新やぐら裁判 内田裁判長が結審を強行 弁護団が徹底弾劾

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週刊『前進』04頁(3152号03面05)(2020/07/27)


新やぐら裁判
 内田裁判長が結審を強行
 弁護団が徹底弾劾


 反対同盟・市東孝雄さんの天神峰農地に建つやぐら、看板など四つの物件について、NAAが「収去と土地の明け渡し」を求め提訴した新やぐら裁判が、7月16日、千葉地裁民事第2部で開かれた。
 内田博久裁判長は、空港公団(現NAA)職員など敵性証人については必要ないと却下し、3月18日をもって結審しようとしていた。だが、新型コロナウイルスの感染拡大で裁判期日は延期され、内田は4月1日付で東京高裁第1民事部に異動した。ところが東京高裁は、内田を千葉地裁の裁判官とする職務代行を発令。異動した裁判官が結審のためだけに舞い戻ってくるなど前代未聞だ。開廷に先立ち弁護団は裁判官忌避を申し立て、民事第5部に係属し訴訟手続きが停止した。ところが千葉地裁は係属を民事第2部に変え、内田は書記官を通じて「2時半までに出廷しなければ手続きを進める」と最後通牒を発した。法廷に入った傍聴者はすでに席についていた内田を弾劾。「過去最大の感染者数だ。なぜ法廷を開くのか!」「忌避中だ。帰れ!」
 午後2時27分、顧問弁護団が法廷に乗り込んだ。内田は忌避の申し立てを「訴訟遅延の目的」と決めつけ「簡易却下」。弁護団は「簡易却下なんて言葉は法律にはない」と追及し、忌避の却下について即時抗告した。デタラメな内田の態度を徹底弾劾しつつ、弁護団が準備書面を陳述。主張の追加と証人申請を行うので次の期日を指定するよう迫った。410ページもの弁護団の準備書面に対してNAAの準備書面はわずか9行! どちらに理があるのかは一目瞭然だ。
 B滑走路の閉鎖という重大な事実について専門家の意見書準備の時間と新たな主張・立証の機会が保障されるべきと主張する弁護団に対し、内田は「これ以上意見を聞いても......」と弁論を打ち切ろうとしてきた。すかさず弁護団は裁判官忌避を再度申し立て、傍聴席も立ち上がって裁判長を弾劾。うろたえた内田は、不当にも太郎良陽一決戦本部長ら3人に退廷を命じて強制排除させた。その間に、内田はほとんど聞き取れない声で「忌避は却下、弁論は終結......」などとつぶやき不当にも結審を強行、怒号が続く中を逃げ去った。裁判後の報告会(写真)では、反対同盟、弁護団、傍聴者が一体となって裁判所を圧倒したと勝利感をもって確認した。
 翌日、内田は判決日を8月24日午後2時と通告してきた。千葉地裁を包囲し、反動判決を阻止しよう。

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