阿佐ケ谷再開発とめよう 学習集会に地元住民ら70人

週刊『前進』04頁(3066号03面03)(2019/09/09)


阿佐ケ谷再開発とめよう
 学習集会に地元住民ら70人

(写真 会場のいすが足りなくなる70人の参加で、再開発阻止へ熱のこもった討論が行われた【8月30日 杉並区】)


 8月30日、東京・杉並区の阿佐ケ谷地域区民センターで、「おかしいでしょ、阿佐ケ谷再開発学習集会」が開催され、地元の住民を中心に70人が参加しました。JR阿佐ケ谷駅北口近くの杉並第一小学校を、医療廃棄物による土壌汚染が予想される河北総合病院跡地に移転し、小学校跡地には巨大商業ビルを建設するという大規模再開発が住民を無視して強行されようとしていることに、多くの人々が危機感や怒りをもって集まりました。
 杉並区、地権者の欅(けやき)興産、河北病院を経営する河北財団の3者が7月末に提出した区画整理事業認定申請に対し、ひと月以内には許可が下りるという緊迫した時期であり、「区長が申請し、区長が認可する」というやり方に地元の危機感に満ちた集会となりました。最初に阿佐ケ谷在住の元教師から「再開発は絶対止めたい!」と現状と問題点、闘いの方向性が提起されました。
 続いて山本志都弁護士が講演(写真下)。東京・羽村市の土地区画整理事業をめぐる住民訴訟の一審で勝利した教訓を踏まえ、阿佐ケ谷再開発は区画整理事業法の本旨を外れた悪質な再開発手法であり、住民の生きる権利を破壊するものであることを、丁寧に分かりやすく明らかにしました。会場からは「杉並区の事業なのに、なぜ区民が蚊帳の外に置かれているのか」「住民監査請求や裁判で中止に追い込むことはできないのか」「土壌汚染問題はどうなるのか」「小学校移転は問題が多すぎる。防災の観点からも疑問だ」「地区計画で立ち退き問題も起こるのでは」といった質問が次々と出されました。
 最後に、地元の医療労働者から「私たちも住民と連帯していきます」と発言があり、大きな拍手が送られました。それらを受けて、山本弁護士が「裁判に訴えてもなかなか勝てないかもしれない。覚悟がいることだが、運動の広がりが前提になる。粘り強く反対の声を上げ続けることが大切」とアピールしました。集会後の交流会も大いに意見が交わされました。
(都政を革新する会・I)

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