三里塚一斉行動 B滑走路閉鎖に喜びの声 「目に見える力必要」

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週刊『前進』04頁(3134号03面04)(2020/05/25)


三里塚一斉行動
 B滑走路閉鎖に喜びの声
 「目に見える力必要」

(写真 一斉行動出発前の打ち合わせ【5月17日 成田市天神峰】)

 5月17日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議の仲間は、83回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
 午前8時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅「中庭」に集まり、東峰の萩原富夫さんの司会で打ち合わせを行った。
 萩原さんは「成田空港は今ほぼストップしている。住民に、これからは空港に頼ることはできないと訴え、空港機能強化策の白紙撤回を呼びかけよう。7月12日に第3回天神峰・樫(かし)の木まつりを実現できるよう、今検討しています」とあいさつした。
 続いて、事務局の伊藤信晴さんが、「新型コロナ情勢の中で、世の中を根底から変えないといけないという意識が高まっている。今日の行動で住民の思いの中に切り込もう」と訴えた。
 今回用意された「反対同盟ニュース」第78号は、新型コロナ感染症の危機を無視して機能強化を進めようとするNAA(成田空港会社)の田村明比古社長を徹底的に弾劾し、第3滑走路と騒音に反対する住民の声を載せている。一同は、ニュースを手に担当地域へと飛び出した。
 前夜からの雨も上がり、雲一つない青空に新緑が映える快晴の下、多くの農家がいも苗の植えつけや小玉スイカの出荷、田植えなどに汗を流していた。他方で、田植えを終えてステイホームしているお年寄りも少なからずいて話になった。B滑走路が閉鎖されたことで、「静かな空が戻ってきた」「普通に話ができる。これが続いて欲しい」と喜びの声が相次いだ。
 NAA動向についても多くの声が寄せられた。
 「倒産の危機に立つNAAと住民が心中するわけにはいかない」「測量や遺跡調査も中断しているところがある」「NAAの職員も航空会社の労働者も一時帰休。知り合いの空港関連で働く人も、1日行ったら3日休みという状況だ」「コロナ情勢でV字回復はないし、需要は戻らないだろう」「この状況で計画を見直そうとしないNAAはおかしい。10年後に機能強化ができるはずがない」「検察庁法でのツイッターの盛り上がりもいいけど、もっと目に見える力が必要だ」
 午後4時30分、再び中庭に集まり一日の集約。次回を6月14日と確認した。
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