職場からの通信 かんぽ労働者は怒ろう 郵政 静岡

週刊『前進』04頁(3060号02面05)(2019/08/19)


職場からの通信
 かんぽ労働者は怒ろう
 郵政 静岡


■トップの記者会見許さぬ
 7月31日、日本郵政・日本郵便・かんぽ生命のトップが「不適切な販売」問題で記者会見を開きました。お偉いさん方は、自分たちの責任を棚上げにし、「現場が悪い」みたいな感じで、とうてい許すことができない内容でした。私は、以前かんぽ(簡保=簡易生命保険)のセールスマンをやっており、また現状も一定知っているので、改めて、かんぽの現場の報告をしたいと思います。
 一連の報道があり、今、局にかかってくる苦情は4、5年前に契約して頂いたお客様からのものが多く、その対応はその契約をとった社員がお客様のところにお伺いし、謝罪しているのが実態です。
■「結果を出せ」が全て
 私がセールスマンをやっていた時代は、新人は集金業務と募集業務を並行してやっていました。しかし集金業務は手当が出ないので給料が少なく、苦しいものです。募集専門になりたかったら集金業務と募集業務をきちんとやり、とくに募集業務で結果を出さなければなりません。そうでないと、いつまでも並行業務が続きます。私の場合も必死になって仕事をし、募集専門になりました。要は「結果を出せ」ということなのです。今は、銀行振り込みなどで集金を効率化したので、集金業務は以前ほど多くはありませんが、集金業務の大変さは今も変わりません。
 かんぽの職場は、新人の時は月10万円の契約のノルマで、仕事に慣れていくと、人によってや役職によって目標額がエスカレートし、月20万円だの30万円だのと増えていくシステムになっています。
 かんぽでは、獲得した契約によって、手当・給料が異なってきます。達成額が少ないと管理者に恫喝され、さらには支社に呼び出されて恫喝研修を受けさせられます。それが労働者を追い詰めてしまうのです。
■労働者には責任ない
 報道以降、保険の現場でも集配の現場と同じように、労働者が毎日、標語の唱和をさせられているのを聞きます。労働者をなめているのかと怒りでいっぱいです。
 一連の問題の責任は労働者にではなく、会社、管理者と、それを援護しているJP労組中央にあります。今こそ反撃の大チャンスだと私は思います。
 業務を回しているのは、お偉いさんではない。われわれ労働者です。暑い中ですが、ともに頑張りましょう。
(由利徹)

このエントリーをはてなブックマークに追加