紹介 私たちが現代のマルクス・エンゲルスになろう! マル学同機関誌『中核』6号

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週刊『前進』02頁(3149号02面03)(2020/07/16)


紹介
 私たちが現代のマルクス・エンゲルスになろう!
 マル学同機関誌『中核』6号


 現代の学生・青年が抱いている思いは、マルクス・エンゲルスが『共産党宣言』を発刊した1848年当時の労働者階級の思いと本質的には全く同じだ。
 『共産党宣言』を発刊したのは全ヨーロッパを揺るがした1848年革命の直前だった。1789年のフランス革命と産業革命による資本主義の発展は、身分制を廃止し、生産と交通を拡大し、人間を解放するかのように思われた。しかし実際は労働者階級の不安定化、競争、そして圧倒的貧困をつくり出した。こうした資本主義への絶望は、新たな社会を目指す思想潮流と運動をつくりだした。それが「共産主義」だった。
 マルクスとエンゲルスは初期の粗野で空想的な共産主義思想・運動に決着をつけ、労働者階級が「社会変革の主人公」であることを鮮明にさせ、労働者に誇りと展望を与えたのだ。それが『共産党宣言』だ。
 現代の学生・青年たちは、新自由主義において生きるために激烈な競争に叩き込まれている。就職活動ひとつとってもそうだ。何十社からの「お祈りメール」=不採用通知は、学生・青年の人間性を否定し、終わりのないスキル・キャリアアップ競争をあおり立て、さらに資本に従属するように強制する。
 しかし同時に、学生・青年は、この社会に未来はないことを意識し始めている。競争の中で、自分が生き残りたいと思うのと同時に、この社会を根本からぶち壊したいと思い始めている。こうした混在した思いの中で生きているのが学生・青年だ。現代のマルクス・エンゲルスになるのは私たちだ。
 確かに、自分たち学生・青年は新自由主義の時代に生き、そうした経済的イデオロギーの中でしか生きてこなかった。それが普通であり、「肯定」してこざるをえなかった。
 しかし、『共産党宣言』は私たちが生きる「今」を鮮明にさせる。階級支配、搾取関係は過去から何も変わっていない。自分が受けている怒りも悲しみも、実は歴史的にも世界的にも資本主義の問題なのだ。
 『中核』6号は、2020年の春、コロナ感染症が全世界に拡大する中でおこなわれた全国学生理論学習会の内容をベースにし、学生の議論を通して加筆・修正して作成された。現代の学生の意識に、鋭く切り込み、『共産党宣言』の内容で学生を獲得することに挑戦した内容だ。
 『中核』6号を武器に、新自由主義・資本主義を打倒する巨大な学生運動をつくろう!
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