安倍たおせ!改憲NO! 8・15労働者市民のつどいへ

週刊『前進』02頁(3151号02面02)(2020/07/23)


安倍たおせ!改憲NO!
 8・15労働者市民のつどいへ

(写真 昨年の「8・12労働者市民のつどい」開会前に行われた「平和の少女像」日韓連帯行動【京成曳舟駅前】)


 新型コロナウイルス感染拡大による社会的危機は、30年以上にわたる新自由主義の根本的矛盾をあらわにしています。全面的な民営化・外注化によって、医療・福祉・運輸・流通などあらゆる労働現場の公共性が失われました。また労働者の非正規職化の劇的進展によって、超格差社会が現実のものとなってしまいました。
 新型コロナウイルス感染症はこうした新自由主義社会の本質を、医療崩壊や貧困層に偏る感染拡大など、隠しようもない形で浮き彫りにしています。米欧日帝国主義と資本、および中国をはじめとするスターリン主義は、この事態に対してまったく解決方針をもっていません。日本でも「第2波」が想定を超える勢いで始まり、かつてない崩壊的な経済危機と大量解雇の攻撃が迫っています。
 「命か経済か」と問われるような社会のありよう自体、私たち労働者市民の想いとはまったくかけ離れていると言わざるをえません。
 一方で全世界の労働者民衆は、医療労働者や運輸労働者のストライキ、アメリカをはじめとする人種差別に抗議する激しいデモなどの行動を始めています。「この社会の根本からの変革」までやむことのない行動の始まりであり、労働者の国際連帯で新型コロナウイルス危機を克服する方向性が示されています。日本でも医療・介護の現場で格闘する労働者に対して、病院経営の危機を口実に一時金ゼロ―大幅カットの攻撃がしかけられています。これに対して医療労働組合のストライキをはじめ、様々な労働現場で反合理化と安全確保の闘いが沸き起こっています。日本の労働者市民の意志とさらなる行動が問われています。
 いま世界中で「エッセンシャル・ワーカー」という言葉が、ある種「賞賛」を込めて語られています。しかし、低賃金で危険で様々に劣悪な労働条件下で働くことを強いてきたのは、いったい誰だったでしょうか? 非正規労働者や外国人(移民)労働者、または黒人―ヒスパニックなど被差別労働者に押しつけてきました。「賞賛」する前に、この経済格差・社会格差を放置するのは許されないことをはっきりさせるべきです。
 しかし一方でこの状況は、社会を維持し動かしているのは誰なのかをも明確にさせました。社会変革の主体的根拠を明示したのです。また、本来は公的事業であるべき「エッセンシャル・ワーク」の民営化・規制緩和の問題性も明らかにしています。
 私たち「8・15労働者市民のつどい」実行委員会は1995年―戦後50年を契機に、「国益」と「排外」に憲法は屈するのかをテーマに、毎年集会を開催してきました。帝国主義による侵略戦争を再び繰り返させてはならない、そのためにも侵略戦争の露払いとなる国益主義と排外主義の扇動に打ちかっていこう、改憲としてあるその攻撃を打破しようという呼びかけを発するものでした。とりわけ安倍政権の登場と改憲攻撃は、戦後史を画する反動との闘いとなってきました。
 新型コロナウイルス感染症の拡大は、安倍政権の政権基盤の脆弱(ぜいじゃく)性を明らかにするとともに、「緊急事態条項」制定を中心とする改憲衝動を噴出させています。延期されたオリンピックなど中止以外にありません。検察人事問題や「Go To」キャンペーンのご都合主義など、安倍政権の個別政策への怒りも大きくなっています。また、一方で新型コロナウイルス感染症対策を口にしながら、都立病院独立行政法人化を推進する小池都政への怒りも、これから大きくなっていくことは必然です。闘いは正念場です。
 今年の8・15集会は、新型コロナウイルス感染症拡大によって変貌(へんぼう)を遂げつつある日本社会の今後のありようについて、ドキュメンタリー作家・森達也さんの講演をメインに、恒例の松元ヒロさんによるコントを中心に構成します。また、新型コロナウイルスに立ち向かう最前線ではたらく労働者からの発言も受けます。みなさんのご参加を呼びかけます。
(8・15労働者市民のつどい実行委員会)

------------------------------------------------------------
安倍たおせ! 改憲NO!
8・15労働者市民のつどい
 8月15日(土)午後1時開始(正午開場)
 赤羽会館・講堂(東京都北区赤羽南1--13--1)
 ※参加費800円 マスク着用でご参加下さい
 主催 8・15労働者市民のつどい実行委員会

このエントリーをはてなブックマークに追加