革共同集会 特別報告(要旨) 革共同議長 清水丈夫

週刊『前進』04頁(3162号01面02)(2020/09/21)


革共同集会 特別報告(要旨)
 革共同議長 清水丈夫


 9月6日の革共同集会(前号既報)で清水丈夫議長が半世紀ぶりに演壇に立ち、自らの組織指導の誤りについての自己批判と党の根底的変革をかちとる決意を述べた。要旨を掲載します。(編集局) 

共に階級闘争の現場へ 一人の共産主義者として闘い抜く

 革共同集会で発言するのは51年ぶりです。長期にわたって権力の弾圧を粉砕して非公然活動を貫くことができたのは、党と階級の力だと思います。
 今日この場で発言を求めたのはなぜか。旧政治局の誤りが深刻な党的危機と混乱をもたらしました。その責任は私にあります。それを認めたい。私自身が自己批判して何が問題なのかを明らかにすることが必要です。それをちゃんとやらなければ、共産主義者とはいえないと思ったのです。
 私は第26回全国委員会総会での旧政治局批判を真正面から受け止めます。私自身が革共同第7回大会路線の誤りを支えて推進する役割を果たしたことをはっきりさせ、自己批判しなければならないと思います。
 7回大会路線の誤りとはどういう誤りだったのか。7回大会はどんな状況のもとで開かれ、何と対峙(たいじ)すべきだったのか。当時、世界大恐慌の情勢、あるいは2011年の3・11福島第一原発事故で暴露された新自由主義の危機がはっきりと現れていた。今日の〈コロナ×大恐慌〉情勢で現れているようなものすごい革命的情勢、新自由主義の総破産が、あの時点から始まっているととらえるべきだと思うのです。
 重要なのは、革命的情勢というのは、革命がやりやすくなったと簡単に考えるようなものではない。階級闘争の質がそこで大きく変わります。あの当時、国鉄1047名解雇撤回闘争をめぐる4・9政治和解が、階級的労働運動の根そのものを断つ、動労千葉の闘いを完全に圧殺する攻撃として始まっていました。これとどう対決するかが迫られたのです。
 革命的情勢を革命に転化するというのは、実は大変な問題です。それまでの党のあり方では対応できない。革命的情勢はあるけれど、革命に転化すべき階級の主体的情勢はまだ成熟していないという時に、革命党はいかに闘うべきかが問われていました。7回大会はしかし、これに対して安易な方向で空論主義的に流れた。4・9との対決から逃亡した。党の飛躍、変革が絶対に必要になっている時に、その出発点を7回大会は築くべきでした。それが空論主義に走ってしまったことは痛恨の極みです。
 7回大会での私の第1報告は革命情勢の到来を強調していますが、革命情勢がどんな問題を党に突きつけるのかについて、はっきり提起できませんでした。そこが根底的誤りであり、結局は空論主義を支えて推進するものになってしまった。革命情勢を論じるだけでは何にもなりません。それを革命に転化することは、現実の労働運動と格闘して、革共同が本当に労働運動の中で大きな力をもつことなしにはできないとはっきりさせるべきでした。
 なぜそうなったのか。やはり労働運動の現実と具体的に結びつき、階級とどう結合していくか、その格闘を自分自身がちゃんとやっていなかったということです。階級からの遊離が自分の中で起こっていた。その意味で私は、階級闘争の現場に飛び込み、一緒になって闘う中で、自己批判を深めていかなければならないと決意しています。それを本当にやりきれるかどうかに、私自身が共産主義者であるかどうかが問われていると思います。やはり一人の共産主義者として生き抜きたい、闘い抜きたい。
 現在のコロナ情勢のもとでの大恐慌情勢の進展は、私も50年見てきて、今までにはない、ものすごい情勢が始まっています。凶暴化する新自由主義を打倒する階級的な労働運動を本当につくりだすために、革共同はどんなことをしてでも頑張らなくてはいけない。大量解雇、組合つぶしを絶対に許さず、労働運動をよみがえらせる、新自由主義を覆す闘いをつくることを決意します。11月の全国労働者集会に結集したいと思います。私もともに闘います。

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