフェの後、旧小見川県道沿いに立つ「強制収用実力阻止/第3滑走路粉砕」の看板の前で闘志を前面に表して記念撮影【6月30日 成田市天神峰】)


 6月30日、悪天候のため天神峰・樫の木まつりが中止になったが、「天神峰カフェ」が予定通りオープンした。三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんの農地を守るため、心ある人たちが駆けつけ、「コーヒーを飲みながら」歓談し、市東さんの農業に触れ、現地情勢を知る企画として継続的に開かれてきたのが、この天神峰カフェだ。この日は全国から約40人が、成田市天神峰の市東さん宅離れに参集した。
 司会の婦人行動隊・木内敦子さんがあいさつした。「今日まで土地強奪の強制執行を阻んできたが、今年後半はいよいよ勝負の時。こちらから先制的に闘いに打って出よう」。事務局の伊藤信晴さんが、空港機能強化攻撃の激化の中で周辺住民が怒りを込めて立ち上がりつつあることを報告し、市東さんの9・24請求異議裁判控訴審第1回への大結集を呼びかけた。
 メインの企画として、新進気鋭の映像作家による40分を超える作品の上映が行われた。フランス・バスク地方での牧羊と千葉県成田市の市東さんの農業を取材し、「近代化」の波に襲われながらなおそこにとどまり、手作業にいそしむ人の姿を丹念に描いている。見る人の心に響く作品だ。
 上映後に屋外へ移動し、コーヒーを飲みながら、各々が自己紹介や作品への感想を含め、自由に発言した。市東さんの農地取り上げに反対する会、市東さんの農地を守る沖縄の会、さらに空港機能強化と闘う地元住民、支援連絡会議の仲間、杉並区議会議員の洞口朋子さん、現地闘争本部の古参同志、全学連の発言が続いた。
 決戦本部長の太郎良陽一さんは「国策と対決する全国の闘いの交流の場として、この三里塚を文化的にも一層発展させたい」と語った。
 市東さんが農作業の途中で合流し、「今日は作品の上映もあって、雨模様を吹き飛ばした気がします。みなさんも力を蓄えて、いざ敵の攻撃が来た時にぜひ一緒に闘ってください」と訴えた。

市東さんの闘う姿に励まされた
 洞口朋子杉並区議

 6月30日、三里塚の「天神峰カフェ」に初参加しました。市東孝雄さんの農地をめぐる攻防について現地で共有する重要な時間でした。特に印象的だったのは、映像作家の青年が制作した映像でした。フランス・バスク地方の牧羊と市東さんの農業をテーマに、「近代化」や国策と闘う人間の生き方に焦点を当てた素晴らしい映像でした。
 彼は去年、成田駅前で偶然ビラをもらって三里塚を知ったそうです。多くの青年に三里塚闘争を伝えることが重要だと思いました。
 翌日から2日間、市東さんの畑の農作業を手伝いました。ニンジンやセロリの収穫、ニンニクの乾燥、トマトの苗の手入れ、出荷作業などをしました。
 杉並で毎日産直野菜を食べていますが、野菜を育てている現場を見ることができてとてもうれしかったです。農作業中も上空を頻繁に飛行機が飛んでいきました。畑を監視する公安警察の車両もありました。そんな中で、不屈に闘う市東さんの姿勢に励まされました。三里塚闘争の精神で、杉並で狙われる駅前再開発に対しても闘う決意です。

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三里塚裁判日程
◎団結街道裁判
 7月16日(火)
 午後3時 千葉地裁
◎耕作権裁判
 7月29日(月)
 午前10時30分 千葉地裁
◎新やぐら裁判
 7月29日(月)
 午前11時 千葉地裁

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