転入届を「虚偽」とでっち上げ 吉中同志に控訴棄却 政治弾圧への居直り許すな

週刊『前進』04頁(3162号04面03)(2020/09/21)


転入届を「虚偽」とでっち上げ
 吉中同志に控訴棄却
 政治弾圧への居直り許すな


 9月3日、吉中誠同志に対する「住民異動届虚偽」でっち上げ弾圧裁判の控訴審で、東京高裁第8刑事部(近藤宏子裁判長)は、吉中同志と弁護側の控訴を棄却した。一審の懲役1年6月(執行猶予3年)を維持する許しがたい内容だ。
 吉中同志は、2016年11月に東京都江戸川区にある前進社に転居し、その際、江戸川区役所に転入届を出した。
 ところが、国家権力は、その届けが虚偽だとして「電磁的公正証書原本不実記録・同供用」をでっち上げて吉中同志を逮捕・起訴したのだ。
 判決は、吉中同志が前進社に転居した当時、前進社に住んでいなかったと認定できていない。公安警察官・岡野直人の「前進社への年数回の家宅捜索で住んでいたという形跡はなかった」いう証言に依拠するのがやっとだ。これが「前進社に住んでいない」という証拠になるのか!
 判決は、吉中同志が「前進社への転居の半年前に足立区にあるマンションの更新手続をした」「同マンション及び近隣店舗などの従業員がまれに同志に接したことがある」「だから転居の半年前までは住んでいたに違いない」と推論で事実認定をしている。
 さらに、同マンションに張り込んでいた公安警察官の証言から、吉中同志が「転居1年後に同マンションに出入りしていたから同マンションに住んでいた」と決めつけている。推論に推論を重ねて、吉中同志が前進社に居住していないとしたのだ。そのあまりのデタラメさに、「原判決(一審判決)の判断には、その推認過程の一部には是認しがたいところがある」「(同マンションを)生活の本拠として居住していたと推認した原判決の判断過程は妥当とはいえない」と言わざるを得なかった。
 政治弾圧を目的としてなされた差別的な起訴、すなわち公訴権の濫用(らんよう)であるとする弁護側の主張に対し、判決は、「公訴の提起自体が職務犯罪を構成するような極限的な場合に限られる」と苦しい言い訳をしている。
 吉中同志と弁護人は国家権力を徹底的に追い詰めた。この地平から、11月労働者集会に攻め上ろう。

判決に血が逆流する思い
 吉中 誠

 9月3日、無罪以外ないことを確信して法廷に立った私は、血が逆流する思いで控訴棄却の判決主文とその理由を聞きました。
 判決の核心部は、私が住所の異動届を江戸川区に出したとき、私が前進社に居住する意思も、居住している実態もなかったことが推認できるとした一審判決を認めたことです。推認だけで成り立つ判決の脆弱(ぜいじゃく)性を指摘した弁護側控訴に必死に反撃を試みようとした痕跡があるものの、結局一審判決を支持するしかないという立場に追い込まれた判決です。
 私は、実家が解体されることに伴い、姉の助言に基づいて、前進社に転居しました。その際、国民健康保険にも加入しました。私の住所意思は鮮明であり、真実を消すことはできません。この私の行為を「犯罪」に仕立て上げ、逮捕・起訴した公安警察と検察庁、有罪判決を下した裁判所こそが裁かれるべきです。
 この判決への怒りと同時に、私はある確信と決意を手に入れました。公文書偽造どころか歴史の偽造にまで手を染めてきた安倍政権に対する労働者人民の怒りとともに私がいるということです。〈コロナ×大恐慌〉下で生きるための闘いを実現しようとしている労働者と一体となり、安倍政権の犯罪にふたをすることでしか延命できない日帝を打倒するために今こそ決起してやろうという新たな決意です。

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