「放射線副読本」の回収を 広島 教員ら、県教委に申し入れ

週刊『前進』02頁(3057号02面02)(2019/08/01)


「放射線副読本」の回収を
 広島 教員ら、県教委に申し入れ

(写真 「広島教職員100人声明」の呼びかけ人を先頭に、県教委に対して「放射線副読本」の回収を強く求めた【7月23日 広島市】)


 7月23日、「改憲・戦争阻止!広島教職員100人声明」とNAZENヒロシマのメンバーは、文部科学省の「放射線副読本」への見解を問い、子どもたちに配布済みの副読本を回収するよう求める、広島県教育委員会への申し入れを行いました。活発な討論で大成功した7月13日の学習会を踏まえての行動です。
 この行動に、原発事故の放射線から身を守るため、関東から保養に来ていた親子も参加してくださいました。申し入れの冒頭に、保養にきた親子が「副読本は2度、配布されました。甲状腺検査と血液検査で異常が見つかっています。健康に影響がないというのはうそです!」とはっきり言ってくれました。被災者を苦しめる問題だらけの副読本を、多忙化のあまりしっかりした検討もできず、多くの教職員が配らされていることにあらためて大きな怒りを持ちました。
 申し入れ行動は1時間強に及びましたが、途中県教委の担当者が「申し入れは聞きます。教育長に伝えます。でも、副読本について何ら評価を述べるようなことはしませんし、今後の回答もしません」と言ったことで、参加者一同は大激怒。広島教職員100人声明の呼びかけ人を先頭に、県教委の姿勢を根本的に問う場になりました。
 私も、副読本のひどさを伝えながら「被爆地・広島の教育委員会としてどうするのか?」と何度も尋ねました。普段は子どもたちに「主体的・対話的な学びをしなさい」「振り返りを書いて発信しなさい」などと求めるのに、自分たちは「そういう方針なので」と言って対話を拒否する。子どもの命にかかわる内容なのに、そうした思考停止の対応に終始する県教委に教育を語る資格はないと思いました。
 担当者が言うには、1998年の文部省是正指導以降、どんな申し入れに対してもそういう対応で通してきたそうです。改めて「是正指導」がまったく正しくないことがわかりました。対話を拒否する相手と信頼関係など築けるわけがありません。教育委員会は、市民や教職員・保護者・子どもと信頼関係を築くことを拒否しているのです。
 ただ、「副読本だから、使わなくてもいいし、配らなくてもいい。今後どう扱うかは地教委や学校の判断に任せる。どう扱ったかの調査も県教委からはしない」ということを確認できました。しっかり学校現場に伝えたいと思います。
 この放射線副読本が極悪であることを確認しながら、現場から配布拒否、または放射線副読本を批判した形の授業などを行うこともできると思います。現場でどうにでもできる、現場でどうするかが大事だ、と思いました。
 その上で、こんな副読本を文科省が各学校に配っておいて、それを放置していることは、やはり新しい「安全神話」を認め、広げることになるので、許すわけにはいきません。今年3月に回収を決めた滋賀県野洲市のような対応を、広島県教育委員会にこそ求めます! そう強制していくような、大きなうねりをつくりたいと思います。
(NAZENヒロシマ・M)

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