改憲・戦争阻止へ川崎集会 差別・排外主義と闘おうとデモ

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週刊『前進』04頁(3096号01面02)(2019/12/23)


改憲・戦争阻止へ川崎集会
 差別・排外主義と闘おうとデモ

(写真 集会後、改憲・戦争阻止!大行進神奈川の仲間を先頭に川崎駅までデモを行った【12月14日 川崎市】)

(写真 朝鮮人強制連行真相調査団共同代表・原田章弘さんの講演に聞き入る参加者)


 12月14日、川崎市内で、「『排外』・『国益』に屈しない12・14川崎集会&デモ」を婦人民主クラブ全国協議会と合同労組かながわが「国際連帯で改憲・戦争を阻止しよう」と呼びかけて開催しました。在日朝鮮人の集住地域でもある川崎・桜本で2017年に日本軍軍隊慰安婦問題をめぐる「日韓合意」に反対する集会とデモを開催して以来、今回は3回目です。
 とりわけ今年は、安倍政権が改憲・戦争に向け、徴用工問題をめぐって排外主義と差別・分断攻撃を強めている中での集会となりました。さらに、「改憲・戦争阻止!大行進神奈川」の運動の広がりの中、県下のさまざまな運動体のみなさんとも交流を積み重ねて呼びかけてきました。
 当日の集会&デモには東京・近県からも人々が駆けつけ、110人の参加となりました。
 朝鮮人強制連行真相調査団共同代表の原田章弘さんが「歴史の真実を継承する大切さ」と題して講演。真相調査団での活動からつかんだこと、いま私たちに必要なことを話してくれました。
 原田さんは、強制連行された人々のことを「近隣の朝鮮人の友人」とし、その一人一人との交流について具体的に紹介しました。学籍簿調査を行って日本の学校にどれだけ在日の子どもがいたかを明らかにしたと語り、その子どもたちへの戦前・戦中の学校での「同化教育」がどれほど差別・分断をあおる内容だったかを具体的に暴きました。
 とりわけ福沢諭吉のアジア諸民族への侮蔑・偏見、マイナス評価を明らかにし、「いまの右翼反動につながるヘイトの権化のようなものだった」と語りました。
 そして最後にマルティン・ニーメラー牧師の言葉を引用して、「支配者の常套(じょうとう)手段は分断して弾圧すること」とし、だからこそ、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部に対する弾圧と闘おうと呼びかけ、「キーワードは分断・排除ではなく、団結」と結びました。
 朝鮮学校の現場からの特別報告が行われました。安倍政権のもと、朝鮮学校や保育園までも補助金カットで苦しい運営が続く中、全国で20代の教師が奮闘していることが紹介されました。
 婦民全国協の川添望さんが「安倍の最後の武器『弾圧』と『差別』と闘い団結しましょう」とアピールしました。「川崎には何より、在日朝鮮人1世の方たちをはじめ戦争への怒りでデモに立ったみなさんがいる。このみなさんと団結を広げたいとやってきた」とし、12月12日に川崎市で成立したヘイト規制条例にも触れました。
 「結局は力関係。ヘイトを許さない人々の力が結集し拡大し条例制定に向かった。ヘイトをなくす、根絶する運動が始まったと思う。改憲と戦争を狙う安倍政権は、『歴史戦』のような攻撃をかけてきているが、怒りは広がっている」「婦民は国鉄分割・民営化や男女雇用機会均等法、派遣法に反対して闘ってきた。いま総非正規職化が進み、女性や若者が貧困に追い込まれている。団結こそが武器。民族・国籍・国境をこえた団結で改憲・戦争を阻止しよう。関生支部弾圧と対決しよう」
 地域からのアピールとして、沖縄民権の会・座覇光子さんをはじめ、外国人労働者問題に取り組んでいる労働組合の仲間からの発言も受けました。
 最後に「改憲・戦争阻止!大行進神奈川」が「安倍との対決の現場は、足元の職場・地域にある」と訴えてデモに出ました。
 デモは川崎駅に向かって進み、商店街では「安倍を倒して改憲とめよう」のシュプレヒコールが圧倒的な声援をうけました。
(婦民全国協・鶴田ひさ子)

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