学生は改憲阻止の先頭に立つ 全学連大会で熱烈な討論 京大「無期停学」処分撤回へ団結

週刊『前進』04頁(3070号01面01)(2019/09/23)


学生は改憲阻止の先頭に立つ
 全学連大会で熱烈な討論
 京大「無期停学」処分撤回へ団結

(写真 全学連大会で選出された新執行部が登壇し、全体でインターナショナルを斉唱【9月15日 東京都内】)

(写真 2日間の議論で闘いの方針を打ち固め、最後に団結がんばろう)


 9月14〜15日、全学連第80回定期全国大会が東京都内で行われた。斎藤郁真・前委員長が京大弾圧で獄にとらわれる中、髙原恭平委員長体制下で初めて開催された本大会は、2日間の活発な討論を通して京大3学生への「無期停学」処分を粉砕する全国的な団結を生み出し、秋の臨時国会での改憲案発議を阻止する闘いの方針を確立した。
 冒頭に、髙原委員長はじめ執行部が議案を提起した。「世界は米中貿易戦争を軸に大きく動いている」「米中の軍事衝突は現実的問題として、日々その危険性を高めている。こうした世界情勢の中で......安倍に代表される権力者の側は、......改憲=戦争に唯一の突破口を見いだしている。もはや日本社会がこのままで未来あるものと夢想する者はいない。若者は絶望している。改憲=戦争か、それとも破綻した資本主義にとどめをさして新たな社会を自分たち自身の手でつくり上げるのか----この二者択一が峻厳(しゅんげん)に問われている」と核心的な時代認識を語り、秋の最重要行動方針として10・4臨時国会開会日闘争―10・22「新天皇即位の礼」粉砕闘争―11・3全国労働者総決起集会を訴えた。
 そして「すでに『改憲』は始まっている。大学は、戦後的あり方が破壊されつつあり、新自由主義大学――国策遂行・国益奉仕のための大学、『グローバル競争』のための大学へと変貌させられている」と、「大学改革」攻撃との対決に提起を進めた。
 最大の激突点は京都大学だ。京大当局は大会直前の9月10日付で3人の京大生に「無期停学」処分を下した。学生を逮捕させたり立て看板を勝手に撤去したりする職員に抗議したことそのものを処分「理由」としており、断じて許すことはできない。議案は、京大学生運動の未来をかけて処分・逮捕と闘っていくこと、団結の拡大をもって反撃すること、処分撤回闘争の大衆的・全学的な高揚をつくり出すことを提起した。さらには、9月24日の斎藤郁真さん初公判(午後2時、京都地裁)に総決起することを確認した。
 議案提起に参加者が真剣に向き合い、京大闘争との連帯を通して自らの大学で学生運動を創成していく決意が口々に語られた。とりわけ、不当処分当該学生からのアピール(別掲)は大きな感銘を与えた。議事全体が、一人ひとりが自らの主体性を問い直しながら飛躍していく過程となった。熱烈な論議は宿舎でも深夜まで続いた。
 来賓あいさつでは、4月の杉並区議会議員選挙で初当選した洞口朋子区議が議会内外での活動の手応えを語り、青年・学生・女性を獲得する闘いをともにつくり上げようと訴えた。
 さらに、セブンイレブン資本との真正面からの対決で大きな社会的注目を集めるコンビニ関連ユニオン委員長の河野正史さんが、自らの学生時代も振り返りながら、改憲・戦争阻止決戦の先頭に学生が立つことへの期待、労働組合をよみがえらせる闘いへの確信を語った。
 大会の最後に髙原委員長が討論のまとめを行い(別掲)、議案を全体の拍手で採択。多くの新しい中央執行委員を加えた上で、髙原委員長(東京大学)―加藤一樹書記長(京都大学)の執行体制を確立した。
 改憲・戦争を狙う国家権力・公安警察は、学生の結集を妨害しようと会場前に大量に押しかけたが、参加者に一指も触れることはできなかった。学生の団結の前には、いかなる反動も無力だ。全国の学友は全学連とともに、この秋、不当処分撤回=京大闘争勝利、排外主義粉砕―改憲絶対阻止の歴史的な大闘争を巻き起こそう!

------------------------------------------------------------
2019年度 全学連新執行部

委員長 髙原恭平 (東京大学・農)
副委員長  赤嶺知晃 (沖縄大学・法経)
新・副委員長 太田蒼真 (広島大学・総合科学)
書記長 加藤一樹 (京都大学・法)
*敬称略

このエントリーをはてなブックマークに追加