9・18さようなら原発首都圏集会 避難者が棄民政策を弾劾 NAZENも意気高くデモ

週刊『前進』04頁(3163号04面01)(2020/09/28)


9・18さようなら原発首都圏集会
 避難者が棄民政策を弾劾
 NAZENも意気高くデモ

(写真 首都圏から多くの労働者民衆が駆け付け、福島への被曝強制も原発再稼働も許さないと声をあげた【9月18日 東京・千代田区】)

(写真 沿道の注目を集めひときわ元気に都心を進むNAZENのデモ)


 さようなら原発首都圏集会が9月18日午後6時から東京・日比谷野外音楽堂で行われ、集会後、都心をデモ行進した。行動は「さようなら原発」1千万署名・市民の会の主催で、万全の新型コロナ感染対策をとったうえ、平日夕方の開催にもかかわらず、1300人の参加で大成功した。半年後に3・11福島第一原発事故から10年を迎える中、全原発を廃炉に追い込むまでさらに闘いぬこうと誓いあう行動となった。
 オープニングライブに続き、作家で呼びかけ人の落合恵子さんが主催者あいさつを行い「コロナ禍で長い間集会がなかったですが、元気にやっていきましょう!」と呼びかけた。そして、「安倍政権は終わっていない。『継承する』と言うのだから、終わっていない」と安倍政権と後継の菅政権を弾劾し、「まもなく10年を迎える福島第一原発事故を風呂敷で包んで隠した五輪は、やらせてはいけない」と強調した。
 続いて、福島からの避難者で福島原発かながわ訴訟原告団団長の村田弘さんが福島の現状について「コロナの陰で大きな変化が生じている。これまでは避難者を帰還させるために住宅支援の打ち切りなどで締め上げてきたが、今、従わない者は切り捨て、帰還政策から棄民政策に移ろうとしている」と指摘。「その象徴として『除染土の再利用』を掲げて、『除染土に野菜を植えてそれを食べましょう』などと言っている。放射能とともに生きろという強制です。除染をせずに避難指示を解除する方針も決まろうとしている。国の責任を放棄し、線量計を持って自己管理で生活しろという無謀なことを安倍の後継政権が行おうとしている」と弾劾し、最後に「これからも福島の現状に目を向けてもらい、一緒にこの理不尽な現状を覆していきましょう。そのことを抜きに原発の再稼働を含めた核の脅威から逃れることはできない。広島の原爆、福島の原発、放射能との闘いを続けていきます。ぜひこれからも一緒に闘ってください」と心から訴えた。
 閉会あいさつをルポライターで呼びかけ人の鎌田慧さんが行い、北海道の寿都(すっつ)町などへの設置が狙われている高レベル放射性廃棄物の最終処分場の建設を認めず、青森県六ケ所村の核燃料再処理工場も沖縄の辺野古基地建設もやめさせる運動を強め、菅内閣を倒そうと訴え、「今日のデモを元気に行おう!」と呼びかけた。
 多くのボードを掲げて東京電力本社前や銀座などを通るデモに、沿道の人たちも注目。NAZENの仲間たちも「許すな!東海第二原発再稼働」と大書した横断幕を先頭に行進した。

このエントリーをはてなブックマークに追加