8・6ヒロシマ大行動へ 広島の訴え② 戦争阻止の声高らかに 広島大学学生自治会 太田蒼真

週刊『前進』04頁(3150号03面02)(2020/07/20)


8・6ヒロシマ大行動へ 広島の訴え②
 戦争阻止の声高らかに
 広島大学学生自治会 太田蒼真


 コロナ禍の中、全国の大学で学費減免運動や学生自治会再建運動が巻き起こっています。
 7月4、5日には「金がなくても学ばせろ」をスローガンに、全学連の呼びかける学生デモが東西(東京・京都)で闘い抜かれました。
 今、全国で学生とその家族の困窮が問題になっていますが、それは単に「コロナのせい」というものではありません。政府の主導する「大学改革」によってつくられてきた「平時」のあり方が先鋭化したものです。コロナ危機を「これ幸い」と、サークル活動・部活動の禁止やキャンパス立ち入り禁止をトップダウンで決定する一方で、学費は耳をそろえて全額払えと迫る----こうした大学のあり方は、支配階級によって意識的につくられてきたのです。
 戦後の大学は「大学自治」を掲げてきましたが、それは、戦前・戦中の学徒動員・軍事研究を繰り返させないため、学生が自ら大規模に立ち上がったことによります。
 敗戦の中から学生生活防衛・戦犯教授追放を闘い取っていく中で、全国大学に学生自治会が結成されました。大学人は政府やブルジョアジーなど時の権力者に批判的な立場をとることで学問の自由、研究の自由を守ってきました。
 こうした戦後大学のあり方の突破が図られてきたのが、中曽根政権以降の「大学改革」であり、その一大転換点が2004年に行われた国立大学法人化です。
 政府が大学予算を逓減し、教授会自治・学生自治を解体することで、財界が大学の「経営」を握るようになりました。大学は「ぜいたく品」とされ、学費も「受益者負担だから」と年々高騰。「教職員や学生は、トップダウンで決定されたことを唯々諾々(いいだくだく)と受け入れろ」「反抗する者は警察と結託してでも排除する」----これが現在の大学です。こうした「大学改革」は、改憲・戦争を進める政権が、大学から批判の声を上げさせないために行ってきたものです。
 今、被爆75年のヒロシマにおいては、松井市政は「コロナ」の名のもとに記念式典と平和公園から市民を締め出そうとしています。一方で、改憲・戦争に突進し、現在進行形で「命よりもカネ」の政策を推し進めている安倍は呼ぶというのです。絶対に許せません。
 いざ戦争となれば、資本に動員され戦場で互いに殺し合うのはいつも学生であり、労働者人民です。そこに戦争のグロテスクさがあり、また戦争阻止のチャンスもそこにあります。
 否、戦争を阻止する力は、労働者・学生の決起であり、資本主義体制打倒の国際的団結にしかありません。安倍が口先だけの「平和」を訴えるヒロシマではなく、労働者階級の国際連帯=革命を訴えるヒロシマにしなくてはなりません。
 全国の学生は8・6ヒロシマ大行動に結集し、反戦・反核の声を高らかに上げよう! 怒りの都市・ヒロシマから改憲・戦争阻止の運動を爆発させよう!

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新たな核戦争と憲法改悪をとめよう!
核廃絶の声をもっと大きく!
被爆75周年8・6ヒロシマ大行動
■8月6日(木)
 午前7時15分 原爆ドーム前
        8・6ヒロシマアピール集会
   8時15分 黙とう後、安倍首相弾劾デモ
 午後0時30分8・6ヒロシマ大集会(広島県立総合体育館小アリーナ)
   3時     ヒロシマ大行進(原爆資料館前まで市内デモ)
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
【関連行事】
■8月5日(水) 東区民文化センター
●産別交流集会
●分科会
 被爆体験者の証言を聞く会 午後2時~4時
 被爆伝承者の語りを聞く会 午後4時~6時
 軍都廣島の戦跡めぐり   午後2時~5時(集合場所は広島城周辺を予定。要予約)
●討論会
 「8・6ヒロシマと改憲」 午後6時30分~8時30分

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