国鉄集会発言より団結が絶望も希望に変える

週刊『前進』02頁(3153号02面01)(2020/07/30)


国鉄集会発言より
団結が絶望も希望に変える

(写真 左から動労千葉争議団の高石正博さん、中村仁さん、動労総連合1047協議会の羽廣憲さん、小玉忠憲さんが解雇撤回へ闘う決意を示した【7月26日】)

国鉄1047名解雇撤回を闘う

労働運動復権の息吹を吹き込む
 動労千葉争議団 中村仁さん

 コロナ情勢は新自由主義による民営化、外注化、労働者の非正規職化が悪だってことを暴き出しました。
 怒りはあらゆるところにあります。それに労働運動復権の息吹を吹き込んで、我々が責任をとって立ち向かうっていうことです。
 県労委、中労委、JR東日本は我々の申し入れ、団交を拒否しました。よくぞ拒否してくれた。闘う労働者は傷つけられるほど、闘いに立ち上がるんですよ。
 私は2011年3・11があった年の11月労働者集会で、「福島の絶望を、労働者の力で希望に変えよう」と訴えました。コロナ情勢での、解雇、過酷な労働、「しかたない」と思う絶望も、労働者の団結の力で希望に変えるということを、絶対に成し遂げたい。
 1047名解雇撤回で闘い、この嵐の中で最先頭に立って動労千葉、争議団、闘う労働者は一緒に闘いましょう。

追いつめられているのはJRだ
 動労総連合1047協議会代表 小玉忠憲さん

 1987年の国鉄分割・民営化で、JRに採用を希望したうち7628人が不採用通告された。閣議決定した本州3社の定員を1万人も割っていたにもかかわらず、何度理由を聞いても「わかりません」と主張して不採用を強制しました。中曽根総理をはじめ国家がすべて隠してきました。
 しかし、2015年6月の動労千葉鉄建公団訴訟の最高裁判決で、この過程のすべてを暴き出しました。当時の経団連会長の斎藤英四郎が不採用基準をつくれと指示し、国鉄職員局次長だった今JR東海名誉会長の葛西敬之が基準をつくり、今JR東日本社長の深沢祐二が我々を名簿から削除する作業をやったんだ。
 ここまで明らかになっているのに、JR東日本は団体交渉にも応じない。千葉県労委も中労委も申し立てを却下しました。
 しかし、追いつめられているのはやつらなんだ。新しい訴訟も開始します。人生かけて、断固として勝利するまで闘います。

無人運転ねらうJR九州許すな
 動労総連合1047協議会副代表、動労総連合・九州委員長 羽廣憲さん

 九州の現状を報告します。まず、福岡空港の国際線は閉鎖で外国からの入国客はいません。福岡、九州は爆買いツアーを組んでやってきたから冷え込みは半端ではない。
 その上、集中豪雨です。一昨年は福岡、昨年は佐賀、今年は熊本、毎年豪雨被害に見舞われています。
 この被害の矛先は労働者に行くわけです。生き延びようとしてJR九州は大合理化をやってきます。無人運転で人を使わない会社になろうとしている。
 分割・民営化の時には、「赤字だから」と言ったんですよ。30年たっても黒字にならない。みんなの税金を投入するだけ投入して、そんな会社を延々と生き延びさせるのか。労働者の怒りの決起にかかっていると思います。
 どんなに小さくても、反対の声を上げる組合である限り、私たちは徹底的に解雇撤回を闘い、JRを国鉄に戻すまで闘いぬきます。

東京地裁包囲し裁判闘争勝利を
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人、動労千葉顧問弁護団長 葉山岳夫さん

 中労委は3月18日、動労総連合の高石さん、中村さん、小玉さんたちの不当労働行為申し立てに、調査期日を一切開かずに却下・棄却決定を出しました。
 国鉄分割・民営化、1047名事件では、中労委も千葉県労委も、JR東日本と自民党政権に法的責任があると主張するや否や拒絶反応を起こして、労働者の団結権擁護という本来の使命を捨てて、門前払いで真相究明を妨害しました。忖度(そんたく)どころか安倍と一体です。中労委のJR東日本と安倍政権への加担を、絶対に許すことはできません。
 弁護団は7月22日、中労委の違法な却下・棄却決定の取り消しを要求して、東京地裁に訴訟を提起しました。しかし、通り一遍の裁判闘争では勝利できません。東京地裁を包囲するみなさんの裁判闘争へのご参加とあらゆる方面の運動の拡大、発展によって、隠蔽(いんぺい)された真実を立証することができます。
 安倍はコロナ情勢を緊急事態として、改憲攻撃に利用しようとしています。関西生コン弾圧粉砕、安倍打倒、改憲阻止の闘いと、この裁判闘争は不可分一体の闘いです。ご参加、ご支援を心からお願いします。

JR外注化阻止へ

闘う労働運動が絶対に必要だ!
 動労千葉書記長 川崎昌浩さん

 私たちは33年前、国鉄分割・民営化という形で新自由主義攻撃を受け、身をもって経験してきました。
 民営化すればすべてうまくいく、競争こそ活力を生むと言われましたが、すべてがまやかしでした。
 今のJRはどうでしょうか。レールが次々にはがされ、北海道、九州、四国はほとんど破綻状態。東日本では外注化と転籍に向けた攻撃が進んでいます。コロナを利用してさらなる外注化、民営化の深度化が進められようとしています。
 こうした時代だからこそ、闘う労働運動が絶対に必要です。労働組合運動が職場の仲間と団結を固め、職場の改善、労働条件の向上のために闘うのは当たり前。そのうえで労働組合は、社会を変えるための運動を闘わなければならない。子どもたちや孫たちに非正規だけの社会を残すわけにはいきません。これ以上、新自由主義。民営化を許してはならない。
 そのために国鉄闘争全国運動を全国のあらゆる職場・地域につくりあげる。それができる条件が今、確実に存在している。本日の集会を起点に、全国各地、職場・地域で奮闘されることをお願いします。

韓国から10周年祝う
 闘い続け必ず勝利を

 こんにちは。韓国の鉄道労組ソウル地方本部本部長ファンサンギルです。コロナ19のため今回の7・26集会に直接参加することができなくてとても残念です。
 まず「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動」の出発10周年を祝し、持続的な闘いに敬意を表します。たとえ歳月が流れ実際に復職することができなくても、間違った解雇を間違ったと認められるまで放棄することはできません。
 関道利委員長の職場代表当選と関西生コン支部同志たちの釈放をお祝い申し上げます。
 JR東日本の労働条件低下と労組抹殺の試みに対して闘い、必ず勝利してください。
 6・20「世界難民の日」東京入管闘争のニュースを聞きました。韓国と日本は難民受容率が世界で最も低い国です。資本は利潤のために世界のどこにでも駆けずり回る反面、民衆のよりよい生活のために移住することを制限しています。労働者、民衆の国際連帯がなぜ必要なのかを示す事例です。
 7・26大会が力強く勝ち取られることと動労千葉同志たちの健康と勝利を祈ります。ありがとうございます。
 2020年7月16日
 全国鉄道労働組合ソウル 地方本部
  本部長ファンサンギル

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