コロナ緊急事態発令に抗議 JR新宿駅前 怒りの声、労働相談が殺到

週刊『前進』04頁(3124号01面02)(2020/04/13)


コロナ緊急事態発令に抗議
 JR新宿駅前 怒りの声、労働相談が殺到

(写真 安倍の緊急事態宣言発令の記者会見と同時刻に新宿駅前で怒りの街頭宣伝に決起【4月7日】)

(写真 「補償なき『緊急事態宣言』反対!」と書かれた700枚のビラが1時間でなくなり、仕事帰りの労働者から次々と労働相談が寄せられた)


 安倍が緊急事態宣言発令の記者会見を開いた4月7日、JR新宿駅南口で午後6時から東京労組交流センターを先頭に1時間の街頭宣伝を行った。仕事を終えて駆けつけた労働者をはじめ約50人が、賃金補償も失業補償もなく「自粛」だけを強要する緊急事態宣言に抗議した。
 普段と比べれば通行人の少ない新宿駅南口だったが、街宣を始めてしばらくすると退勤の労働者が立ち止まり、交流が始まった。
 「補償なき『緊急事態宣言』反対!」「賃金・生活を今すぐ補償しろ」と書かれたビラが次々と受け取られ、1時間の街宣行動の間に700枚がなくなった。一度通り過ぎてから、振り返ってビラを求めてくる人も多い。
 合同・一般労組全国協議会の小泉義秀事務局長は「安倍が緊急事態宣言を出したことで、企業が労働者に払うはずの休業補償をゼロにすることが合法化されようとしています。安倍の経済対策は企業を救うだけで労働者は死を強制される。絶対に許せない! 労働組合の力で100%の休業補償をかちとり、コロナ解雇を許さない闘いにうって出ましょう」と訴えた。
 続いて、全学連の斎藤郁真前委員長が「安倍は自粛だとか外に出るなと言うけれど、家に閉じこもっている間に僕らの生活はどんどん追い詰められていく。必要なものは行動してかちとるしかない。団結して闘っていきましょう!」と呼びかけた。
 東京中部ユニオンの組合員は、「インターネットカフェで寝泊まりしている人が東京だけで約4千人もいるといわれる。緊急事態宣言でネットカフェが閉鎖になればその人たちはどうなるのか。安倍も小池も労働者を見殺しにしている。絶対に許せない。安倍の言う経済対策などインチキだ」と弾劾した。
 通りかかった労働者・学生から次々と怒りの声や労働相談が寄せられた。以下、その一部を紹介する。
 ▼4月1日から派遣で働き始めたが、5日間で辞めてくれと言われた。1カ月は休業補償はするからと言われた。リーマンショックの時も派遣切りされた。(40代、男性)
 ▼今日が就職の試験・面接だったがコロナで中止になった。生活のための飲食店でのアルバイトも仲間と一緒に切られた。(青年)
 ▼旅行代理店で1年前から正社員で働いてきたが、会社から「仕事がなくなったから辞めてくれ」と退職勧奨にサインさせられた。「1カ月だけは給料を出すから」と言われ、職場の3分の2の人が同じように辞めさせられる。来週までは仕事に行くが、経験を活かそうにも他に雇ってもらえるあてはない。労働組合に入って会社と闘うしかないんですね。勝ち目はありますか。泣き寝入りはしたくない。(20代、女性)
 ▼高島屋に勤めている。他の百貨店は休みなのに、高島屋は出勤しろと言う。怒りを覚える。
 ▼建設現場で働いているが、今後働き続けられるか不安。労働組合をつくるつもりでいる。相談したい。(青年2人組)
 ▼病院の清掃をやっている。感染の危機を感じながら働いている。
 街中に怒りと不安があふれている。この声とつながり、生きるために労働組合のもとに団結して共に闘おう。

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