香港の闘いに応え安倍打倒へ 関生支部への大弾圧粉砕し、労働組合の権利守り抜こう 排外主義粉砕し改憲阻止を

週刊『前進』04頁(3088号01面01)(2019/11/25)


香港の闘いに応え安倍打倒へ
 関生支部への大弾圧粉砕し、労働組合の権利守り抜こう
 排外主義粉砕し改憲阻止を


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 11月16日、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部(関生支部)への大弾圧を粉砕しようと大阪に1200人が結集して全国集会とデモがかちとられた(前号既報)。それに先立つ11・3~9日韓共同行動では、戦争・改憲に突き進む安倍政権に巨大な反撃をたたきつけた。安倍は2閣僚の辞任に続き、自身の「桜を見る会」問題で危機を深めている。今こそ階級的労働運動を復権し、腐りきった安倍政権を打倒しよう。

全国で支援・連帯の運動を

 国家権力は11・16全国集会の直前にまたも関生支部に対する新たな弾圧を仕掛け、Y副委員長とN執行委員を逮捕した。すでに昨年7月以来の弾圧で延べ89人が逮捕、71人が起訴され、百数十カ所が家宅捜索されている。団体交渉やビラまき宣伝、企業への抗議、ストライキなどの当たり前の組合活動が「脅迫」「恐喝」「恐喝未遂」「強要未遂」「威力業務妨害」などとして弾圧されている。
 さらに裁判所は、保釈された組合員に対して組合事務所への立ち入り禁止、組合員との接触禁止など、不当な条件をつけて活動の自由を奪っている。支配階級の総力を挙げた階級的弾圧であり、憲法28条が保障する労働基本権を全面的に否定し解体する暴挙である。
 関生支部は、ミキサー車運転手を中心に、企業の違いや正規・非正規、本工・下請けといった分断をのりこえて団結してきた。中小零細の生コン業者を協同組合に束ねて大手ゼネコンやセメント資本と対決する産業政策運動を展開し、労働条件の改善、生コン価格の引き上げをかちとってきた。さらに動労千葉と連帯して国鉄不当解雇撤回を闘い、沖縄の辺野古基地建設に反対し、幾度もの弾圧をはね返して階級的・戦闘的な労働運動を継続してきた。日帝・安倍政権はこのような闘いが関西―全国に広がることを恐れ、また戦争と改憲のための労組破壊の最先端として、関生支部を集中攻撃している。
 資本家階級と国家総ぐるみの大弾圧に対して、関生支部は獄中の武建一委員長を先頭に団結して不屈に反撃している。弾圧をはね返して関生支部を守り抜くことは、労働者階級の未来をかけた決戦だ。全国で支援・連帯の運動を巻き起こし、激励と支援カンパを集中しよう。

警察と激突する香港学生

 香港の学生・青年が命がけの実力闘争に突入している。警察が学生を虐殺したことへの怒りが燃え上がっている。「容疑者引き渡し条例」や「覆面禁止法」と対決する香港の労働者人民の闘いは、中国スターリン主義や帝国主義の抑圧と対決し、「香港コミューン」から中国第2革命―世界革命へ向かう突破口だ。
 だからこそ中国国家主席の習近平は、人民解放軍を直接投入して闘いをつぶそうと策動している。これは1万人以上といわれる学生・市民を虐殺した1989年6月4日の天安門事件の再現につながる。絶対に許してはならない。
 安倍政権と天皇ナルヒトは、10月22日の「即位礼正殿の儀」に弾圧の張本人である香港行政長官・林鄭月娥(りんていげつが)を招待した。これは、天皇と日本政府の名において香港人民に対する大弾圧を支持したということである。まさに、「血塗られた天皇即位式」だ!
 韓国のろうそく革命に続く香港の200万人デモ(6月)と実力闘争、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議を吹っ飛ばしたチリ労働者人民の決起、イラク・中東や米欧など、労働者人民の闘いは全世界に広がっている。帝国主義の延命をかけた新自由主義政策のもとで貧困、失業、格差がますます拡大し、もはや「闘わなければ生きられない」情勢が全世界で生まれているからだ。
 この激動情勢はますます激化する。世界経済は各国の金融緩和策の野放図な展開でバブル化し、はじけるのは時間の問題だ。帝国主義は大恐慌の深化の新たな危機に直面している。
 帝国主義による人民大虐殺の戦争を絶対に許してはならない。香港・韓国の労働者・学生の決起と連帯し命脈尽きた帝国主義の息の根を止め、プロレタリア革命の勝利へ全力で闘おう。

職場から闘いを起こそう

 動労千葉と民主労総ソウル地域本部を先頭に11・3東京―11・9ソウルを頂点として闘われた11月日韓共同行動は、対韓排外主義と天皇制のもとへの「挙国一致、階級融和、国民統合」づくり、すなわち階級闘争圧殺の攻撃を打ち破ってかちとられた。「徴用工」「日本軍軍隊慰安婦」問題をめぐり日帝政府・資本の責任を追及する韓国人民の不屈の決起は、今日まで日帝が朝鮮植民地支配と侵略戦争の責任を居直り、謝罪も賠償も拒否し続けてきたことが一切の根源である。それゆえ、この問題は決して過去のことではなく、必ず解決しなければならない今日の階級闘争の課題である。
 秋の台風災害で家や仕事を失ったり、低賃金・非正規職労働で生活困難に直面したりしている人がたくさんいるというのに、安倍政権と支配階級は166億円もの税金をつかって天皇即位儀式を行い、皇居で祝賀の宴会(大饗〔だいきょう〕の儀)を行った。こうしたやからは、自分たちが危機に陥れば、戦争をやってどんなに人民が死のうが苦しもうが構わず、人民の膨大な犠牲の上に生き延びようとする。これが明治以来の天皇制国家、日本帝国主義の正体だ。絶対に許すことはできない。
 憲法審査会での改憲審議は、安倍の狙い通りには進んでいない。だが、改憲・戦争は大恐慌と争闘戦激化で危機を深める日帝の唯一の延命の道であり、必ず攻撃を強めてくる。これと対決し、「改憲・戦争阻止!大行進」運動を全国で推し進め、安倍を打倒しよう。
 「賃下げは青年の未来を奪う」と、大幅賃下げ勧告と闘う東京・特区連の賃金確定闘争、24時間通年営業の強制と闘うコンビニ関連ユニオンの闘いと連帯して闘おう。
 それぞれの職場・地域で、関生支部への大弾圧を粉砕する闘いを展開し、動労千葉を先頭とする国鉄闘争、民営化・外注化阻止闘争を闘おう。ゼネスト―革命で、労働者人民が主人公となる新しい社会をつくろう。

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